CDよりもより多い情報を記録できる「ハイレゾ音源」は、音楽愛好家を始め一般にも広まってきました。ハイレゾを聞くには、音源・プレイヤー・ヘッドホンがハイレゾ対応である必要があります。今回は、ソニー始めハイレゾヘッドホンのおすすめ最新機種をご紹介。
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おすすめハイレゾヘッドホン
ハイレゾ音源とは
ハイレゾ音源とは、前述の通り従来のCDよりも3~8倍程度情報量が多く、音質も良い音源のことを言う。ハイレゾ音源により、今まで収録できなかった些細な音まで聞き取れ、その場の臨場感がリアルに伝わってくる。
2016年10月発売。”今”おすすめのソニー「MDR-1000X」
ソニー SONY ワイヤレスヘッドホン ノイズキャンセリング MDR-1000X BM ブラック
おすすめポイント1:”ハイレゾなのにワイヤレス”はソニーだけ
先に言っておこう。ハイレゾ音源をBluetooth Audioの最大約3倍の情報量で、高音質ワイヤレス転送できる技術は、ソニーの高音質コーデック「LDAC」だけだ。
ハイレゾ対応のソニーの「xperiaシリーズ」や「walkman」と一緒に使えば、コードがない快適環境でハイレゾが楽しめてしまう。
また、「DSEE HX」を搭載により、CD音源やMP3音源などの圧縮音源を聞く際、ハイレゾ相当の音質にアップスケーリングできる。ハイレゾ音源がないものも、これならいつもより高音質で聴ける。
おすすめポイント2:徹底された遮音性で、ハイレゾに浸れる
MDR-1000Xはヘッドホン内側の静音性を高める「デュアルノイズセンサーテクノロジー」搭載により、より静かな環境でハイレゾ音源を楽しめるようになった。
ヘッドホンの内外部のセンサー(マイク)で集音した騒音と、プレイヤーの音楽信号をDNC(デジタルノイズキャンセリング)するのに加え、周囲の騒音状態に適したモードを機器が自動認識し、「フルオートAIノイズキャンセリング機能」を発動させる。
これにより、周囲のあらゆる環境に適した、高音質かつクリアなリスニングを楽しめる。
おすすめポイント3:耳元での操作により、利便性が向上
耳元のハウジング部にあるタッチセンサーコントロールパネルにより、再生機器の「曲送り/戻し、再生/一時停止」「音量調節」「電話の着信・終話」などの操作ができるようになった。
更には、「Siri」「Google Now」などの音声アシスタント機能が起動できる。スマホを取り出さず、ハイレゾヘッドホンのみで、簡単な調べ物ができるのは、すごい。
おすすめポイント4:ヘッドホンの短所をもカバー
これだけでも十分ではあるが、ソニーは細かい機能への配慮もぬかりない。ヘッドホンは密閉性が高い分、周囲の音が聞こえにくいという短所を持っている。
例えば、駅のアナウンスを聞きたい場合、本来ならヘッドホンを外さなくてはならないが、「クイックアテンションモード」により、右側のハウジング全面を手で触れている間のみ、一時的に音楽の音量を絞ることができる。
また、周囲の音に注意をしながら歩行できる「外音取り込み機能(アンビエントサウンドモード)」も搭載。状況に応じて適切なリスニング環境を構築できる。
ソニーの定番。圧倒的な再生周波数帯域「SONY ステレオヘッドホン MDR-Z7」
SONY ステレオヘッドホン MDR-Z7
おすすめポイント1:再生周波数帯域が4-100,000Hzもある
一般的なハイレゾヘッドホンだと4000Hz程度の最大再生周波が平均的だが、それを遥かに超える10000HzというスペックとなっているのがこのMDR-Z7。エイジングしてからが本領発揮となる。
大口径70mmHDドライバーユニット搭載により楽曲の空気感緻密に再現する。密閉型による閉塞感もなく、低音はもちろん、高音がどこまでも伸びてゆく心地よさが、ファンを引きつける秘密だ。
