お気に入りのスピーカーをスピーカースタンドに置く必要性はあるのでしょうか。ハヤミやtaoc(タオック)、bose、YAMAHAなど多くのブランド製品があり、自作や代用という方法もあります。一体どんなスタンドを設置すべきなのかポイントをご紹介します。
スピーカースタンドとは?
スピーカースタンドとは主に小型スピーカーやブックシェルフサイズのスピーカーを載せる置台のことだ。
スピーカーの高さが様々であるように、それに合わせてスピーカースタンドも様々な高さ・大きさのものがあり、材質の違いや耐震構造の有無など様々なものが存在する。
実はこのスピーカースタンドは単なる置台ではなく、スピーカーの性能を引き出すための明確な目的がある。
ぜひその目的と効果を理解し、スピーカースタンドの重要性を理解されたい。
おすすめのスピーカースタンド
木製のおすすめスピーカースタンド
ハヤミ工産【TIMEZ】NRシリーズ
ダークブラウンの木目調で、木目のスピーカーやインテリアにマッチするシックなデザインが魅力だ。
1台3.5kgと重量感のあるスタンドで、安定感は申し分ない。
メーカー型番:NR-600 2台1組
天板サイズ:幅19×奥行23(cm)
外形サイズ:幅28×高さ37×奥行29.5(cm)
天板耐荷重:約50kg/1台あたり
質量:約3.5kg /1台
ハヤミ工産 【HAMILeX】 Acordeシリーズ
前述のローポジションスタンドと比較してミドルレンジのスピーカースタンド。他にもいくつか種類があり、微妙に木目のカラーも違うので、インテリアとの調和も考えながら選ぶと良いだろう。
金属製のおすすめスピーカースタンド
TAOC WST-C60HB
スピーカースタンドブランドとして有名なTAOCの定番プロダクトだ。
スピーカーをネジで固定することも可能であり、より一層性能を引き出すことができる。 支柱に鋳鉄粉を封入し振動を制御しているため、低音の鳴りなどは顕著に効果が現れる。底板は4点スパイク支持構造を採用している。なおインシュレーターも付属。
1本単位での販売なので注意されたいが、確かな効果を実感したいのであればまずこちらを試すのがよいだろう。
メーカー型番 : WST-C60HB
サイズ : 幅 25× 奥行 35× 高さ 60cm(スパイク含む)
天板 : 幅 16× 奥行 25cm
本体質量 : 約11kg
材質 : スチール/鋳鉄
※本製品にはスパイクプレート付属しておりません
色 : マットブラック
高さの調整が可能な利便性の高いスタンドが、このSB-109だ。
この価格帯では高さ調整は嬉しい機能だ。利便性を重視されたい方へおすすめだ。
メーカー型番 : SB-109
サイズ : 幅26.5×奥行26.5×高さ55~100cm
天板サイズ : A幅10.5×奥行10.5cm、B幅16×奥行18cm(天板はA・B2種類サイズ同梱)
本体重量 : 3.8kg(1台)
材質 : スチール
付属品 : スピーカー固定ネジ、固定シール
耐荷重 : 約3.5kg/1台
色 : ダークグレー
Bose FS-1 Bookshelf Speaker Floor Stands スピーカーフロアスタンド
BOSEの301もしくは201シリーズ向け純正スタンド。スチール製の下板がかなり重めなので、ぐらつかずしっかりした安定感がある。床部分にはゴムがついており、床を傷つけない。
無駄のないスタイリッシュなデザインなので、サイズが合えば他メーカーのスピーカーにもおすすめしたい。
B&W スピーカースタンド【ペア】Bowers & Wilkins STAV24S2#
鋳造鉄で重厚感があり、全面ざらつき加工の無骨なデザインが印象的。支柱の中に砂利を詰めて重さを足してあげると抜群の安定感を得る。
ペアでこの価格ということで口コミサイトでも人気の一品だ。
小型の卓上タイプのおすすめスピーカースタンド
キクタニ モニタースピーカースタンド MO-SPS
ドライバー一本で簡単に組み立てられる小型のスタンドだ。
簡易な設計ながらも、スタンドに置くことでダイレクトな音が感じられるはずだ。
ゴム製インシュレーターが付属と公式記載があるが、ゴム足シールなので、別途インシュレーターは揃えた方がよいだろう。
天板:240mm×210mm
厚さ:2.3mm
底板:240mm×210mm
