DTMで楽曲制作を行う際に、とても便利なのがMIDIキーボード。まるで本当に鍵盤を演奏して音を紡いでいくことができるため、手放せないという方も少なくありません。今回は、おすすめのMIDIキーボードやMIDIキーボードの選び方についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
筆者が購入したMIDIキーボード
筆者が実際に所有しているのは、microKEY2-25AIR(Amazonへ)と、M-AUDIO Keystation 88の2つ。
25AIRは、口コミも良く中価格帯の製品。ある程度ちゃんとした品質の製品を購入したい方にもおすすめできる製品だ。また、88鍵で安いものを探しており、購入したのがKeystation。問題なく使用できているが、スカスカな打鍵感がマイナスポイント。どうしても88鍵で安いものを購入したい人のみにおすすめしたい。少しでもピアノタッチを求める人は、鍵数を抑えてでも、より打鍵感にこだわった製品を選ぶのが良いだろう。
MIDIキーボードメーカーの特徴とおすすめ製品
M-AUDIO(エムオーディオ)
MIDIキーボード、コントローラーだけではなくオーディオインターフェースやスピーカーなどコストパフォーマンスの高い製品を販売している。
キータッチ重視の方におすすめ|M-AUDIO 9900-52239-10
ほとんどの曲をオクターブの切り替えなしでスムーズに演奏できるため便利だ。また、キーの打ち込みが高い評価を得ており、キーのタッチを重視したいという方におすすめだ。
鍵盤のタッチ | セミウェイト |
サスティンペダル端子 | – |
MIDIコントロール機能 | 鍵盤 |
Bluetooth機能 | – |
簡単に機器接続が可能に|M-AUDIO Keystation 88 II
お手持ちのパソコンに繋ぐだけで、すぐに演奏を開始できる。USBバスパワーで動作し、Macやパソコンのプラグ&プレイ対応。また、トランスポート&カーソルボタンがついており、簡単に音楽制作ができる。
鍵盤のタッチ | セミウェイト |
サスティンペダル端子 | ○ |
MIDIコントロール機能 | 鍵盤 |
Bluetooth機能 | – |
KORG(コルグ)
デザイン性が高くスタイリッシュな製品を多く販売しているKORG。シンプルなデザインは、インテリアにも馴染みやすく、部屋の雰囲気を重視している方におすすめしたい。
ドラム入力が可能なパネルコントローラー|KORG NANOKEY-ST
どこへでも持ち運ぶことができる軽量コンパクトなデザイン。ドラム入力にもコード演奏にも使うことができる高感度な8個のトリガー・パッドが魅力だ。
鍵盤のタッチ | – |
サスティンペダル端子 | – |
MIDIコントロール機能 | パネル、ノブ |
Bluetooth機能 | – |
薄型でコンパクトサイズ|KORG microKEY-25
薄型でコンパクトサイズのため、キーボードの設置スペースがあまりないという方におすすめ。演奏しやすいミニ鍵盤で、誰でも簡単に操作することができる。
鍵盤のタッチ | ライトウェイト |
サスティンペダル端子 | – |
MIDIコントロール機能 | 鍵盤 |
Bluetooth機能 | – |
ROLAND(ローランド)
鍵盤の反応の良さと音の美しさが特徴的。より本物の鍵盤を演奏しているかのように音楽制作を行いたい方におすすめだ。
モバイル環境にも適した1台|ROLAND A-49-BK
モバイル環境にも適したUSBバスパワー駆動に対応しており、スムーズに音楽制作に取りかかれる。また、演奏感にこだわった49鍵盤のコントローラーのため、連打やグリッサンドなどの円方にも十分対応する。
鍵盤のタッチ | セミウェイト |
サスティンペダル端子 | – |
MIDIコントロール機能 | ピッチベンド、モジュレーションレバー、鍵盤 |
Bluetooth機能 | – |
88鍵を最大限に生かした多様な演奏が可能|ROLAND A-88
アコースティックピアノさながらの演奏感を実現した1台。さらにデュアル・スプリット機能を搭載し、2種類の音色を重ねたり切り分けたりするといった88鍵をフルに生かした演奏を行うことができる。
鍵盤のタッチ | 不明 |
サスティンペダル端子 | – |
MIDIコントロール機能 | 鍵盤、ノブ |
Bluetooth機能 | – |
Akai Professional (アカイプロ)
16個のドラムパッドを搭載したコントローラーの元祖と言われているメーカー。HIP-HOPやR&B、レゲエなどの音楽を好む方は一度試してみてほしい。
カラフルなパネルコントローラー|Akai Professional APC MINI
3色バックライト搭載の64個のクリップ・ラウンチ・マトリクスで、クリップの操作やステータスを視覚的にフィードバック。サイズ感、機能性ともに持ち運びに適しており、制作スペースに困らない。
鍵盤のタッチ | – |
サスティンペダル端子 | – |
MIDIコントロール機能 | パネル |
Bluetooth機能 | – |
これから音楽制作を始める方におすすめ|Akai Professional MPKMINIPLAYXUS
これから音楽制作を始めたい方や、初心者の方におすすめな1台だ。DAW、パソコンと接続して使用できるのはもちろん、外出先で演奏することもできマルチなキーボードである。
鍵盤のタッチ | 不明 |
サスティンペダル端子 | ○ |
