外出先で仕事の作業を行いたいときに便利なのがモバイルルーター。さっとネット接続ができる便利な通信機器です。1台持っているだけで、いつでもどこでも作業に取り組めます。中でも、今回は月々の費用を安く抑えることができるSIMフリーのモバイルルーターをおすすめします。大手キャリアのモバイルルーターや光回線、スマホのテザリングとの違いと比較しながらご紹介します。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
モバイルルーターの選び方
モバイルルーターとは
モバイルルーター(モバイルWi-Fiルーター)とは、コンパクトなサイズで持ち運び可能な通信機器のこと。モバイルルーターによって、手持ちのスマホやPC、タブレットやゲーム機などでインターネットに接続することが可能となる。
- 外出時や旅行先でのネットサーフィン
- 自宅で光回線・ADSLなど固定回線の代替
- 引越し先での短期利用
など導入の気軽さから様々な用途がある。
選び方①種類/対応会社を選ぶ
種類ごとの速度/エリア/価格の目安
モバイルルーターの種類ごとの速度/エリア/価格の目安と提供会社を表にまとめた。
ルーターの種類 | 速度 | エリア | 価格 | 提供会社 |
---|---|---|---|---|
WiMAX | ○ | ○ | ◎ | au/UQ WiMAXGMO/とくとくBB/BIGLOBE等 |
Y!mobile | ○ | △ | △ | ワイモバイル/ソフトバンク/Yahoo!wifi等 |
SIMフリーモバイルルーター | △ | ◎ | ◎ | 楽天モバイル/mineo/U-mobile/IIJmio/スマモバ等 |
docomo | △ | ◎ | ✕ | docomo |
毎月の費用を抑えたいならSIMフリーモバイルルーター
当サイトで一番おすすめしているのがSIMフリーモバイルルーター。これは、SIMフリーモバイルルーターを購入し、MVNOが提供するサービスを使うという選択肢だ。
- docomoの回線を使用していることが多いため、対応エリアが広い
- 毎月の料金が最安(2000円台~)
- 契約期間がない(他は2~3年縛り)
など他の種類と比較して、毎月のコストが1500~5000円ほど安く抑えられたり、提供会社の幅が広く様々なプランから自分に適したプランを選択できるメリットがある。
また、契約の縛りがないため、違約金が発生しないものおすすめしたいポイントだ。
海外旅行にもSIMフリーモバイルルーター
特に海外旅行なら、SIMカード不要で到着後すぐ使えるSIMフリーモバイルルーターがおすすめ。
例えば、GlocalMe(Amazonへリンク)は100カ国・地区以上対応しており、海外に着いたらすぐ使える気軽さが人気。レンタルでWi-Fiを契約すると結構高額になるので、価格を抑えたいひとにもおすすめだ。
安定性とトータルコストで選ぶならWiMAX(ワイマックス)
モバイルルーターといえばWiMAX。
- 高額キャッシュバック
- 端末無料
などの特典があるケースがあり、総合的な料金が抑えられているため人気となっている。接続や速度の安定性もSIMフリーモバイルルーターと比較して上なので、数年単位で見たトータルコストや品質を追い求めるならWiMAXがおすすめ。
Y!mobile(ワイモバイル)とdocomo(ドコモ)は微妙
ワイモバイルは、WiMAXと比較して料金は割高でコスパが悪い。docomoも同様に、かなり高めの料金設定となっているので、特定のキャリアを使用しており併用プランでかなり安くならない限りは、あまりおすすめできない。
選び方②データ容量/速度制限
モバイルルーターを日常的に使用する上で気になる点である、データ容量や速度制限。外出先であっても、スムーズに速いインターネットを接続できるのかどうかがとても重要である。モバイルルーターの種類ごとに速度制限状況を表にまとめた。
ルーターの種類 | 速度制限状況 |
---|---|
WiMAX | ・5〜7GB ・無制限プラン(3日間で合計10GBの通信を越えるとわずかな制限がかかる) |
Y!mobile | ・5〜7GB ・無制限プラン(3日間で合計10GBの通信を越えるとわずかな制限がかかる) |