厚さ:2.8mm
高さ: 206mm
重量:2.2kg
耐荷重:12kg
付属品: ゴム製インシュレーターx16ピース
ONKYO AS-85H スピーカースタンド ブラック
ONKYOの多数のシアタースピーカーに対応するスピーカースタンド。大音量でもスピーカースタンドに影響がなく、高級感のある質感が人気。
「D-109シリーズのサラウンドスピーカー D-109Mや、 2.1chホームシアター HTX-25HDXのフロントスピーカー部、オプションサラウンドスピーカーに対応するスピーカースタンドです。」とあるが、非対応機でも取付できる場合があるので、レビューを参考にされたい。
JOBY フレキシブル三脚 ゴリラポッド
2017年に発売された新製品がこちら。
その手があったか!と言いたくなるゴリラポッドタイプのフレキシブルスピーカースタンド。なんと、取付パーツを外せばミラーレス一眼対応のカメラ三脚としても使用可だという。
ISO Acoustics ISO-L8R155
モニタースピーカースタンドではあるが、小型スピーカーなら何でも、その音質を格段に引き上げてくれるベストセラープロダクトだ。
形状、容量、デュロメータをバランス良く作用させ、効率的なアイソレーションを実現している。
2つのパイプと傾斜角を決めるためのインサートパーツが用意されており、微調整が出来る点が嬉しい。
ショートパイプの場合、高さは約9.2cm、ロングパイプの場合は約21.8cmとなる。
高さが決まったらインサートパーツで最適なリスニングのための傾斜角を設定しよう。
正確なモニタリングを行うためには、リスニングポジションに合わせたスピーカーの配置、フォーカス、アイソレーションの3つの要素が重要となります。それらを可能にした製品が、IsoAcousticsのデザインしたISO-L8Rスピーカースタンドです。
形状、容量、デュロメータ(硬度と密度)をバランス良く作用させることで、効率的なアイソレーションを実現 高さを決めるための2種類の長さのパイプを各4本と傾斜角度を調整するための2種類の高さのインサートパーツを各2つ用意
W155 x D190
DALI MENUET用スピーカースタンド KRYNA Stage
高級オーディオアクセサリーメーカーのKRYNA(クライナ)の人気製品、Stage。
上よりも下の方が重い『ピラミッドバランス』構造を採用し、スピーカーの振動も微細な傾きがあっても抜群の安定性を誇る。また、自宅のスピーカーに合わせてカスタマイズできるのも嬉しい。
スピーカースタンドにメリット・効果はあるの?
スピーカースタンドの目的・必要性
スピーカースタンドには一体どのような目的があるのだろうか。
それは「スピーカーの本来の音」を引き出すことだ。
スピーカーから出る音は設置環境の影響を多分に受けてしまう。それは湿度や壁の反響、そして設置箇所の共振だ。
もしスピーカーを床や机の上に直置きをすれば、その設置場所もスピーカーの音に合わせて共振する。その共振音はスピーカーの音に干渉し、本来のスピーカーの音を変えてしまう。
理想的には、スピーカーだけが振動する環境があるとよいが、これは現実的には不可能に近い。
スピーカースタンドではこの振動を適切な状態へと制御することができる。
実際に聴くと違いは明確で、低音の締まりや、音場の広がり、定位など、格段に良くなる。
さらに適切なものを選ぶことで、スピーカーの音質をより好みの方向に近づけることも出来る。
スピーカースタンドの選び方
最適な効率で、周辺の振動を取り除くことができれば、そのスピーカーの性能を最大限に引き出すことができる。しかし、スピーカーや環境にマッチしないスタンドを選ぶと、かえって性能を低下させてしまう。
ここでは正しい選択を行うためのポイントをご紹介しよう。
材質による音質への影響
スピーカースタンドは、主に木製と金属製のものがある(石やその他の素材もある)。基本的には振動の抑制が目的であるため、硬質で重い安定感のある素材であることが前提となるが、材質によって特徴が異なるので、好みに合うものを選ばれたい。
木製の特徴
木製のスタンドは、適度な柔らかいサウンド、心地良い響きを優先したい場合におすすめだ。
音質面では、その様に音色が柔らかくなる点がメリットだが、解像度や低音の制動の甘さ、定位のぼやけが出てくるデメリットがある。
