ブルーレイディスクレコーダー選びのポイントを解説し、国内のトップ4メーカー(SONY/東芝/パナソニック/シャープ)を中心に、おすすめ機種をランキング形式でご紹介。WiFi内蔵やマルチチューナーなど高需要な機能のサポート状況や価格面から、評価の高いモデルをピックしました。
ブルーレイ・HDDレコーダー最新ニュース
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ブルーレイディスクレコーダーの選び方
必要な機能は?
複数チャンネル同時録画
録画したい番組の放送時刻が丁度被ってしまった経験はないだろうか。特に家族がいる方は多いはずだ。
その問題を解決するには「チューナー数」が2つ以上のマルチチューナー機種を選ぼう。
1チューナーで1チャンネル録画できるのだが、多いものでは11個備えて「全録」を謳う機種もある。
全録系モデルだと、見逃しがないように複数チャンネルの全ての番組を1週間分録画したり、好きなキーワードにマッチする番組を網羅し全自動で録画するなど可能となる。
画質調整機能
録画、つまりデジタルデータの圧縮保存時はどうしても映像が劣化してしまう。
そのため次の様な機能で自動補正をかけてくれるレコーダーが人気を集めている。
- コントラスト調整
- ノイズ除去
- アップコンバート
- 階調補正(スムーズ化)
特に4K液晶テレビなど解像度の高いテレビを使う方は、特にアップコンバートを優先して対応製品を選ぼう。
ネットワーク機能
必須ではないがあると非常に便利なのがネットワーク機能。
Wi-Fiや有線でインターネットに接続することで、外出先からの予約や視聴が可能な機器が最近では多く登場している。
さらにPS4等でも採用されている「DLNA」に対応したレコーダーであればホームメディアネットワークを形成できる。
例えばスマホから録画データを参照して、映像はPCモニターで、音はDLNA対応のWi-Fiスピーカーで再生するといった柔軟な視聴スタイルを実現可能だ。
こうした次世代システムの利便性を求めるならネットワーク機能を有する製品を選ぼう。
必要な内蔵HDD容量は?
下表は画質毎のHDD容量に対する録画目安時間だ。
こちらを参考に、必要な容量を決めよう。2TB程度はあると安心だ。
画質/容量 | 500GB | 1TB | 2TB | 3TB |
地デジ(17Mbps) | 62時間 | 125時間 | 249時間 | 374時間 |
地デジ(20Mbps) | 53時間 | 106時間 | 212時間 | 318時間 |
BS/CS(24Mbps) | 44時間 | 88時間 | 177時間 | 265時間 |
容量に不安がある方は
容量に不安がある方はテレビ用外付けHDDの利用も念頭に置いておくと良いだろう。
外付けHDDを使う可能性がある方は「SeeQVault」対応のレコーダーと、外付けHDDを選ぼう。
通常外付けHDDに移した録画データは、そのレコーダーでしか再生できない。
SeeQVaultに対応したHDDなら、同じく対応しているテレビやレコーダーならどの機器でも録画データを再生できる。
これによって、例えばレコーダーやテレビを買い替えたとしても、録画データを失わずに済む。
おすすめのブルーレイディスクレコーダー
第1位:Panasonic DIGA DMR-BRW1020
<欠点がないベストバイモデル>
最も人気の高いレコーダーの1つがこちら。
特にネットワーク機能が完全に他社を凌駕している。DLNA対応でメディアサーバーとして使えるほか、リモートアクセスアプリもなんと無料。
4Kへのアップコンバートに対応している。さらにハイレゾにも対応しているのでサウンドバー等と併せれば超高画質・高音質な環境も作れる。
コスパが非常に高く、チューナー数に問題がないなら他に欠点のない最強の製品だ。
第2位:Panasonic DIGA DMR-BRX2030
<全録・全自動のベストバイ>
2017年5月発売の最新レコーダー。
最初にチャンネルを選ぶと最大6チャンネル×16日間すべて自動録画してくれる全自動ディーガだ。
番組表から探す手間がなく、気になった番組だけをワンタッチで保存が可能。
上記製品同様ネットワーク機能や高画質化・高音質化といった機能も充実している。
全自動系ハイエンド機の中でも手頃なモデルを探している方におすすめ。
第3位:TOSHIBA REGZA DBR-W1007
<面倒な操作を省きたい方におすすめ>
人気のREGZAシリーズの中でも評価の高いモデルで、「時短」をテーマにしている。ジャンル指定によるおまかせ録画を始め、視聴できる時間に合わせた再生速度変更・スキッピング、ダビング手順の簡略化がなされている。
煩わしい操作を省いているので、使い心地重視の方におすすめだ。
ネットワーク機能はパナに比べると、限定的で月額課金制のアプリでスマホからの予約が可能となっている。