おすすめポイント2:オールマイティなバランス感
重低音~高音どれをとってもバランスがよいのも特徴。特にギター等の弦楽器が得意で、ジャズやクラシック、ロックまで幅広いジャンルをバランスよく鳴らしてくれる。
型式:密閉ダイナミック型(耳覆い型)
ドライバーユニット:口径70mmドーム型(CCAWボイスコイル)
感度:102dB/mW
マグネット:ネオジウム
再生周波数帯域:4-100,000Hz
インピーダンス:70Ω(1kHzにて)
最大入力 *2:2000mW(IEC)
2016年12月発売、JVC「N_W(エヌダブ)」シリーズ最新版
JVC 密閉型ヘッドホン ハイレゾ対応 ブラック HA-SD7-B
おすすめポイント:Fashionに合わせやすいデザイン性
ハイレゾヘッドホンは各社多数展開しているが、なかなかデザイン性に長ける製品は少ない。そんな中、価格と音質はもちろん、デザインの良さが全面に出たモデルがJVC「N_W(エヌダブ)」シリーズのHA-SD7。
質感の高いメタル素材をアクセントに使用し、シンプルで一体感のあるフォルムが印象的。カラー展開は、ブルー・グレー・ブラックの3色。
型式:密閉ダイナミック型
ドライバー径:40mm
インピーダンス:32Ω
出力音圧レベル:104dB
再生周波数帯域:6Hz~40kHz
プラグ:3.5mm、L型ステレオミニ
ケーブル長:1.2m
JVCの定番、本格ハイレゾヘッドホンなら「HA-SW02」
JVC HA-SW02 密閉型ヘッドホン ハイレゾ対応 CLASS-S WOOD HA-SW02
木(ウッド)が織りなす自然な臨場感
「CLASS-S WOOD」シリーズならではの“木”のパーツを用いた独自の振動制御技術により、高音質かつ自然な臨場感を表現した。様々なハイレゾヘッドホンを聴き比べた人も、この木が織りなす自然な音に魅了されて購入に至る人も多い。
“ウッドドーム振動板”の後方には、リング状に加工した“ウッドプレート”があり、ユニット内の反射音を吸収・拡散し高分解能を実現。音の解像度を高める工夫としては振動板の前方にあるブラスリングがポイントとなっている。
耳元のハウジング部には無垢の木材ウッド・オン・ハウジングを使用
耳元のハウジング部には、無垢の強固なハウジングを使用。木の響きに安定化・均一化し、前述の自然な音の広がりや臨場感、余韻を演出する。
ウッドオンハウジングは、音質だけでなくデザイン性をも向上させた。また着脱式ケーブルにより、リケーブルができコードのみの交換・カスタマイズが可能。
ゼンハイザー(Sennheiser)定番モデルならHD 598 CS
言わずと知れた高級オーディオブランド、ゼンハイザー。その中でも、完璧な音質と音漏れのしない遮音性をもったプレミアムヘッドフォンがこちら。
音質だけでなく、高品質のレザーヘッドバンドとクッション付きのイヤーパッドを装備しており、遮音性や耳たぶを圧迫しない装着感も高評価。
ポータブル性に優れたヤマハHPH-PRO400
ヤマハ オーバーイヤー型ヘッドホン エボニーブラック HPH-PRO400(B)
YAMAHAはレガシーな金属製のイヤホンが多いが、こちらは携行性を高めるためプラスチック製になっている。軽量・折りたたみ機構・脱着式ケーブルによる、優れたポータビリティが魅力。
マグネット採用の大口径50mmドライバーを搭載、最大出力1000mWを発揮する耐入力特性と十分な音圧を得られる22Ωの低インピーダンス設計により、音質面でも高評価。
audio-technicaの最上級モデルなら「ATH-AD2000X」
audio-technica エアーダイナミックシリーズ オープン型ヘッドホン ハイレゾ音源対応 ATH-AD2000X
聴き疲れしないフラットなハイレゾ音質
