重低音といえばヘッドホンが主流ですが、オーディオテクニカ/JVC/ソニーをはじめ各メーカーが重低音イヤホンにも注力しています。一般だけでなくDJユースなどのニーズも高まり多くのモデルが登場しています。今回はその中でも高音質のおすすめのモデルをご紹介します。
高音質イヤホンおすすめランキング
audio-technica (オーディオテクニカ)ATH-E40
SOLID BASSシリーズも魅力的なaudio-technicaだが、ここではプロフェッショナルから幅広い支持を得ている同社のEシリーズ、E40を紹介したい。
当機はオーディオテクニカ社独自開発のデュアルフェーズ・プッシュプル・ドライバー(φ12.5mm×2)を搭載しており、相互変調を抑えた広帯域再生を実現している。
広いレンジ・音場だけでなく、ダイナミック型とは思えぬほどの解像度を有しており、独自開発ドライバーの効果が感じられる。
この価格帯で優れたスペックをもつ本機は、DJユースとしても人気が高く、嫌味のないバランスのとれた低音を響かせてくれる。
モニター用途で設計されているためリケーブルが可能な点も嬉しい。
EシリーズにはE50、E70と上位機種も在るので、気になる方は併せてチェックすると良いだろう。
なおモニター用イヤホンが気になる方は「モニター用ヘッドホン・イヤホンでワンランク上の音楽環境を。」の記事も参考にされたい。
形状:カナル型/密閉型
型式:ダイナミック型
再生周波数帯域:20〜20,000Hz
音圧感度:107dB/mW
インピーダンス:12Ω
入力端子:A2DCコネクタジャック(自社設計着脱コネクター)
プラグ:3.5mm(L型)
重量:約10g
ケーブル長:1.6m(着脱式)
付属品:専用ケース、シリコンイヤピースセット(XS/S/M/L)、3.5mm-6.3mm変換プラグアダプター
Beats Powerbeats2 Wireless
Beats by Dr.DreのBluetooth対応ワイヤレスイヤホン。NBAのカリスマ、レブロン・ジェイムス選手監修のモデルだ。
デュアルドライバーを採用しBeatsらしいアタックの効いたベースサウンドが特徴だ。ビート感が強く出るためモニタリング用途で使用するEDMアーティストも多い。
また、スポーツ用であるため頑丈。
イヤホン、ケーブル、リモコンまでIPX4準拠の防水仕様であるため、激しい汗や水しぶきに耐える。
約15分の急速充電で約1時間の再生が可能、最長では6時間再生とバッテリーが優秀。
Beatsファン、そしてこのスタイリッシュなデザイン性を求める方におすすめだ。
スポーツに向いたイヤホンが気になる方は「ランニングなどスポーツにおすすめのBluetoothイヤホンをご紹介」の記事も参考にされたい。
付属品:キャリングケース、充電用マイクロUSB ケーブル、イヤーチップ4種
重量:約24g
形式:ダイナミック密閉型
コード長:約50cm
JVC KENWOOD HA-FX3X
低音を得意とするJVCケンウッド。人気のXXシリーズの中でも、特に支持を集めているHA-FX3Xを紹介したい。
本機は米国からの逆輸入モデルで、ストリートの重低音ニーズに応えたプロダクト。メタルボディでスタイリッシュなデザインが魅力的だ。
この価格レンジでは右に出るものはない、ズドンと響く重低音サウンドは、ロックからエレクトロまで、あらゆるサウンドを迫力あるものにしてくれる。
重低音イヤホンが気になっており手頃なモデルを探している方、エントリー機としては頭ひとつ抜けている存在である本モデルをおすすめしたい。
カーボン振動版&メタルボディ採用
ハウジングを衝撃からガードするタフラバープロテクター採用
安定した装着感を実現するエルゴノミックアングルドフォルム
携帯に便利な専用ハードキャリングケース付属
耳穴に併せて交換できる3サイズ(S、M、L)のシリコンイヤーピース付属
1.2mY型コード+長さを調節できるコードキーパー付属
SONY (ソニー)MDR-XB50
ソニーで人気の高いEXTRA BASSシリーズの中からMDR-XB50を紹介したい。同社開発のベースブースターにより、ボリューミーで広がりのある低音が感じられる。ダンスミュージックやエレクトロポップを聴くには最適なプロダクトの1つだろう。