またSeeQVaultはHDDとSDカード両対応。同時接続HDD台数が4台と多いのは優位点だ。
SHARP AQUOS BD-NW1100
<スタイリッシュなレコーダー>
人気の液晶テレビAQUOSとの親和性の高いレコーダー。
スリムでコンパクトな筐体と、シンプルなデザインが魅力的。
DLNAや同社のファミリンクによるホームネットワークにも対応する。
4KアップコンバートとSeeQVaultがない点には注意。
HITACHI Maxcell BIV-WS1000
<iVDRカセットを有効活用>
iVDRスロットを有したレコーダー。
日立プラズマテレビのWoooのユーザーにとっては相性抜群の機種で、過去に録り溜めたiVDRカセットを使うことができる。Blu-rayに移行しようという方にはうってつけの製品となるだろう。
4KアップコンバートやDLNA対応など、トップクラスの機能性を有している点も評価したい。
SONY BDZ-EW1200
<SONYファンにおすすめ>
PlayStation3ライクな美しい操作画面(XMB)が特徴のレコーダー。
XMBを廃止した最新機種はファームが不安定で様子見状態なので、SONYでおすすめなのは本機。
良くも悪くも操作画面に好みが表れる機種だ。PS3もしくは近いUIのPS4に慣れている方なら大きな違和感はないかもしれない。
SONYユーザーなら手持ち機器との親和性も高いので使いやすいだろう。
4K対応ではないので注意されたい。
Panasonic DIGA DMR-UBX7030
最大10チャンネル×28日分を全自動で録画できる超弩級のハイエンド機。
4K対応のUltra HDブルーレイもサポートしており、超高画質を求める方には最高の機種。
本機があれば1話目を見逃すことはもう無くなる。
よくある質問
ブルーレイディスクレコーダーとは?
単にブルーレイディスクを再生するだけでなく、テレビ番組のブルーレイディスクへの録画や、ダビングに対応した機器のこと。
録画といっても実際には一時的に内蔵HDDに録画データを保持し、後からレコーダーの機能で好きな番組を編集してブルーレイディスクに焼き込むといった手順を踏む。
この点では古いVHSレコーダーとは異なり、再後期のDVDレコーダーと同じ形式である。またブルーレイディスクレコーダーの多くはDVDにも対応しており、現在DVDレコーダーをあえて入手するメリットは無くなっており、各種メーカーも開発を中止している。
アップコンバートとは?
低画質の映像を、ディティールを保持しつつ画質に引き上げてくれる機能だ。
地デジは2Kに満たない画質なので、4KテレビやフルHDテレビで見ると若干粗が目立つ。
そうしたときに4Kクラスへのアップコンバート機能が活躍する。
DVDをHD画質程度にアップコンバートするレコーダーもあるが、そこにあまり価値はない。
どのメーカーが操作性が良い?
ジャンルやキーワードによるおまかせ録画や、連ドラの自動録画などニーズの高い機能は最近ではどのメーカーでも搭載されている。
実際のところ主要4社はほとんどUIに差はない。(かつてのSONYはPSライクで美しかった)
差があるとすれば再放送の重複録画防止でSONYが優秀で、SHARPの連ドラ録画機能「ドラ丸」も連ドラに関しては防止してくれる。
ただそうしたユーザーインターフェース部分よりも、4Kクラスへのアップコンバートやメディアサーバーとしての利用など機能の有無の方が、比較点としては優先度が高いだろう。
最後に
様々な機器を比較したが、Panasonic製レコーダーが圧倒的な競合優位性をもっており、市場の人気機種も殆どPanasonic製だ。
まずSeeQVaultへの積極対応や、DLNA対応を明言しているなど、囲い込みを狙わないオープンな設計思想をもっている点が強みだろう。これは同社がネットワークオーディオプレーヤーやミニコンポ等のホームメディアネットワーク機器でも自信を持っているため出来ることなのかもしれない。
スマホによるリモートアクセスアプリも、パナは無料だ。これも非常に大きい。
他社は部分的にSeeQVault対応であったり、そもそもDLNAには準拠せず独自のホームネットワーク展開を狙うレガシーなマーケティングに留まりがちだ。ユーザーにとって囲い込み戦略は利便性をもたらす反面、メーカーが消極的になった瞬間ハシゴが外され機器の買い替えがしづらくなるというリスクも含んでいる。
さらに言えばパナは標準規格対応に柔軟でありながらも、高評価の液晶テレビや、業界トップレベルのホームシアターシステムまであらゆるAV機器を網羅しているメーカーだ。
そのためブルーレイレコーダー選びにおいては、パナ製品を選んでおけば今後周辺機器が欲しくなったとしても親和性の高い同社製品を付け足すことも出来るし、あるいは標準規格に対応した他社製品を部分的に導入するといった柔軟な選択肢をユーザーは手にすることが出来る。
同社の思想が変わらない限りは、パナ製レコーダーを選ぶことは現状最もユーザーを裏切らない選択となるだろう。