SIMフリーモバイルルーター | ・契約プランごと(3GB、5GBなど)に変動(容量を超えると制限がかかりほどインターネットに接続できなくなる) ・使い放題プラン(各プロバイダごとに3日間の制限がかかる場合がある) |
docomo | ・5〜20GB ・スマホとシェア(3日間で合計10GBの通信を越えるとわずかな制限がかかる) |
通信容量無制限コースがおすすめ
モバイルルーターを契約する際には、通信容量無制限コースをおすすめする。
モバイルルーターを使用する場合、外出先もしくは工事を行うことが難しい自宅である程度頻繁にインターネットを使用することがほとんどではないだろうか。インターネットサーフィンだけでなく動画鑑賞やゲームなどを行なっていると、3〜7GBでは容量をすぐに超えてしまうだろう。
いつでも安心してインターネットを使用したい方は、通信容量が無制限のプランを選ぶべきである。その際、初めの3日間に使いすぎてしまうと制限がかかってしまうため、注意が必要だ。
選び方③通信エリア
モバイルルーターを使用する上で、意外と見落としがちなのが通信エリア。自分がモバイルルーターを使用するエリアに適したものを選ばないと、せっかく契約してもインターネットが途切れてしまったり接続できなかったりする恐れがある。モバイルルーターの通信エリアについて、しっかりと確認しておこう。
対応エリアの確認方法
モバイルルーターは、プロバイダーごとに対応しているエリアが異なる。そのため、実際にモバイルルーターを使用したいときには、自分の使用するであろうエリアに対応しているのか知っておく必要があるのだ。
- WiMAX:「UQWiMAXのネットワークが使用可能なエリア」から確認する
- Y!mobile:「Yahoo! Wi-Fiのネットワークが使用可能なエリア」から確認する
- SIMフリーモバイルルーター:SIMカードを購入した通信会社によって対応エリアが異なるため、会社ごとに確認が必要
- docomo:「Docomoのネットワークが使用可能なエリア」から確認する
以上の公式サイトから、対応エリアが確認可能だ。購入してから使えなかったと落胆しないようにしておく必要がある。
選び方④契約期間(縛り)/違約金
次に確認すべきなのが、契約期間(縛り)や違約金だ。モバイルルーターの種類ごとに、契約期間や違約金について表にまとめた。
ルーターの種類 | 契約期間(縛り) | 違約金 |
---|---|---|
WiMAX | 3年 | 9500円〜(更新月以降) |
Y!mobile | 3年 | 9500円 |
SIMフリーモバイルルーター | 制限なし | – |
docomo | 2年 | 9500円 |
WiMAXやY!mobile、docomoは2〜3年の契約期間縛りがある。一方、SIMフリーのモバイルルーターでは契約期間に制限がなく、いつでも契約解除を行うことができる点が魅力的だ。スマートフォンやインターネット環境が異なった場合に、その場での適切なプロバイダ会社を選択することが可能である。
選び方⑤通信速度
モバイルルーターの通信速度もチェックすべきポイントの一つだろう。モバイルルーターの種類別に、通信速度を表にまとめた。
ルーターの種類 | 通信速度(下り最大速度) |
---|---|
WiMAX | 440(通常)〜708Mbps(ハイスピード+エリア) |
Y!mobile | 612Mbps(一部のエリアのみ) |
SIMフリーモバイルルーター | プロバイダにより異なる |
docomo | 422Mbps |
表で比較すると、最も下り最大速度が速いのはWiMAXである。しかし、ハイスピード+エリアモードの場合のみなので注意が必要だ。続いて、Y!mobile、docomoと続く。SIMフリーのモバイルルーターは通信速度がプロバイダによって異なるため契約前に確認しておく必要がある。
選び方⑥バッテリー持ち
最後に確認すべきポイントが、モバイルルーターのバッテリーが持つかどうかだ。
モバイルルーターを使用してインターネットを使っていたにも関わらず、バッテリーが切れてしまい作業を中断せざるを得なくなったとなると仕事や作業にも支障をきたすだろう。特に、長時間の作業が必要とする方は「連続通信時間」で、バッテリーの持ちが良いかどうか確認しておこう。
モバイルルーターのバッテリー持ちを種類別に表にまとめたので、ぜひ参考にしてみてほしい。
ルーターの種類 | 連続通信時間 |
---|---|
