ノイズキャンセリングイヤホンがあると音楽や作業に集中でき便利です。BOSEやSONYを筆頭に多くの製品が販売されており、Bluetooth対応のワイヤレス型も充実してきました。ここではおすすめ製品をランキング形式でご紹介し、選び方など解説していきます。
目次
ノイズキャンセリングイヤホン最新ニュース
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ノイズキャンセリングイヤホンとは
ノイズキャンセリングイヤホンとは、電車や飛行機、話し声など環境騒音をかき消してくれるイヤホンのことだ。
製品によって騒音低減率が異なり、ハイエンドモデルではサイレント状態に近づけることもできる。
完全に無音にすることは出来ないが、音楽をはじめ読書や仕事への没入感を高めてくれる。
仕組み上仕方ないが、キャンセリングのオン・オフで特に低音の強さが変わってくる。このギャップを上手く小さくしている製品もある。
【ワイヤレス】おすすめのノイズキャンセリングイヤホン
第1位:BOSE(ボーズ) QuietControl 30
<NCイヤホンの頂点>
ノイズキャンセリング(NC)技術で常に最先端をゆくBOSEの最新イヤホン。
最高のNCを求めるならBOSEを選ぼう。
そしてその適用レベルはユーザーが自在にコントロールできる。
高性能なNCと、NFCペアリング対応などのシンプルな操作性、バンド型による疲労軽減といった便利な要素が集約された、NCイヤホンを代表する製品だ。
第2位:SONY(ソニー) MDR-EX31BN
<圧倒的人気を誇るNCイヤホン>
AAC/apt-Xコーデックに対応した高音質イヤホン。
低減率は98%と非常に高く、ホワイトノイズも気にならない性能。
NFCによる簡単ペアリングに対応するなど操作性もよい。
コストもリーズナブルなので迷ったらこれを選ぼう。
第3位:SONY MDR-NWBT20N
<NCを試してみたい方に>
低価格でSONYブランドのノイズキャンセリングが手に入るイヤホン。
MDR-EX31BNと似ているが、違いとして本機は高音質コーデックとハンズフリー通話に非対応だ。
音質や機能を求めずコストを抑えてNC機能を手に入れたい方におすすめ。
第4位:SoftBank SELECTION Smart Quiet WS-7000NC
<コスパの高さが光る>
高音質なAAC/apt-Xコーデックに対応したマイク付きNCイヤホン。
使用時間が9時間、ノイズ低減率94%とこの価格帯では非常にハイスペック。
コストパフォーマンスが高い製品だ。
第5位:audio-technica(オーディオテクニカ) ATH-BT08NC
<有線接続可能なNCイヤホン>
AAC/apt-Xコーデックに対応した本格的なイヤホン。
航空機用アダプターが付属し、有線接続時でもノイズキャンセリング機能が使える点が大変優秀。
騒音カット率は90%と、ヘッドホンには劣るがイヤホンとしては十分な性能だ。
通話にも対応するのでビジネスのお供にも最適。
第6位:JBL EVEREST ELITE 100
<JBLサウンドの最高峰>
名門JBLのハイエンドスピーカーの名を冠したフラグシップモデルのイヤホン。
力強い低音とクリアな中高域が特徴で、高音質なJBLサウンドが楽しめる。
40gと軽量設計なのも長時間利用にうれしい。
【有線】おすすめのノイズキャンセリングイヤホン
第1位:BOSE(ボーズ) QuietComfort 20
<最高水準のNC>
NCイヤホンの中で屈指のキャンセリング性能を誇るイヤホン。
QuietControl 30と異なりこちらはNCレベルが可変ではないが、有線なので航空機内でも使うことができる。
有線で最高峰のノイズキャンセリングを求めるなら本機がおすすめ。
第2位:audio-technica(オーディオテクニカ) ATH-ANC23
<コスパの高い有線イヤホン>
90%のノイズキャンセリングが可能なイヤホン。
単4電池ひとつで60時間と長時間駆動で、電池が切れても通常イヤホンとして利用可能。
