iPhone内蔵スピーカーは音楽鑑賞に不向きなため外付けスピーカーの利用がおすすめ。電源不要型/Bluetooth対応型/充電可能なDock型/ウッドスタンド型など、様々な機能・デザインの機種がある中で、おすすめの製品を厳選してご紹介します。
iPhone用スピーカーとは
iPhone用スピーカーを最も正確に定義するなら、iPhone専用に設計されており、Apple社のMFi(Made For iPhone/iPad/iPod)プログラムの認証を受けているスピーカーとなるだろう。
ただ、実際世の中にはMFi認証プロダクトに限らずiPhone対応スピーカーは数多く存在している。Lightning端子やDockコネクタ端子で接続できるものや、BluetoothやWi-Fiによるワイヤレス接続、もしくはミニピンジャックから接続するもの、接続を要さずマウントするだけのもの、いずれもiPhone対応スピーカーである。
どんな形式のものが最適なiPhone用スピーカーとなるかは、ユーザーの利用シーン・ニーズ次第である。条件に則って最適なものを選ぶためのポイントを後述しているので参考にしてほしい。
おすすめのiPhone用スピーカー
インテリア性に富んだドック式iPhone用スピーカー
CHINON CH-PS840
iPhone用スピーカーとは思えないほどの美しいフォルムを有するチノンのパッシブスピーカー。繊細なタモ材の木目がインテリアに気品をもたらしてくれる。
電源、電池は使用せず、精巧にハンドメイドで製作されたウッドホーンの内部で6dBほど音を増幅させ、聴き疲れのない優しい音色を作り出す。
対応機種はiPhone5/5s/5c/6/6plus/6s/6splusとなっており、付属の接続トレイでドックのサイズを変更し充電ドックとして使うことができる。
天然木であるため同じ木目のものは1つとして存在しない。自分だけの特別なスピーカーを手にしてみてはいかがだろうか。アンプラグドならではの温もりあるアコースティックサウンドと共に暮らしの中に溶け込んでくれるはずだ。
NuAns CONE Speaker Light
デザイン界におけるオスカー賞とも称され、世界的に最も権威のあるデザイン賞の1つ、iFデザインアワードの受賞作品だ。
スタンドライトでありながら、ライト部にはスピーカー、Ligtningドック、USBチャージャー、4つの機能が一体になったスタンドライトだ。
スピーカーは傘の部分に組み込まれており、大口径かつ大容量。伝統的なスタンドライトデザインからは想像もつかない、高解像度・高音質なサウンドが力強く響き渡る。
専用のアラームクロックアプリで操作可能だ。眠るときは光と音楽がフェードアウト、そして朝はアラームで目覚めを促してくれる。暮らしに欠かせないデスクライトに欲しかった機能をもたらしてくれる。
インテリアに自然に溶け込むデザイン、そして機能とサウンド。世界に認められたプロダクトで心地よい眠りについてみよう。
en&is Megaphone
en&isはミラノ発のイタリアンデザイナーズブランド。
同ブランドが創り出す、シンプルなホルン型のMegaphoneは、1つ1つが職人による手作りで生産されている。
iPhoneを上部の口に置くだけで、陶器の反響を利用して音が増幅される。接続は一切必要とせずiPhone下部のスピーカー音を利用している。
美しいフォルムはインテリアとしても優美なデザイン性を有している。電源も不要なためレイアウトも自由だ。
まるでミラノの美しい街並みを表現しているかのような美しいスピーカーでお気に入りの音楽を楽しんでみてはいかがだろうか。
なお少々大きいという方は小型版も展開されているので、「Megaphone mini」の商品ページもご覧いただきたい。
Bluetooth(ワイヤレス)iPhone用スピーカー
BOSE SoundLink Mini
18cmという手のひらサイズで約7時間再生が可能な、BOSEのポータブルワイヤレススピーカーだ。
充電用のクレードルにセットすれば充電しながら音楽を聴くこともできる。
カラーバリエーション豊富なソフトカバーも展開されており、持ち運びの際には傷や汚れからボディを守ることができる。
低音重視のまさにBOSEらしい粒立ちの良いサウンドを、この小ささで味えるから驚きだ。
Bluetoothであるため、iPhoneだけでなくAndroidやPCも接続できるため、いつでもどこでも様々な機器で高音質を楽しめる。
自宅の自由な場所で、あるいは屋外で好きな音楽を聴きたい方は、きっと価値を感じられる1台なはずだ。
B&O BeoPlay A2
名門Bang&OlfusenのBeoPlayから、アウトドアシーンで目を引くこと間違いなしのお洒落なスピーカーをご紹介。
サウンドについては同ブランドのエンジニアによるチューニングで期待を裏切らない。
無指向性なので360度に音が広がるので、パーティーやBBQなどに最高とパートナーとなるだろう。
USB Type-C に対応した型もあるのでチェックしてみてほしい。
TaoTronics TT-SK09
NFCペアリングもできるBluetooth対応ポータブルスピーカー。
最新のBluetooth規格に対応するなど、ハイスペックながらも低価格なコスパが非常に高い製品。
デザインも良いので手頃でお洒落なスピーカーを探している方におすすめ。
BOSE SoundLink Revolve
コンパクトなボディで360度に迫力あるサウンドを提供してくれるスピーカー。想像以上の音の厚みにきっと驚くはずだ。
IPX4準拠の防水仕様なので少々の雨も平気。しかも三脚ネジまで装備。屋外でも気兼ねなく広いカバーエリアで音楽を響かせることができる。
音声通信に対応しているので、ペアリングしたまま通話したり、スピーカーに呼びかけてSiriやGoogleAssistantでスマホを起動したりすることも可能。