WiMAX | 約540分(Speed Wi-Fi NEXT WX03) |
Y!mobile | 約510分(603HW) |
SIMフリーモバイルルーター | プロバイダーによって異なる |
docomo | 約420分(Wi-Fi STATION N-01J) |
もちろん、連続通信時間は通信会社の中でも機種によって異なるため注意すべき点だ。
おすすめのSIMフリーモバイルルーター
今回、特におすすめしたいSIMフリーのモバイルルーターを6つご紹介する。
モバイルバッテリーにもなる基本のルーター|HUAWEI SIMフリーモバイルwi-fiルーター E5577S-324
HUAWEIのモバイルルーター。清潔感のある白のデザインが男女問わずどこでも馴染む。バッテリー容量は3000mAhで、最長12時間使用し続けることが可能だ。さらに、バッグの中でもかさばらないスリム設計でコンパクトサイズで持ちやすい。
また、モバイルルーターだけではなくモバイルバッテリーとしても使用できる優れもの。OTGケーブル(別売り)と、USBケーブルを準備していただくと、お手持ちのスマートフォンを瞬時に充電することが可能に。スマホから、ルーターの状態をリアルタイムで管理することができ、安心した状態でインターネットに接続することができる。
業界最小&最軽量のコンパクトサイズ|NEC モバイルルーター PA-MP01LN-SW
NECプラットフォームズのモバイルルーター。メタリックブルーのフロントパネルカラーが爽やか。業界最小サイズ&わずか71gの最軽量のため持ち運びに手間取らない。バッグやポーチの中に入れておいてもかさばらないため、スムーズに持ち運べる点が魅力的だ。
カードサイズよりも小さいサイズを実現しながら、連続通信時間が最大10時間と長時間インターネットを使い続けることができる。そのため、外出先であってもバッテリー切れを心配せずに作業を進めることができる。
安い本体価格で料金を抑えたい方におすすめ|FREETEL SIMフリー対応 Wi-Fiモバイルルーター FTJ162A-ARIA2-W
FREETELのSIMフリー対応 Wi-Fiモバイルルーター。白を基調としたシンプルなデザイン。他のモバイルルーターと比べても、約6,000円ほどと安価で、なるべく使用料金だけでなく本体価格も安く抑えたいという方におすすめなルーターだ。海外でも使用することができ、仕事だけでなく旅行先でもインターネットを使いたいという場合にもぴったりである。
世界93カ国でLTEを使える|NETGEAR SIMフリーモバイルルーター AC785-100JPS
NETGEARのSIMフリーモバイルルーター。高級感が漂う黒がシックな雰囲気。どこにいても、最大15台のデバイスにインターネットを接続することができ、スマートフォン、パソコン、タブレットなど複数人でネットを使うことが可能だ。
厚さがわずか16.6mmと薄く、スタイリッシュで収納に困らない。鞄だけでなくポケットにもすっぽり入る。また、このルーターはNTTドコモネットワークに対応するSIMカードのみ使用することができるため、安心して使うことができる。
通信エリアに悩まないドコモ回線|BUFFALO ポータブルWiFiルーター DWR-PG
BUFFALOのポータブルWiFiルーター。docomo3G回線と Wi-Fiに対応しており、あらゆるデバイスをどこにいても楽しむことができる。人口率カバー100%のドコモFOMA回線に対応していることで、通信エリアに悩まされず、日本の広範囲でインターネットに接続できる点が嬉しい。
また、省電力・大容量バッテリーのため最大6時間連続使用することができ、数時間ほどの作業であれば充電要らずで進められる。
レンタル不要な海外対応のルーター|GlocalMe SimフリーモバイルWiFiルーター G3-Black
GlocalMeのSimフリーモバイルWiFiルーター。SIMカードが不要で100カ国・地区以上に対応。4GLTEの高速通信により、日本はもちろん海外であってもスピーディーにインターネットを使うことが可能だ。
レンタル手配が必要ないため、レンタル代や手間を省いてどこでもインターネットを使うことができる。
モバイルルーターのよくある質問
モバイルルーターに関する、よくある質問をまとめたので参考にしてみてほしい。
スマホのテザリング機能じゃだめなの?