5~45000Hzの再生周波数帯域をもち、パーメンジュール磁気回路(合金)とOFC7Nボイスコイル採用のAD2000X専用設計φ53mmドライバーで緻密な音まで正確に表現。音の特徴としては、以下の口コミがある。
本格派ながら265gと軽量。装着感にもこだわり
フィン形状の空気経路を採用した新開発バッフルで優れた強度と軽量化を実現。また、フレームにはマグネシウム合金の超軽量設計を施し、本格ハイレゾヘッドホンの中では軽い、重量265gを実現した。
また、3Dウイングサポートにより、ライトで圧迫感を抑えたつけ心地を実現。長時間付けていても疲れない。
重低音好きに。オーテクの解像度が高いコスパ2機種
オーディオテクニカ ハイレゾ対応ヘッドホンaudio-technica SOLID BASS ATH-WS1100
モニターヘッドホンに近い自然体な音質
周波数帯域は5Hzから40000Hzと一般的だが、超解像度φ53mm“DEEP MOTION Hi-Res Audio DRIVER”搭載することで、重低音から中音までが厚く全体的にも解像度の高さが売りのハイレゾヘッドホンとなっている。高音のでにくさは、数十時間のエイジングで解消されるようだ。
中音の充実により、ボーカルの声が捉えやすく、そういったジャンルの音楽を聴く人には特にコストパフォーマンスが良い機種となる。
audio-technica 密閉型ポータブルヘッドホン ハイレゾ音源対応 ATH-MSR7 BK
上記製品と同じような傾向を持った製品でおすすめなのがこちら。クラシカルなデザインに惹かれて購入する方も多い。
音響効果の高い強靭な積層構造と、音の空気経路を緻密に計算した独自技術により原音を忠実に再生。不要振動を徹底的に抑制するレイヤードメタル構造。低中高域の特性を向上させるトリプルベントシステムを採用している。
パナソニック 密閉型ヘッドホン ハイレゾ音源対応 RP-HD10-K
価格を抑えつつ、広めの再生周波数帯域[4~50,000Hz]を誇るのがこちら。
広帯域・高解像度再生で、他のメーカーと比べてコスパが光る。USB-DACやヘッドホンアンプとの組み合わせを想定している方にもおすすめしたい。
ユーザーレビューも良く、初心者にもおすすめできるリスニング用ハイレゾヘッドホンだと言えよう。
beyerdynamic サウンドカスタマイズヘッドホン ブラック CUSTOM ONE PRO
CUSTOM ONE PROという名の通り、ヘッドバンド、イヤーパッド、カバー、リングそしてネジまで、様々なデザインのアクセサリーパーツが取り替えられ、自分好みのヘッドホンに仕上げられる。
また、密閉型から開放型へ4段階の変更が可能なバリアブルバスレフシステムを採用。外見だけでなくヘッドホンのタイプも日によって変えられる楽しいヘッドホンだ。
パイオニア SE-MS7BT ハイレゾ対応(コード接続時) SE-MS7BT-T
普段はBluetoothヘッドホンとして使用でき、コードを接続するとハイレゾ音源対応となるヘッドホン。ハイレゾ音源であっても外で聞くとノイズが入ってしまうので、家だけで楽しみたいというニーズに応えた。
強磁力希土類マグネットを採用した大口径40 mmドライバーによる豊かな低域再生に加え、軽量CCAWボイスコイルを採用することで、低域から中高域までの広帯域でハイレゾ対応のクリアな高音質再生を実現している。
ハイレゾ音源をヘッドホンで聞くための条件
ハイレゾ対応ヘッドホンは、従来のヘッドホンより再生周波数が広い。せっかくの再生周波数を持っていたとしても、その音を出力できるスペックがあるプレイヤーがないと再生ができない。
すなわち、ハイレゾを”ハイレゾ音源として”聞くには、すべてハイレゾ対応である必要があるということだ。
スマホでハイレゾ音源は聞ける?
