皆さんは、和紙で作られた商品ブランド「SIWA(紙和)」をご存知でしょうか。今回は、SIWA(紙和)の長財布とPCケースを実際に使ってみた感想や、SIWAとはどんなブランドなのか、ブックカバーやバッグ等の商品展開も含め、ご紹介します。
目次
日本の職人が生み出したブランド「SIWA(紙和)」
紙をクシャっとしたときの「シワ」と和紙を逆から読んだ時の「シワ」。2つの由来から命名されたという、山梨県発のブランド「SIWA」。最近、都内のセレクトショップやおしゃれな雑貨屋などで見かけることも多くなり、実際に手に取った人もいるだろう。その手触りや質感に惹かれ、愛用する人も多いという。
今回は、SIWAの長財布とPCケースを半年使ってみて、耐久性や形の変化、質感の変化など、思いつくままにレビューしたいと思う。
レビューの前に、まずSIWAとはどんなブランドなのか、ご紹介しておこう。
千年の歴史ある和紙産地、山梨県市川大門の和紙メーカー「大直(おおなお)」が、紙の可能性を広げる日常品「SIWA|紙和」シリーズを工業デザイナーの深澤直人さんと一緒につくりました。
深澤さんは大直が開発した破れない障子紙「ナオロン」を、くしゃくしゃにすることで新たな風合いがでることを見いだし、 その優しさを生かした日常品のデザインを提案しました。
「SIWA|紙和」という名前は、紙のしわと和紙の反対読みの紙和という意味があります。
和紙を丹念に精製し、革を縫製するようにひとつひとつ丁寧に生産しています。(引用元:SIWA公式HP)
SIWAの製品は、1000年もの歴史がある山梨県市川大門の老舗和紙メーカーが生産しているのだという。確かに、品質が良いのも頷ける。
品質が良いだけでなく、丈夫なのもこの製品の特徴である。1000年の歴史から生み出された障子紙の「ナオロン」という材質を使っているという。和紙は、水に濡れたり破けたりと、耐久性に問題があるイメージだが、このナオロンは、そのイメージを払拭する斬新なマテリアルとなっている。
日本を誇るデザイナー、深澤直人氏とのコラボブランド
また、コラボしているデザイナーが深澤直人氏というのも、してやられた感がある。深澤氏について、簡単にご紹介しておこう。
人が普段、意識なくしている行動に着目したデザインを得意としており、2002年度毎日デザイン賞ほか、内外でデザイン賞を受賞している。
±0デザイナー。無印良品デザイナー兼アドバイザリーボードメンバー。21_21 DESIGN SIGHT企画運営。経済産業省戦略的デザイン活用研究会委員。グッドデザイン賞審査委員長。
(引用元:Wikipedia)
この通り、無印良品のデザイナーを務めたり、グッドデザイン賞の審査員長を歴任したりと、国内有数の一流デザイナーだ。一流の和紙メーカーと、これまた一流のデザイナーがコラボしてできたのが、SIWAというブランドなのだ。
和紙なのに無敵。SIWA(紙和)の特徴とは
「和紙なのに無敵って、言い過ぎじゃない?」と思った方もいるだろう。いや、無敵なのだ。3つのポイントに分けて、SIWAの特徴について紹介しよう。
和紙なのに、濡れても破れないの?
まず1つ目の無敵ポイントは、濡れても大丈夫という点だ。常識の範囲内の使い方をしていれば、水に浸すということはしないだろうが、多少雨に濡れたり、雨具をバッグに入れたりしても大丈夫なのだ。(しかし、濡れたまま放置すると、変色の危険がある。)紙から作られた素材であるのに、本当に驚きだ。
和紙なのに、10kgの重さに耐えられる。
2つ目の無敵ポイントは、破けないという点だ。もはやその辺の布切れよりも丈夫な粋にきていると言っても、過言ではない。公式HPによると「10kgの耐荷重テスト済みです。[(財)QTEC生活用品試験センター調べ ]」ということだ。
和紙なのに破けないとは、大したものだ。
和紙だから、すごく軽い。
当たり前の話だが、SIWAの、どの製品を手にとっても、凄く軽い。何を隠そう、和紙だからだ。前述の通り、破けず・濡れないのに、軽いのだ。日本が産んだ「無敵マテリアル」といっても過言ではない。
総評|SIWA(紙和)、半年使ってみて実際どうだった?