リーズナブルな価格で大手ブランドのNC機能を導入できるコスパの良い製品だ。
第3位:JBL REFLECT AWARE
<iPhoneユーザー必見>
iPhone/iPadのLightning端子に直接接続するイヤホン。
端子から給電できるので別途電池は不要だ。
そしてIPX5準拠の防水仕様になっておりスポーツイヤホンとしても利用できる。
第4位:SONY(ソニー) h.ear in NC MDR-EX750NA
<ハイレゾ対応イヤホン>
再生周波数帯域が5Hz-40,000Hzと、ハイレゾに対応した数少ないNCイヤホン。
QuietComfort 20と近いレベルのノイズキャンセリング性能をもっている。
低音はやはりBOSEの方が強く、本機は高級感と装着感で劣る。
クリアーさを求めるならQC20より本機を選ぶのも良いだろう。フィット感はイヤーチップを変えるなどして対応してみてほしい。
第5位:B&O Play H3 ANC
<装着感とデザイン性の高さが光る>
名門Bang&Olufsen初のノイズキャンセリングイヤホン。
同社らしい洗練されたミニマルデザインが魅力的。
イヤーチップに定評あるCOMPLYのシリコンチップを採用し、装着感がよい。
BOSEのQC20にはやや劣るが、デザイン性や装着性を重視するなら本機はおすすめ。
第6位:SONY MDR-NWNC33
<SONY機器ユーザー必見>
ノイズキャンセリング機能搭載walkman(ウォークマン》用のイヤホン。
ウォークマン側のNC機能も、ハイエンドなNCイヤホンには劣るものの十分な効果が得られる。
一部のXperiaにも対応している。
コストを抑えてのノイズキャンセリングを導入できるのでおすすめだ。
第7位:Panasonic(パナソニック) RP-HC30
<手軽にNCを試してみたい方に>
騒音を75%軽減できるNCイヤホン。
軽減率はあまり高くないが、コストに対して十分なクオリティだ。
低い周波数に効果を発揮する。
ノイズキャンセリングの仕組み
なぜノイズキャンセリングイヤホンでは環境音を消すことができるのだろうか。
基本的な原理な説明しておこう。
利用しているのは波の性質
音は下図Aのような波形で表現できる。
自然界ではもっと複雑な波形の音が鳴っているが、基本的には時間軸に沿って山と谷を描いている。
そこに下図Bの様な、Aとは山と谷が逆の波をぶつけると、波は相殺されて消えてなくなる。
この逆の波を、逆位相波という。
つまり環境騒音に逆位相をぶつけることが出来れば、ノイズキャンセリングが可能となる。
逆位相波の生成
ではどのようにそれを生成しているのだろうか。
ノイズキャンセリング機器は実はマイクを内蔵しており、環境騒音の解析を行っている。
解析の結果、適切な逆位相を生成し耳元で再生するのだ。
そしてその解析処理と逆位相波の再生を行うためには電池が電池が必要となる。
下図はヘッドホンでの例だが、イヤホンの場合はマイク、プロセッサー、電池をハウジングに設けられないので、基本的には外部ユニットを要する。
ノイズキャンセリングイヤホンの選び方
ペンダント型かネックバンド型か
ノイズキャンセリングイヤホンには大きく分けて2種類の形状がある。
ペンダント型
NCイヤホン登場初期からある形状。
電池やプロセッサーを内蔵したコントロールボックスにイヤホンを接続して使うことになる。
ワイヤレス型のものは、このボックスにレシーバーを搭載しており、有線型のものはボックスからさらにケーブル延ばす。
首から下げるかポケットに入れて使うのが普通で、少々邪魔になるのが難点。
ノイズキャンセリングイヤホンでは需要はないが、全く別のイヤホンを装着して使うなども可能だ。
イヤホンのワイヤレス化という点では大きなメリットとなり得る。
ネックバンド型
電池やプロセッサー、無線送受信機を内蔵したバンドを首にかけるタイプ。
ケーブル長が短いので絡まったりするストレスがない。
ワイヤレス型の主流になっている。
ワイヤレスの音質
利便性を求めるならワイヤレスモデルを選ぼう。
