自転車の中でもかなり丈夫で、あらゆる場面でのライドに向いているのがマウンテンバイク。今回は、初めてマウンテンバイクを購入する方向けの選び方や、手を出しやすい【予算3万円】のおすすめ人気機種をご紹介します。
初心者向けマウンテンバイクの選び方
まず、マウンテンバイクを初めて選ぶ際に、最低限知っておきたいポイントをご紹介する。
サスペンションのタイプ
マウンテンバイクには、【サスペンション】と呼ばれる、車輪と車体を繋いで路面からの衝撃・振動を吸収してくれる装置が付いている。
サスペンションには【フロントサス(ハードテイル)】と【ダブルサス(フルサスペンション)】があり、下記特徴がある。
- フロントサス:街乗り向きでスピードが出しやすい
- ダブルサス:山乗り向きでスピードが出にくい
舗装路と非舗装路どちらで走行することが多いかを想定して、サスペンションのタイプを選ぼう。
タイヤの太さとインチ
走行時の安定性や走りやすさに関わるのが、タイヤの太さと大きさ。
商品詳細等では【700×30C】などど示されている。この場合左の”700″がタイヤの外形(mm)で、右の”25″がタイヤの幅で、”C”がリムの大きさだ。
タイヤが太い方が空気が入り耐衝撃性・クッション性が増し、山道でも走りやすい。また、インチが大きい方が走破性能(慣性が働いた上での走りやすさ)が増す。
迷ったら26~27インチを選ぶと無難だろう。
タイヤの種類
マウンテンバイクのタイヤは主に4種類。それぞれ、街乗り・山乗りそれぞれに最適なタイヤがあるので、特徴を挙げる。
タイヤ | 特徴 |
---|---|
センターリッジタイヤ | 街乗りに最適 |
スリックタイヤ | 街乗りに最適 |
セミスリックタイヤ | 舗装/未舗装路両用 |
ブロックタイヤ | 未舗装路に最適 |
この他にも、ドライ用・マッド用など天候に合わせたタイプもある。
おすすめの人気マウンテンバイク
狙い目はこれ!2~3万円台の本格入門マウンテンバイク
DEEPER(ディーパー) マウンテンバイク DE-08 フルサスペンション バーエンド装備
26インチ、18段変速、フルサス、セミブロックタイヤ、というスペック。通勤通学・街乗りはもちろん、ちょっとした未舗装路でも対応できそうなモデルだ。
マウンテンバイクにしては、マットブラックの落ち着いたカラーなので、大人から子どもまで、使う人を選ばない。
My Pallas(マイパラス) マウンテンバイク Wサス/アルミ M-960
26インチ、18段変速、フルサス、というスペック。アルミ製のため車体も軽く、錆にくい。女性や子どもにもおすすめできるモデルだ。
また、交換パーツの互換性が高いのも魅力。MTB用のホイールや、ディレイヤー、サスペンションやチェーンホイール、スプロケットまで後からグレードアップが可能。
Ferrari(フェラーリ) M2621A 17164-0299
26インチ、21段変速、フルサス、軽量アルミフレームというスペック。街乗りから長時間ライドまで対応、導入機としてはぴったりのモデル。
サドルが厚手で座り心地も良く、お尻が痛くなりにくいのも嬉しい。
KYUZO 26インチマウンテンバイク KZ-102R ホワイト
26インチ、18段変速、フロントサス、アルミとスチール使用で比較的軽量なモデル。価格帯の割に性能のバランスが良く好評。
スポークがブラックに塗装されているため錆びにくい。またリムの質も良好。
HUMMER(ハマー) フルサスペンション DH2618-E
26インチ、18段変速、ダブルサス、アルミフレーム使用の本格機。口コミが少ないが、サスペンションの性能に定評がある有名なブランドなので安心して良いだろう。
雨天時や本格的な山道もOK!中級マウンテンバイク
DOPPELGANGER(ドッペルギャンガー) d2 visceral D-tambourシリーズ
26インチ、21段変速、フルサス、軽量アルミフレーム、前後ディスクブレーキ搭載のモデル。ディスクブレーキとは、これまでご紹介してきたブレーキよりも雨の日などに強い、よくブレーキが利くタイプ。
GT マウンテンバイク パロマー 27.5 アロイ ネイビー Lサイズ
GTは本格的なマウンテンバイクを製造するブランド。このパロマーシリーズは、GTの中でも低価格帯の入門モデル。価格に対してのタフさや剛性が強く、好評。
マウンテンバイクに関するよくある質問
折りたたみタイプのマウンテンバイクはある?