高音はメリハリがある、言い方を変えれば伸びは良くないのだが、ファットなベースサウンドを重視して構成されているためプロダクトの性格と言える。
ドンシャリやキレよりも、ファットさを求める方におすすめしたい。
なお絡みにくいセレーションコードの採用や、キャリングポーチ付属といったユーザー目線に沿った細やかな配慮も、国内有数ブランドであるソニーの魅力の1つだ。
型式:密閉ダイナミック型
ドライバーユニット:12mm ドーム型(CCAW)
感度:110dB/mW
再生周波数帯域:4-24,000Hz
インピーダンス:16Ω(1KHz)
コード長:約1.2mリッツ線
コードタイプ:Y型
入力プラグ:金メッキL型ステレオミニプラグ
質量:約8g
MONSTER CLARITY HD
エレキベース/ギター奏者にお馴染みのモンスターケーブルを始めとして、信頼のおける品質で世界的支持を得ているMONSTER社の、CLARITY HDをご紹介する。
本モデルはHDのタイトルが付けられている通り、高精細さ(ディティール)にこだわったプロダクトだ。
同価格帯では屈指の高解像度なサウンドを体感できる。特にベースについては、同社が得意としていることもあり、最も明瞭さを感じられるだろう。
過度にブーストされモワモワとした低音ではなく、すっきりと分離感のある低音だ。
中域から高域にかけてもクリアさが感じ取られ、ボーカルやリードも心地よく聴くことが出来る。
なお有線モデルはマイク搭載であるためハンズフリー通話に対応しており、iPhone用コントローラも装備している。
図太い重低音を求める方には、上品過ぎて物足らないかもしれないが、バランスを取りつつ透明感のある低音遍重イヤホンを求める方には最適な選択肢だろう。
高音質なPURE MONSTER SOUND をリーズナブルなプライスで体感できるマイク付きイヤホン
スマホなどの付属イヤホンから1ランクUP。高音質とディティールにこだわったイヤホン
ケーブルは絡みにくく、耐久性に優れたフラットケーブルを採用
ControlTalk Universal機能を搭載し、内臓の小型マイクでスマートフォンでの通話や、再生/ 停止、曲送り/曲戻しが可能
性別年齢問わずフィットする3サイズのイヤーチップを付属
ヘッドホンという選択も
イヤホンだけでなく、重低音ヘッドホンも気になるという方。
こちらのエントリー「ずっと使いたくなる重低音ヘッドホン。おすすめの人気作品をご紹介。」も参考にされたい。
重低音の高音質イヤホンの選び方
ヘッドホンやスピーカーについては語られることの多い選定要素。
重低音イヤホンについても、しっかりと基準があるので、これから始めて手にする方は参考にされたい。
ドライバーの駆動方式は?
ドライバーの駆動方式には「ダイナミック型」「バランスドアーマチュア型(BA型)」「コンデンサ型」と大きく分けて3つのタイプがある。
駆動方式 | メリット | デメリット |
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ダイナミック型 |
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バランス度・アーマチュア型(BA型) |
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コンデンサー型 |
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▲ 各駆動方式のメリット・デメリット
モニターイヤホンを選定する場合は、基本的にダイナミック型かBA型となるだろう。
この他にも種類はあるが一般的でないため説明を割愛する。
ドライバーの構造は?
ドライバーとは音を出す機構のことだ。
帯域ごとにドライバーを分けてワイドな帯域を持たせている製品もある。
BA型イヤホンは特に低音域の弱点を補うために複数ドライバーを設けることが多い。
分け方としては主に、高域と低域の「2ウェイ」、高域と中域と低域の「3ウェイ」がある。
ドライバー構造が複雑化するほど値段が高くなり、音色の多様性も増す傾向にあるので予算と相談されたい。
密閉型か開放型か?