「思っていたより、丈夫でした。」
皆さんも、「和紙で作られた製品」と聞いて、こんなことを思うのではないだろうか
「丈夫そうだけど、まぁ所詮紙だろう」
「質感が気に入っているけど、いつまで持つのかな」
「耐久性は期待せずに買うとしよう」
半年間、財布とPCケースをしてみて、そういった不安はすべて解消された。とにかく丈夫なのだ。多少雨に濡れる機会もあったが、問題なく使用できている。小銭入れのチャックや、PCケースのジッパーなども壊れることない。また、縫い目などもほつれることがなかった。
「使い込むほどに”味”が出ます。」
そして、使うほどに味が出るのも、嬉しいポイントだ。
深澤さんは大直が開発した破れない障子紙「ナオロン」を、くしゃくしゃにすることで新たな風合いがでることを見いだし、その優しさを生かした日常品のデザインを提案しました。
冒頭の引用をもう一度出したのだが、元々SIWAは和紙が「くしゃくしゃ」となっているデザインが美しい。その和紙の折れ目で生じる「色の変化」や「エイジング」が、より製品を味わい深いものにする。色の変化だけでなく、和紙特有の毛羽立ちも面白い。特に色の濃い製品は顕著だが、毛羽立ちによって生じる「和紙らしさ」が、使う度に際立ってくる。和紙の優しさ、趣を楽しみたい人にはもってこいの製品だ。
SIWA(紙和)の長財布は、”薄くて・軽くて・機能的”
さて、前説が長くなってしまったが、早速私が持っている長財布のレビューをしていこう。
私が購入したのは、BlackのSIWA 長財布だ。ちなみに、財布のシリーズだと、二つ折り財布もある。二つ折りの方は、留めるようのゴムがついている。
総評でも触れた通り、色の濃いblackを選んだので、和紙独特の毛羽立ち感が顕著に現れている。毛羽立ち感は特に、二つ折りになっている部分や、側面に現れる。また、くしゃくしゃと紙が折れた時の折れ目にできる色の変化も、味があって良い。
中を明けてみると、チャック付きの小銭入れと、反対側にはカード入れが2つ、お札を入れる部分が1つある。カード入れは2つだけだが、数枚入る十分な余裕がある。財布全体でみると、かなり薄くて軽いのだが、カードやお札、小銭は総じて十分に入ると思ってよいだろう。
ただ、買った当初より多少全体的にへたった気もするが、元々財布はコンパクトに収めたいタイプであるため、逆にそれが良かったりもする。全体的に、「薄くて・軽くて・丈夫」そして「エイジング」楽しめるという点で、買ってよかったと思っている。是非おすすめした一品だ。
素材:ソフトナオロン(ソフトナオロンは木材パルプとポリオレフィン繊維を原料とし、和紙漉きの製法で作った紙です。やわらかくしなやかな紙質が特徴で破れにくく耐水性にも優れます。)
サイズ:H95 × W108(開くと216)mm / 約20g
SIWA(紙和)のPCケース(クッションケース)は、”軽さと保護力”が凄い
購入したのは、PCケース(正式製品名はクッションケース)の中でも一番大きい「Glay クッションケース(M)」だ。私はこのケースの中にMacBook Pro(2015年モデル/13インチ)を忍ばせている。一番大きいモデルであるが、78gと、かなり軽い。
他には、3つのサイズ展開がある。
new mini H155 x W230 x D15 mm / 21g
S-ipad H220 × W290 × D15 mm / 50g
33×22 H222.5 × W333 × D15 mm / 61g
幅36.7cmの13インチMacBookAirなどが入るクッションフラットポーチです。クラッチバッグのように使って、SIWAの風合いをコーディネートしても楽しい。素材:ソフトナオロン(ソフトナオロンは木材パルプとポリオレフィン繊維を原料とし、和紙漉きの製法で作った紙です。やわらかくしなやかな紙質が特徴で破れにくく耐水性にも優れます。)