スマホのテザリングとは、スマホをアクセスポイントとして、パソコンやタブレットなどのその他の通信機器へインターネットを接続する機能のこと。
テザリング機能を使用する場合は、テザリング機能に対応したスマホを所持していて、事前にテザリングオプションへ申し込みが必要となる。携帯キャリアによって異なるが、テザリングオプションを使用するために別途オプション代がかかることもあるので注意が必要だ。
では、スマホのテザリング機能が使えるのであればモバイルルーターは必要ではないのでは?と疑問を抱える方も少なくないだろう。
テザリングとモバイルルーターの違いとして、大きく3点のポイントが挙げられる。
スマホのバッテリー消耗が早くなる
テザリング機能を使用している分、スマホのバッテリーが早く消耗されてしまう。外出先で、ある程度の時間テザリングを使用すると、気づいたときにはスマホのバッテリーが残りわずかになっている自体も避けられない。
通信速度が不安定
Wi-Fiテザリングを使用している場合、パソコンやタブレットなどを使用するための十分な通信速度が確保されない可能性がある。また、大勢の人が同じようにテザリングを使用している場合、通信がしにくくなる。
通信制限になる可能性がある
テザリングを使う分、スマホの通信データ量が大きくなってしまう。結果、スマホの通信が制限されてしまう可能性が高くなる。スマホのデータ量を大容量にしている場合は別だが、そうでない場合はテザリングによる通信制限でスマホ・インターネットともに制限が解けるまで十分な速さで使用ができなくなる。
これらの3点により、以下のユーザーにはモバイルルーターをおすすめしたい。
- スマホのバッテリーがすぐに消耗する
- 通信制限によくかかる
- スマホの通信が不安定、格安SIMを使用している
モバイルルーターと光回線の違いは?
モバイルルーターと光回線の違いとは何だろうか。
種類 | モバイルルーター | 光回線 |
---|---|---|
月額料金 | 3,000円〜 | 6,000円前後 |
通信容量 | 無制限 | 無制限 |
通信速度 | 速い | 特に速い |
工事 | なし | あり |
工事費用 | – | 約2万円 |
通信可能エリア | 全国 | 全国 |
契約期間 | 3年 | 3年 |
持ち運び | 可能 | 不可 |
モバイルルーターと光回線との大きな違いは、工事の有無と月額料金だ。住んでいる家によっては、工事をすることができないこともあり、必ずしも工事をすることが可能ではない。また、購入してすぐに使用できるモバイルルーターと比べて、光回線を開通させるまでに工事が必須となるのは光回線のデメリットであると言える。
- 初期費用・月額料金を安く抑えたい
- 工事が面倒or工事を伴う回線開通が難しい
- 購入してすぐにインターネットを使用したい
以上のような方には、モバイルルーターをおすすめする。
まとめ
今回は、SIMフリーのモバイルルーターについてご紹介した。現在、モバイルルーターを検討しているという方はもちろん、大手キャリアのモバイルルーターや光回線を使用しているという方にもおすすめだ。ぜひ検討材料として、SIMフリーのモバイルルーターを探してみてほしい。