部屋でスペースや設置場所を気にせずスピーカーを使いたい方、屋外にも持ち運びたい方には最高のパートナーとなるだろう。
SONY(ソニー)h.ear go SRS-HG1
192kHz/24bitのハイレゾ音源再生に対応し、Bluetoothでもハイレゾ相当の再生が可能な高音質ワイヤレススピーカー。
同社の得意とする「Extra Bass」モードで迫力の重低音も楽しめる。
Wi-Fiは5GHz帯を使うので電子レンジやBluetooth機器からの電波干渉を受けにくく安定感があるのが特長。
B&O BeoPlay A
エレガントなデザインと、約600gの軽量ボディでどこにでも持ち運びやすいスピーカー。
ハンズフリー通話にも対応しており、利用中に電話があっても接続を切る必要なくクリアな会話が楽しめる。
どこでも360度響くB&Oサウンドを楽しもう。
Panasonic SC-NA10
スタイリッシュなデザインが魅力的なスピーカー。
Bluetoothはapt-Xコーデックに対応しており、ワイヤレスでも高音質なサウンドが楽しめる。
DAPやスマホと一緒に持ち歩くのには打ってつけのプロダクトだ。
iPhone用スピーカーを選ぶときのポイント
電源駆動を必要とするか
スピーカーには大きく分けて2種類の種別がある。
自身の利用イメージに合った方を選ぼう。
スピーカー種別 | 種別の意味 | 適している利用シーン |
---|---|---|
アクティブ | アンプ(信号増幅回路)を内蔵しており、コンセントや電池による電力供給を必要とする。基本的にW(ワット)数が大きいほど大音量となる。 |
|
パッシブ | 電力供給を必要とせず、外部のアンプで増幅済みの信号を受け取って音が鳴る。音量は共鳴箱であるスピーカーユニットの形状と、外部アンプでの増幅両に従って変化する。 |
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▲ 各種別の意味と利用用途の関係
Dockスタンド式にするか
iPhoneの充電もかねて音楽を再生したい方はDock式を選ぼう。
基本的に有線接続となり音質劣化を抑えてアンプ側へのデータ伝送ができるので、音質を有線したい方にもおすすめだ。
ポータブルで利用するか
ポータブルで利用する場合は、アクティブスピーカーであるバッテリー駆動式のモデルを選ぶことが多くなるだろう。屋外でも大音量で再生が可能となるため、バーベキューやキャンプ、ビーチでの活躍が期待できる。
アウトドアシーンにおいて皆で談笑しながら音楽を共有したい、そんな方はバッテリー駆動式のものを選ぼう。
ただ、バッテリー式のものは重量もある程度あり、電池切れの恐れもある。充電の目処が立たない場合はただの荷物になってしまう場合も。
軽量で充電の必要もなく、ある程度の音量で音楽再生できればよい、そんな方はパッシブスピーカーである電池不要式のものを選ぼう。
有線か無線か
有線の場合は次のことをチェックしておくとよいだろう。
- iPhone5以降のLightning端子で接続できるか
- DockタイプのものはどのiPhoneのサイズに対応しているか
- iPhone4以前のDockコネクタ端子には対応しているか
- USB接続でもデータ伝送が可能か
無線(ワイヤレス)の音質はどうか
無線の場合、殆どBluetoothを利用することになるが、Bluetooth接続の場合は対応コーデックに注意されたい。
音楽プレーヤーなど親機から、子機であるスピーカーへBluetoothでデータを転送する際、データの圧縮が行われている。
この圧縮方式には様々なものがあり、コーデックと呼ばれている。
コーデックによって圧縮率・遅延時間が異なり音質も変わってくる。
Bluetoothスピーカーを新調する際は、親機・子機の対応コーデックを確認しておこう。
なお、どんなに子機のスピーカー側で高音質コーデックに対応していても、親機が準拠していなければ使用できない。iPhoneにおいてはApple社のAACコーデックが最も高音質な対応コーデックだ。子機側が例えばapt-X HDに対応しても利用できない。
コーデック | 内容 |
---|---|
AAC | iTunesでお馴染みの高音質圧縮方式。Apple社製品は勿論全て対応している。Apple以外でも対応している機器は多い。 |
apt-X | CD音源に近い音質での転送が可能なコーデック。英CSR社開発。 |
apt-X HD | apt-Xのハイレゾ対応版。英CSRが新開発。 |
LDAC | 96kHz/24bitのハイレゾ音源対応。ソニーが開発し、ほぼソニー機器同士限定の規格。 |
SBC | Bluetoothの規格上で必須項目なので、全ての機器に対応しているが、圧縮率が高く音質は悪い。 |
▲ Bluetooth対応コーデック一覧
iPhoneの場合はスピーカー側もAACに対応していると嬉しい。
なお、Bluetoothよりも高音質なワイヤレス接続方式として、Wi-Fi(ワイファイ)接続方式がある。これは同じWi-Fiのネットワークに接続している場合に音楽データを伝送し再生することが可能なタイプだ。無線LANルーターが必要となるので、基本的には屋内の利用になるだろう。接続距離はBluetoothより長距離となる。
ハイレゾなどの高音質を求めるならWi-Fi接続タイプも検討してみよう。なおiPhoneの純正ミュージックアプリはハイレゾ音源再生に対応していないため、別アプリの利用が必要となる点に注意されたい。
最後に
多くのブランドがiPhoneのために最適化されたプロダクトをリリースしている。
サイズやコネクタ形状の変化を考慮して、iPhoneのシリーズ間差異をなくす努力も各社行っており、安心して導入できるだろう。
本格的なオーディオシステムを組まずに、シンプルにiPhoneで音楽を楽しみたい方。これを機会にiPhone対応スピーカーを楽してみてはいかがだろうか。