寒い季節になるとお馴染みの石油ファンヒーター。灯油独特のにおいが苦手という方も少なくありません。しかし、低燃費かつファン回転ですぐに部屋を暖められる点が魅力的です。今回は、石油ファンヒーターのおすすめ商品とともに選ぶ際の重視すべきポイントなどをご紹介します。
目次
石油ファンヒーターとは?
石油ファンヒーターとは、暖房器具のひとつで、灯油を燃焼することで暖かくするものだ。灯油を燃焼したことで生じたエネルギーで熱を送風ファンによって排出することで暖を取ることができる。
石油ファンヒーターを購入する上で注意したいのが以下の2点。
- 起動させるためには灯油と電源が必要
- 灯油を使用するため定期的に換気が必要
これらに気をつけて安全に使用してほしい。
石油ファンヒーターと石油ストーブの違い
石油ファンヒーターと混合されやすいのが、石油ストーブ。この2つは似ているようで明確な違いがある。具体的にどの部分に差があるのか、比較していく。
石油ファンヒーターと石油ストーブの比較表
種類 | 燃料 | 燃費 | 安全性 |
---|---|---|---|
石油ファンヒーター | 電源・灯油 | 省エネ | ○ |
石油ストーブ | 灯油・乾電池 | コストが低い | △ |
石油ファンヒーターと石油ストーブの大きな違いは、電気を使用しているかどうかだ。
石油ファンヒーターを起動させるためには、灯油の他に電源(電気)が必要となる。しかし、石油ストーブを起動させるためには、灯油の他に乾電池があれば可能だ。電気がない環境であっても、乾電池があれば石油ストーブは使用することが可能であるといえる。
石油ファンヒーターのメリット
- 電気を使って使用することが可能
- ファン回転ですぐに部屋を暖めることが可能
- 1℃単位の細かい温度調節に優れている
- 安全に考慮した機能が多数記載されている
石油ストーブのメリット
- 電気がない環境であっても乾電池があれば使用可能
- 起動に必要なものとしての費用は安い(灯油と乾電池のみ)
以上のメリットを参考にして、石油ファンヒーターと石油ストーブの2種類を使用用途に応じて使い分けることをおすすめする。
石油ファンヒーター定番おすすめランキング
では、実際に人気のある石油ファンヒーターをランキング形式で5つご紹介する。
【1位】20畳以上に対応可能|ダイニチ FW-5617L-S
ダイニチの石油ファンヒーター。木造であれば15畳まで、コンクリートであれば20畳までの部屋を十分に暖めることが可能だ。タンクは、大容量の9Lのため頻繁に灯油を入れなおさなくて済む。また、ダイニチのパワフル秒速消臭システムにより嫌な灯油のにおいをシャットアウト。
【2位】暖房能力重視の大型|トヨトミLC-S32H(S)
トヨトミの石油ファンヒーター。人感センサー搭載で、人がいない環境で無駄な暖房をつけ続けることなく消し忘れることもない。また、エコモードによりウォームビズ推奨の20℃まで1℃ずつ室温を下げていくため、寒さを感じずに快適に過ごすことが可能だ。
【3位】安い・小さい万能タイプ|コロナ FH-G3216Y(S)
コロナの石油ファンヒーター。基本性能を重視した使いやすさが好評な一台だ。秒速タイマー搭載のため、冷え込んだ帰宅時や起きたばかりの朝にもすぐに点火し暖まることが可能。さらに、灯油独特のにおいをニオイカットメカでしっかり吸引し快適な部屋のままでたもつことができる。
【4位】スペースを取らない最小サイズ|永田金網 NFHG-3055C
永田金網の石油ファンヒーター。吹き出し口との距離は、今までの吹き出し口と比較して約1.8倍であるためヒーター運転時のパネル表面温度を低減することに成功。肌に直接触れてしまった時の安全性がより高くなったといえる。
【5位】おしゃれで低燃費|アラジン AKF-DL4816N
アラジンの石油ファンヒーター。深みのある赤がシックな雰囲気でおしゃれな一台だ。部屋の状態に応じて温風をコントロールし、なるべく広く暖かくすることができ効率的である。また、クリーニング機能が搭載されているためバーナーの寿命を延ばし長持ちする。
石油ファンヒーターの選び方
おすすめしたい石油ファンヒーターについてご紹介した。では、実際に石油ファンヒーターを選ぶときにはどんなポイントを重視すべきなのだろうか。石油ファンヒーターの選び方についてご紹介する。
設置場所に適した容量
まずは、容量だ。容量は、ただ大きければいいというものではないことを理解すべきだ。
はじめに、石油ファンヒーターの購入を検討したい場合には、どこに設置するのかについて考える必要がある。なぜなら、部屋の広さによって適した容量が異なるためだ。
- 家族団らん時にリビングで使用したい→大きめでも問題ない
- 自室・ワンルームなどの狭い部屋→コンパクトサイズ
以上のように、部屋の広さに応じて容量を考える必要がある。
暖房重視?燃費重視?