iphone/mac共に不可能
iphoneユーザーにとって残念ではあるが、iphoneはハイレゾ再生に対応していない。音源変換のDACがないためだ。どうしてもiphoneで聞きたい場合は、
- ハイレゾ再生アプリ
- ハイレゾ音源変換用のDAC内蔵ポタアン
以上の2つが必要だ。ポタアンとはポータブルアンプの略で、Lightning端子から接続するポータブルなアンプを指す。
macユーザーの場合も、残念ながら単体では再生できない。そもそもiTunesが「FLAC」というハイレゾ音源のデータ形式に対応していないからだ。
ハイレゾ対応のUSB DACを内蔵アクティブスピーカーを使えば再生はできるが、だったらプレイヤーを買った方が使い勝手が良いだろう。
androidには対応機種がある
一方、androidスマホの機種は
- XperiaZ3/Z4/Z5/A4 XperiaZ2
- Galaxy J/S5/S6
- Arrows NX
- ウォークマンZXシリーズ
- ウォークマンA10/20シリーズ
などの対応機種がある。気軽にハイレゾ再生プレイヤーを導入したい人は、まず自身のスマホが対応機種かどうかをチェックしてみて欲しい。
ハイレゾイヤホンの選び方
ハイレゾロゴの有無で選ぶ
ハイレゾロゴ(ハイレゾマーク)とは、以下のような特徴がある。
- 日本オーディオ協会から認証を受けたメーカーが生産した製品に付くマーク
- 40kHz~の周波数帯域の再生性能を持つアナログ系機器のみに付く
- 厳しい音質の審査に通過したもののみに付く
大手日本メーカーで「ハイレゾ対応」と銘打っているものであれば大概付いている場合が多いが、ハイレゾを十分再生できる周波数帯域を持っている機種でもハイレゾマークがないものもある。
その場合は、ハイレゾヘッドホンの一般的な最大再生周波数帯域である30000~50000Hzを狙えば大きく外すことは無いだろう。また、インピーダンス(Ω)と周波数特性(db)も比較して購入すれば間違いはない。
ワイヤレス(Bluetooth)対応で選ぶ
前述した通り、ハイレゾ音源をそのままBluetoothでワイヤレス伝送できるのはSONYのLDAC形式だけだ。ワイヤレスをお探しの方は、まずソニーに絞って探すのが良い。
ハイレゾ音源の入手先で選ぶ
ハイレゾ音源を頻繁に購入する方は、音源の入手先から選ぶのも良いかもしれない。大手はソニーのmoraやONKYOのe-onkyo musicがある。他にもVICTOR STUDIO HD-Musicやmusic.jpなども配信している。
特にmoraだと、万が一データを消去してしまった場合でも期間を問わず15回まではDLできるので安心だ。walkmanをプレイヤーとする場合は利便性も上がる。
スペック(音質)で選ぶ際の基礎知識
最後に音質で選ぶ場合の基礎知識を書いておく。デジタル音源には「PCM」形式と「DSD」形式があり、ハイレゾはPCMだ。
PCM(CD)
- サンプリング周波数44.1kHZ
- 量子化ビット数は16bit
- 1秒あたりの情報量は705.6kbps
PCM(ハイレゾ)
- サンプリング周波数44.1kHZ/ビット数は24bit/2304kbps
- サンプリング周波数192kHZ/ビット数は24bit/4608kbps
の2タイプがある。後者ともなると、CD音源の6.5倍の情報量にもなる。
DSD64(SACD)
- サンプリング周波数2.8224MHZ/ビット数は1bit/2822.4kbpsの音源
DCD64は、スーパーオーディオCD(SACD, SA-CD)と呼ばれている。1999年にソニーとフィリップスにより規格化された。一般的なCD音源の4倍の情報量。
DSD128
- サンプリング周波数5.6648MHZ/ビット数は1bit/5664.8kbpsの音源
CDより8倍多い情報量。実質これはハイレゾより高音質の音源ということになる。
まとめ
いかがだっただろうか。価格帯は割と中~高価格帯のものを紹介したが、実は機種によっては数十万円するものもある。今回紹介したものは、普段使いするにはぴったりだが、ハイレゾを楽しむには十分な機種を選んだ。是非参考にしてほしい。