「和紙なのにPCを保護できるのか?」と思われる方もいるだろう。だが、心配ない。SIWA独特の素材を使いつつも、きちんとパソコンを保護できるように、クッションが内蔵されている。なので、財布と比べて断面を見たときに、かなり厚い。ヘタレないか心配なところだが、半年使ってみて、ヘタレた印象はない。
PCを入れても多少余裕があるので、クラッチバッグ感覚で、ケースの中に財布とスマートフォンを入れて出かけることもできる。もちろん、多少雨が降っても大丈夫だ。
先程ご紹介した財布とは真逆に近い色を選んだわけだが、これはこれで凄く気に入っている。より和紙に近い色であるため、色の変化自体目立つわけではい。だが、より和紙の良さが伝わる「さりげないお洒落」を楽しむことができる。毛羽立ち感は、blackよりも目立たない。エイジングを楽しみたいひとには、濃い色をおすすめしたい。
バッグやブックカバーを始め、帽子やスリッパまである!SIWA(紙和)グッズ一覧
最後となるが、今までレビューしたもの以外のSIWAグッズを紹介したいと思う。
大直「SIWA・紙和」和紙のクラッチバッグ・ワイド
ちょっとした外出に最適のクラッチバック。縦横30cmほどの大きさがあるので、財布や本、スマートフォンや小物などが十分に入るサイズだろう。重さも30gと、持ち歩きにも嬉しい。
和紙メーカー、大直が開発した新たな和紙の素材、ソフトナオロン。10kgの重さに耐えられるのみだけでなく、水に濡れればシワに入り込んだ水分がシワを補強し、さらに強度を増すという優れもの。そんな和紙を使って、今までに無かった、とてもシンプルでかっこいいクラッチバッグ。ソフトナオロンは木材パルプとポリオレフィン繊維を原料とし、和紙すきの製法で作った大直が開発した紙です。柔らかくてしなやかな紙質が特徴で破れにくく耐久性にも優れています。燃やしても有毒ガスは発生しません。
サイズ(mm):H315×W315×D70 ( W )。重さ:50 g。素材:ソフトナオロン(和紙)
「SIWA・紙和」和紙のブックカバー
SIWAの中でも特に人気が高いのが、ブックカバー。カラー展開も、イエロー・ブルー・オレンジ・グレー・ダークグリーン・ダークブルー・ダークブラウン・ピンク・ブラック・レッドとかなり豊富だ。プレゼントにも重宝するだろう。
全て職人の手作りの商品ですので、サイズに若干の個体差が生じることがございますが、ご了承お願いいたします。 ・多少色落ち、色移りする事がありますのでご注意ください。 ・商品が汚れてしまったときは、硬くしぼったタオルや布などで叩いて汚れを落とすか、こすらずに優しく手洗いしてください。 ・新素材「ナオロン」の特性上、アイロンや高熱のものに触れますと素材が溶ける可能性が ありますのでご注意ください。 ・折り畳み傘など濡れたものを入れたまま放置すると変色する可能性があります。
サイズ W286 / D158mm ※ブックカバーを開いた時のサイズ 素材 ナオロン(和紙)
大直「SIWA・紙和」和紙のランチバッグ
こちらも大人気のバッグシリーズ。小さめのランチバッグをピックアップしたが、大きいサイズももちろんある。用途に応じて選んでいただきたい。
和紙メーカー、大直が開発した新たな和紙の素材、ナオロン。10kgの重さに耐えられるのみだけでなく、水に濡れればシワに入り込んだ水分がシワを補強し、さらに強度を増すという優れもの。そんな和紙を使って、今までに無かった、とってもおしゃれなバッグです。
サイズ 約W220/D120/H270(持ち手含まず)mm 素材 ナオロン(和紙)
こちらが、上記のMサイズとなる。お弁当を入れるのにも、ちょっとお出かけするにもよさそうだ。
まとめ|日本を愛するあなたへ
いかがだっただろうか。SIWAを手に取ったことのある人も無い人も、この記事で興味を持って頂けたら幸いだ。間違いなく良い商品なので、これから長年使うアイテムとして候補にいれて欲しい。使用感を確かめてみたい人は、まずブックカバーなどの小物から、というのも良いだろう。