容量について考えたら、次に考慮したいのは暖房重視するのか燃費重視するのかについてだ。
- 暖かさ重視(暖房重視)→暖房出力値が高いもの
- 安さ重視(燃費)→暖房出力値が低いもの
自分はどちらを重視したいか、今一度考える必要があると言える。
タンク容量
次に、タンク容量だ。
石油ファンヒーターには、灯油を給油するのが面倒であるというデメリットが挙げられる。
このデメリットを解決するために、なるべく大きめの給油タンクを検討することをおすすめする。約1Lにつき1時間ほど連続運転が可能とされている。この数値を参考にするといいだろう。
安全機能
最後に、安全機能についてだ。
石油ファンヒーターを使用するときには灯油を使用しているため、換気を怠ると一酸化炭素中毒の危険性が高くなる。そのような事態を防ぐために、タイマーや自動オフ機能の搭載されたものを選ぶのが好ましい。
さらに、以下のような安全面に配慮された機能をチェックすべきだ。
- チャイルドロック:子供が触っても怪我をしにくい
- 自動消火機能:人の動きを一定時間感知しなかった場合、自動で電源オフになる機能
石油ファンヒーター正しい使い方|節約にも
ところで、あなたは石油ファンヒーターの正しい使い方を知っているだろうか?正しい使い方を心がけることで、電気代の節約にも繋がるため参考にしてほしい。
定期的な換気|乾燥防止にも
石油ファンヒーターを使用する上で、一番気をつけるべきな点が換気である。
もし、定期的な歓喜を怠ると、以下のような危険なパターンに陥る。
- 正しくファンヒーターが起動しない
- 部屋が一酸化炭素で充満する
- 一酸化炭素中毒を引き起こす
面倒かもしれないが、1時間に1〜2分といった少しでいいので定期的に換気をすべきだ。
消費電力の確認
より部屋を効率的に暖めたいのであれば、石油ファンヒーターだけではなく、エアコンなどの他の暖房器具を併用するのがおすすめだ。
ただ、その際に消費電力に気をつけなければ、ブレーカーが落ちる原因となってしまう。同じ室内で、消費電力の大きい家電を同時に使うと、ブレーカーが落ちてしまう可能性が高くなるため、要注意だ。
断熱シートを使用する
また、石油ファンヒーターの使用をより最小限のしたい場合は、窓に断熱シートを貼ることをおすすめする。
密閉された環境であったとしても、窓の下側からじわじわと冷たい空気が入ってくることは避けられない。より電気代を抑えて効率的にファンヒーターを使用したいのであれば、片面だけでも窓に断熱シートを貼るといいだろう。
寿命を知っておく
一般的に、石油ファンヒーターの寿命は3〜6年であると言われている。石油ファンヒーターは、火や燃料を使用するため機器に負荷がかかりやすい。その間は、劣化した部品を買い換えるなどの方法で十分使うことは可能だ。
ただ、今後のことも考慮し「いつまでが寿命である」と把握した上で使用することをおすすめする。
石油ファンヒーターのランニングコストを比較
最後に、おおよその石油ファンヒーターのランニングコストを他の暖房器具と比較する。今回は、エアコンと電気ストーブの2種類と比較する。
石油ファンヒーター|灯油代
まずは、エアコンと石油ファンヒーターの比較。
種類 | 電気代 | 灯油代 | 合計 |
---|---|---|---|
エアコン | 5280円 | – | 5280円 |
石油ファンヒーター | 528円 | 5616円 | 6144円 |
エアコンの計算式
(想定)10畳用のエアコン/消費電力:1000W
1000(W)÷1000×8時間(1日)×22円(1kWh)=176円
→1ヶ月176円×30日=5280円
石油ファンヒーターの計算式
- 電気代:100(W)÷1000×8時間(1日)×22円(1kWh)=17.6円
- 灯油大:(1日)1.44L×30日=約43.2L→1L=130円とすると、(1ヶ月)43.2L×130円=5,616円
このように比較をすると、石油ファンヒーターの方が灯油と電気代両方かかってしまうため、使用料金が高くなってしまう。ただ、温める速さや暖房能力の面では石油ファンヒーターの方が優れているため自身がどちらを重視したいかが大切である。
石油ファンヒーター|電気代
次に、電気ストーブとエアコンと石油ファンヒーターの1ヶ月にかかる電気代の比較である。
種類 | 1ヶ月の電気代 |
---|---|
電気ストーブ | 4536円 |
エアコン | 6545円 |
石油ファンヒーター | 648円 |
この比較は、電気代のみの比較のため石油ファンヒーターがずば抜けて安く見える。実際は、石油ファンヒーターを使用するために灯油代も必要となる点に要注意だ。
まとめ
今回は、石油ファンヒーターについてご紹介した。灯油と電気のある環境であればすぐに使用可能な種類である。今までエアコンの暖房機能で暖を取っていたという方は、今一度石油ファンヒーターのメリットについてもチェックしてみてはいかがだろうか。部屋を暖めるスピードや暖房能力に優れた石油ファンヒーターをぜひ検討してみてほしい。