ある。旅先に車で持ち運んで、現地でシティサイクルできるのでおすすめ。
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マウンテンバイクは他の自転車と何が違う?
マウンテンバイクは、他のバイクと比べて山道などの非舗装路から舗装路まで、オールマイティーに走行できるのが特徴。タイヤが太く、耐衝撃性があるので、砂利道や山道での速度は、どの自転車よりも出せる。
ロードバイクやクロスバイク、ママチャリとの比較をしてみたので、詳細は下記を見て欲しい。
比較点 | ロードバイク | クロスバイク | マウンテンバイク | シティサイクル |
---|---|---|---|---|
速度 | 約30km/h | 約20km/h | 約18〜25km/h | 約15km/h |
用途 | 長距離 | 短~中距離 | 短~中距離 | 短距離 |
タイヤの幅 | 23c前後 | 25c前後 | 30c前後 | 30c前後 |
ギア | 7-8段が主流 | 20段前後 | 20段前後 | なし |
車体重量 | 軽い | 普通 | 重め | 軽め |
ハンドル | ドロップハンドル | ストレート | ストレート | アップ/ストレート |
ブレーキ | キャリパーブレーキ | Vブレーキ | Vブレーキ | 様々 |
エンド幅 | 130mm | 135mm | 135mm | 135mm |
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フレームとフォークの材質は何がいいの?
3万円以下のマウンテンバイクのフレームやフォークに使用されている材質は、一般的にアルミが多い。もっと低価格帯になると、スチールが使用されているものもある。
下記の通り、どの材質も一長一短だが、タイヤが重い分アルミフレームで軽量化している車体を選ぶのが現実的だろう。
素材 | 価格 | 重さ | 耐久性 |
---|---|---|---|
鉄(スチール) | 安価 | 重い | 高い |
アルミ | 安価 | 軽い | 低い |
カーボン | 高価 | 軽い | 高い |
男女でマウンテンバイクのサイズに違いはある?
マウンテンバイクは、S・M・Lサイズ展開がされている場合や男女両用の場合がある。そのサイズの基準はメーカーごとに違う。基準をよく見て自分に合うサイズを選べば良い。
また、ある程度はサドル位置やハンドル角度を変えて調節が可能。
参考までに慎重に適したサイズ表を用意した。
ギアの数段の違いで何が変わる?
ギアは18段や24段など機種によって様々。しかし、ギア数が2~3段多いだけで大きく性能が変わるわけではない。
なぜなら、ギア数が増えても最小・最大ギアは変化しないからだ。しかし、坂道などを走行している場合、中間ギアが多いほど適した力でペダルを漕ぐことが可能となる。
勾配10%を超える坂や、長時間のライドを想定している場合は、20段以上あるものを選ぶと良いだろう。
また、マウンテンバイクの速度は、ギア比によって変わる。ギア比は【フロント歯数÷リア歯数】で求められる。
サスペンション付きは錆びやすい?
基本的にマウンテンバイクにはサスペンションが付いているが、サスペンションがないものを【フルリジッド】と呼ぶ。
結論から言うと、サス付きマウンテンバイクは、錆びやすいパーツが多いので、錆びる可能性が高まる。逆に言うと、サス無しのマウンテンバイクでもメンテナンスを怠れば普通に錆びる。
特に錆びやすい部分というのは、塗装が剥げた部分や、ボルト、ステー、チェーンなど擦れやすい部分。サスペンションが付いている車体は、サス無しと比較して錆びやすい箇所(リアサスのボルトやバネ)が多いため、一般的に錆びやすいとされている。
マウンテンバイク本体以外に何が必要?