ケーブルを伝わって届くタッチノイズも軽減される。
ただし音質はどうしても落ちてしまう。
音質面での失敗を避けるためには、「コーデック」に注目して選んでみよう。
Bluetoothのコーデック
Bluetoothは、親機から子機であるへデータ転送する際、データの圧縮が行われている。
その圧縮方式をコーデックと呼び、コーデックによって圧縮率・遅延時間が異なる。
標準のSBCは圧縮率や遅延性が高く音質が悪いので極力高音質のコーデックを選ぼう。
コーデック | 内容 |
---|---|
AAC | iTunesでお馴染みの高音質圧縮方式。Apple社製品は勿論全て対応している。Apple以外でも対応している機器は多い。 |
apt-X | CD音源に近い音質での転送が可能なコーデック。英CSR社開発。 |
apt-X HD | apt-Xのハイレゾ対応版。英CSRが新開発。対応機器が増えつつある。 |
LDAC | 96kHz/24bitのハイレゾ音源対応。ソニーが開発し、ソニー機器同士限定の規格。 |
SBC | Bluetoothの規格上で必須項目なので、全ての機器に対応しているが、圧縮率が高く音質は悪い。 |
▲ Bluetooth対応コーデック一覧
ノイズ低減性能で選ぶ
製品によってはノイズ低減率が公開されている。
99.5%前後の低減率のものが多く、有名ブランドではあまり差がないが、先駆者であるBOSE、国内ではSONYが性能が良い。
いくつかの製品候補で迷った場合は低減率を基準にしてみよう。
ノイズキャンセリングの注意点
バッテリー持続時間に注意
ノイズキャンセリング技術は、基本的に電源が必要となる。
乾電池や充電池、ネックバンドなどにコントロールボックスと一緒に内蔵することが殆どだ。
長時間利用する際に途中でノイズキャンセリングが中断しては困る。
通勤通学中などでも、咄嗟のとき使えないとストレスになる。
できるだけバッテリー持続時間の長いものを選ぼう。充電時間まで短いとなお良い。
ただし基本的には軽量さと価格とのトレードオフとなるので予算や利用シーンと相談されたい。
通話ノイズキャンセルとは異なる
ノイズキャンセリング対応と書かれたマイク付きイヤホンを選ぼうとしている方は少し待って欲しい。
通話におけるエコーキャンセルと混同して表記されているかもしれないので注意しよう。
エコーキャンセリングとは、自分の音声が相手の電話を通して戻ってくるエコーを除去する機能を指す。
マイク付きイヤホンを探している方は次のエントリーも参考にしてほしい。
- スピーカーホンを使わず、SkypeやLINEのビデオ通話をしたい時。イヤホン使用中に電話着信を受けて、わざわざイヤホンを抜くのが面倒と感じる時。そんな時はマイク付きイヤホンがおすすめ。今回は通話音質にもフォーカスしておす...
流行のワイヤレスは干渉を受ける
基本的にワイヤレスタイプのモデルはBluetoothを利用して通信している。
そのBluetoothは2.4GHz帯の周波数を利用して通信する。
これは最もWi-Fiで使われており、電子レンジや、そしてBluetooth機器でも利用される帯域だ。
近くに電波干渉源があると音切れや遅延の発生、ペアリングできないなど不具合が生じる。
理想的な利用環境でないなら有線を検討するのもよいだろう。
なお店頭でワイヤレスイヤホンの試聴を考えている方は、この理由から正しい聴き比べは極めて困難だと考えていただきたい。
店頭こそ大量のBluetooth機器が密集しており、そもそもペアリングができない場合も多く見られる。
航空機内のコンテンツを利用できない場合も
ノイズキャンセリングイヤホンが完全にワイヤレス化されており、有線接続に対応シていない場合は航空機のコンテンツが利用できない。
出張等で航空機利用が多い方は有線接続が可能かどうかをひとつの基準とするとよいだろう。
最後に
ノイズキャンセリングイヤホンは場所も取らず毎日の利用にうってつけだ。
これを機会にぜひお気に入りのモデルを手に入れよう。
本記事がその1台を見つけるのに役立てば嬉しい。