なおウォールナットなど使用される木材によっては高額になる。
金属製の特徴
金属製は振動を大きく抑えることが可能だ。
そのため、スピーカーユニットのみの共鳴を感じることができる。
エッジが効いており、締まった低音と定位感の強いサウンドを楽しむことができることがメリットだ。
デメリットとしては、好みにもよるが音色が無機質に感じられる点だ。
モニター用途など音像の明瞭さが要となる場合は金属製が正しい選択だろう。
音質を上げるスタンドの条件
以下のポイントを押さえているか、スピーカースタンドの性能を評価する上では確認されたい。
- スタンド自身の鳴りが発生しないか
- 振動を完全に抑制せず、適度に伝えられるか
- 余分な振動を外部へ逃がすことができるか
純正品を選ぶ
大手メーカーでは、専用のスピーカースタンドをオプションとして用意している場合がある。
そのスピーカー向けに音質を調整してあるのであれば、純正品を選択されたい。
統一感も生まれデザイン性も増すことだろう。
ただし高さの調整などの要件がある場合は、その点を満たすかどうかも確認しておこう。
大きさ・サイズの選び方
天板サイズの選び方
スピーカー底面の幅・奥行きを基準に、スピーカーが完全に載る大きめのサイズを選択されたい。
小さすぎるサイズは設置が不安定になり性能も発揮できない。
なお地震対策のためにスピーカーと天板を固定可能な耐震設計の製品も存在する。
底板サイズの選び方
底板の大きさに比例して安定感が増すが、場所を取るので設置状況に合わせて、最低でも天板より1〜2サイズ大きくなるように選ばれたい。
高さの選び方
高さは大変重要なポイントだ。
スピーカーの高さとはツイーターの中心部だと考えていただきたい。
椅子、ソファ、床、どこで聴くのかにより最適な高さは異なるが、スピーカーよりも5〜10cmほど耳が高くなるように配置することが理想だ。
前後の距離やスピーカーの設置間隔についてはスピーカーの公式情報を参考にされたい。 高さを調整可能なスタンドもあるが、固定タイプの方が音質は良い。
なお、ブックシェルフだけでなくトールボーイなどでも、原則スピーカースタンドは必要となる。大型のスピーカーの場合は耳よりツイーターが高くなる場合もあるが、それでも10cm程度の低めのスピーカースタンドに設置されたい。
スピーカースタンドの自作で代用する
良い製品が見つからない場合、自作を検討してみてもよいだろう。
完璧な環境を求める方は特注でよい。
インシュレーター重量のある無垢材やMDF材といった木材ブロックに載せて高さを確保するなど簡易的な方法が存在する。
それだけでも音質の違いは感じ取れるはずなので、安価に取り組みたい場合はちょっとした日曜大工と考えて試してみるとよいだろう。
ハイブリッドインシュレーター
明確な定位と抜けの良い低音を実現。
3層ハイブリッド構造の本格設計で小型スピーカーに最適。
上・下に特殊防振ゴム「ハネナイト」、ベース材には真鍮削り出しを採用し、不要振動を効果的に抑制。
軽い機器でも滑りにくい安全設計。
スパイクインシュレーター
音質改善に効果を発揮するインシュレーター8個組みです。
アンプやスピーカーなど各機器から生じる振動を抑制することで音質の向上をはかります。
オーディオ、アナログデッキ、アンプ、CDプレーヤー等の下に置きご使用ください。
金メッキ加工により見た目にも高級感があり、耐久性もしっかりとした作りになっています。
スパイク部:直径28×高さ26~30mm(調整可能)
スパイクプレート部:直径25×高さ4mm
※設置の際のスピーカーの落下などにご注意下さい。
ひとつのインシュレーターに荷重が集中しないようにバランスよく配置してください。
黒檀製キューベース
アフリカ黒檀製キューブベース
耐荷重:50kg(4個)
オーボエやクラリネットなどに実際に使用されるアフリカ黒檀の34mm角のキューブベースです。
スピーカーやアンプなどの下に置いて音質改善をします。
比重が1.4と非常に重いですので音もしまったクリヤーなサウンドになります。
スピーカーやアンプなどの音を引き締めるような場合に使用すると効果的です。
まとめ
高さ確保のためだけと思い優先度が低く扱われがちなスピーカースタンドだが、これを機に最適な音響環境を整えてみてはいかがだろうか。