フロントライト・リアライト
マウンテンバイクはかなりの速度を出して道路を走行できる。それゆえ、夜間は特に車や歩行者と接触したら大事故になりかねない。
そんなことにならないためにも、フロント(前)とリア(後ろ)に明るめのライトを車体につけるのがおすすめ。夜は走行しないという人も、夕方には随分見通しが悪くなるので、必ずつけておこう。
ヘルメット
万が一、車やバイクなどと接触し体が車体から離れて、道路に打ち付けられたとき、頭蓋骨を保護してくれるのがヘルメット。ヘルメットが無いのとあるのでは、命が助かる確率も違ってくるので、必ず着用しよう。
スタンド
マウンテンバイクを駐車するのに必須なのがスタンド。ほとんどの機種にはサイドスタンドと呼ばれる車体後ろ左側に付ける一本足のスタンドが付いている場合が多い。
サイドスタンド以外にも安定感あるセンタースタンドや、後輪の中心を挟んで固定するディスプレイスタンドなどがある。
鍵(ワイヤーロック)
ほとんどの機種には鍵が付属していない。自宅の駐輪場に停車する以外に、外出先、特に路上に駐車する場合は強固な鍵をおすすめしたい。
ワイヤーロックの他にも、マウンテンバイク本体に鍵を搭載できるものもある。
空気入れ
走行時の速度を維持するためにも、1週間に1度程度はタイヤに空気を入れよう。
また、空気入れのバルブには仏式(フレンチ、プレスタ)・英式(ダンロップ、ウッズ)・米式(シュレーダー)などがあるが、マウンテンバイクは仏式なので、注意。また空気圧ゲージがついたものだと安心だ。
ドリンクホルダー(ボトルホルダー)
ツーリングをする人や長時間ライドするひとにおすすめなのが、ドリンクホルダー。
カバンやリュックを背負っていると、飲み物を飲むのも一苦労なので、すぐ取り出せるホルダーが有ると便利。ドリンク以外にも、パンク修理の工具やチューブを入れて置けるタイプもある。
サイクルコンピュータ
サイクルコンピューターとは、走行距離・速度・回転数(ケイデンス)などを自動計測してくれる機器。ハンドルに簡単に装着できる。
マウンテンバイクのメンテナンスはどうしたらいい?
マウンテンバイクを長く安全に使用するには、メンテナンスが必須。まず押さえたいのが、この4つ。
- チェーン用潤滑油
- 洗車用のクリーナー・ブラシ
- ウエス(雑巾でもOK)
- 空気入れ
チェーンには定期的に油を指し、本体はクリーナーやブラシで綺麗にし、ウエスで拭き取る。空気は1週間に1度は入れる。それだけでも快適に使用できる。
細かい部分は自転車屋さんに定期メンテナンスしてもらうのがおすすめ。
フロントギア・後ろギアって?
フロントギア(前ギア)とは、めったに使用しないが、後ろギアだけで対応できないときに使うギアのこと。後ろギアとは、普段私たちがギア調節しているギアで、車輪の回転数を一定にする役割がある。
ギアはギア数だけでなく、大きさも重要。前と後ろのギアの差がないほど、ギアチェンジが簡単にできる。
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まとめ
いかがだっただろうか。
クロスバイクは他の自転車と違って、競技用にも使われる。例えば乱高下する山道を進む【クロスカントリー】や、山道を一気に下る【ダウンヒル】、長距離ライドの【オールマウンテン】【エンデューロ】などがある。
まずは初心者向けのマウンテンバイクで慣れてから、このような競技に参加してみても楽しいかもしれない。