MIDIコントロール機能 | 鍵盤 |
Bluetooth機能 | – |
CASIO(カシオ)
他のメーカーよりも販売価格が安い点が特徴的なCASIO。初心者の方や、なるべく費用を抑えて音楽制作に取り組みたいという方にぴったりである。
ミニサイズで省スペース|CASIO SA-46
鍵盤のタッチ | ピアノタッチ |
サスティンペダル端子 | – |
MIDIコントロール機能 | 鍵盤 |
Bluetooth機能 | – |
本格的な演奏感|CASIO CTK-6250
鍵盤のタッチ | ピアノタッチ |
サスティンペダル端子 | – |
MIDIコントロール機能 | 鍵盤 |
Bluetooth機能 | – |
Native Instruments
他のメーカー製品よりも費用が高くなってしまうものの、だからこそ本格的な演奏感を味わえるNative Instruments。直感的に操作できる点が魅力的だ。
ステップ入力をより簡単に|Native Instruments Jam
すばやく直感的にシーケンスやトラックを構築することができる。カラフルな64個のパッドを操ることで、ステップ入力をより簡単に行うことが可能に。
鍵盤のタッチ | – |
サスティンペダル端子 | – |
MIDIコントロール機能 | パネル |
Bluetooth機能 | – |
直感的に操作が可能に|Native Instruments S88
光沢感のある美しいデザイン。また、直感的に操作することが可能なSmart Play機能が頭にある音楽の創造性を高める。
鍵盤のタッチ | ピアノタッチ |
サスティンペダル端子 | – |
MIDIコントロール機能 | 鍵盤 |
Bluetooth機能 | – |
おすすめMIDIキーボード
MIDIキーボードの選び方
MIDIキーボードの選び方について、4つのポイントをお伝えしよう。
鍵盤の数/サイズ
MIDIキーボードには、大きく分けて4タイプ鍵盤の種類が存在する。
鍵盤の種類 | 持ち運び | 演奏効率性 | 用途(特徴) |
---|---|---|---|
25鍵盤 | ◎ | ×(1音ずつ打ち込む場合には問題ない) |
・持ち運ぶ場合 ・スペースがあまり確保できない場合 |
49鍵盤 | ○ | △(4オクターブ弱の音域) | ・持ち運びと演奏性を兼ね備えたタイプ |
61鍵盤 | △ | ○(一般的なシンセサイザーと同じサイズの鍵盤数) |
・鍵盤楽器の演奏が可能な場合 ・広いスペースが確保できる場合 |
88鍵盤 | × | ◎(本来のピアノと同じように使用可能) |
・ピアノタッチを採用 ・タッチの質感にこだわる方におすすめ |
キータッチ/打鍵感
次に、キータッチ/打鍵感についてだ。キータッチ/打鍵感は、大きく分けて3種類存在する。
ライトウェイト
一番軽いタイプ。MIDIキーボードで多く採用されている。
セミウェイト
ライトウェイトより少し重めなキータッチ。「ナチュラル」と表現されることもある。
ピアノタッチ
最も重いキータッチ。普段ピアノを弾き慣れている方に馴染みのある打鍵感だ。
自分の演奏スキルや好みに合わせて打鍵感で選んでみると、今後の音楽制作が捗るかもしれない。実際に触ってみることをおすすめする。
コントローラーの種類
そして、コントローラーの種類についてだ。MIDIキーボードには、複数のコントローラーがあり異なった特徴が挙げられる。自分にはどのコントローラーが適切だろうか。
つまみ/フェーダー
DAWソフトの値に沿ってモーターで動くコントローラー。トラックを変えると、トラックの値に合わせてフェーダーが自動でセットされる。フェーダーを動かすと、DAW側のフェーダーも動くので連動を実感することが可能だ。作成した曲を再生させながら、プラグインの設定値をフェーダーを動かして記録できる点が魅力的。
ピッチベンド/モジュレーション
ピッチベンドとは、音を出した後に音の高さを上げる・下げる効果のこと。MIDIのピッチベンド信号は、値として2バイトを使用している。
パットコントローラー
曲をただ作成するだけではなく、ドラム音などの他の効果音を割り当てて演奏したいというパターンにぴったりなパットコントローラー。制作よりも実際のライブパフォーマンスに適している。
ノブ
丸いつまみが特徴的なコントローラー。くるくると操作する回転式だ。パンやボリューム、リバーブの量などアサインすることが可能な便利なコントローラーである。
スライダー
つまみを上下に操作し調整する縦フェーダー。ボリュームを操作するときに、特にわかりやすい種類だ。複数のパラメーターを一緒に操作したいときにも、数値が一目瞭然で両立しやすい。
端子の種類
最後に、端子の種類についてだ。MIDI情報をどうやってパソコンや他の機器へ送るかが重要である。
USB端子
USBを接続して音を送ることができる端子のこと。最近発売されている機種であれば、ほとんどにUSB端子がついている。しかし、中古の物を購入した際には、USB端子がついていない恐れがあるので、注意が必要だ。
MIDI端子
パソコンなどにUSBを接続することが個数的に難しいという場合には、MIDI端子がおすすめだ。ハブの節約をすることができる。
まとめ
今回は、MIDIキーボード についてご紹介した。これからDTMで音楽制作を行なっていきたいというはもちろん、既に持っているものの新しくキーボードを検討したいという方も参考にしていただけると良いだろう。自分の演奏スキルやライフスタイルに合わせて、ぴったりのMIDIキーボードを探してみてほしい。