再生部位の背面が開いている(iPhone純正イヤホンなど)は開放型だ。逆に閉じているものは密閉型だ。
音を外部に放出する開放型は、反響を利用して低音を響かせることができないため、重低音イヤホンを求める場合は密閉型を選ぼう。その方が屋外での利用も音漏れが少なく利便性も高いはずだ。
形状は?
耳の穴に引っ掛けるタイプをインナーイヤー型、イヤーピース(イヤーチップ)を耳の穴に挿し込むタイプをカナル型と呼ぶ。
上述の密閉型を推薦した理由と同じく、重低音イヤホンでは遮音性に長けたカナル型イヤホンをおすすめしたい。
シリコン製チップのサイズが合わず、耳の疲れを感じる方は、同じく遮音性の高い、低反発素材のイヤーチップも試してみると良いだろう。
低反発ポリウレタン製のイヤーチップ。
サイズが合わないという課題を解決するだけでなく、完璧なフィット感でこれまで聴こえなかった音が聴こえるようになり、低音も一層響くという音質面での効果も高い、一度使うとやめられないプロダクト。
低反発ポリウレタン採用で最高級の遮音性を実現
・どんな耳にもぴったりフィットし、アクティブな音楽生活もしっかりサポート
・人の体温で柔らかくなるので、長時間の使用でも耳を痛めません
・小音量でもクリアサウンドを楽しめ、周囲の騒音から聴覚を守ります
・コンプライは、遮音性・装着感・音質に優れたイヤホンチップです
・耳垢ガード付きでイヤホンの劣化を防ぎます
音質はどうか
重低音イヤホンを選ぶ際は、重低音にフォーカスして設計されたプロダクトを選ぶと安心だ。audio-technicaのSOLID BASSシリーズなど、予めベースサウンド強化を前提としてある。
また元よりチューニングが低音遍重のブランド・メーカーで選ぶのも良いだろう。代表的な例としては、BOSEやJVC(Victor)、DJ機器で世界的地位を確立しているPioneerなどの機器は重低音という言葉が流行するより昔から、低音ファンの心を掴んでいる。
また、Bluetooth接続の場合は対応コーデックに注意されたい。
音楽プレーヤーなど親機から、子機であるイヤホンへBluetoothでデータを転送する際、データの圧縮が行われている。
この圧縮方式には様々なものがあり、コーデックと呼ばれている。
コーデックによって圧縮率・遅延時間が異なり音質も変わってくる。
Bluetoothイヤホンを新調する際は、親機・子機の対応コーデックを確認しておこう。
なお、どんなに子機のイヤホン側で高音質コーデックに対応していても、親機が準拠していなければ使用できないので、しっかりと親機のスペックも再確認しよう。
コーデック | 内容 |
---|---|
AAC | iTunesでお馴染みの高音質圧縮方式。Apple社製品は勿論全て対応している。Apple以外でも対応している機器は多い。 |
apt-X | CD音源に近い音質での転送が可能なコーデック。英CSR社開発。 |
apt-X HD | apt-Xのハイレゾ対応版。英CSRが新開発。 |
LDAC | 96kHz/24bitのハイレゾ音源対応。ソニーが開発し、ほぼソニー機器同士限定の規格。 |
SBC | Bluetoothの規格上で必須項目なので、全ての機器に対応しているが、圧縮率が高く音質は悪い。 |
▲ Bluetooth対応コーデック一覧
高音質再生にはapt-X/AACあたりに対応していると嬉しい。
最後に
いかがだろうか。
キックの鳴り響くハードロックサウンド、クラブにいるかの様なダンスミュージックサウンド、臨場感のある重低音を楽しみたい方は、ぜひここで紹介したような低音重視のイヤホンを手にして、快適な音楽ライフを過ごしていただきたい。