小型でも高音質!おすすめのブックシェルフスピーカーをご紹介

ブックシェルフスピーカー

ブックシェルフ型スピーカーは小型でセッティングも簡単なので、ワンランク上のスピーカーとして導入するには最適です。今回はブックシェルフスピーカーを選ぶ際の比較ポイントやおすすめのモデルをご紹介します。

ブックシェルフスピーカーとは

ブックシェルフスピーカー(Bookshelf Speakers)とは、本棚やデスク上に設置できる大きさの小型のスピーカーを指す。

明確なサイズの基準はないが、それより大きく床に設置するものをフロアスピーカー、そしてそれより背の高い大きなものをトールボーイスピーカーと呼ぶ。

ブックシェルフスピーカーが向いている場面

ブックシェルフスピーカーは小型ながらも本格的なサウンドを楽しめるため、次の様なシーンでメリットが活かされるだろう。

  • モニタースピーカーとしてデスクトップに設置したい
  • テレビやPCの音質をグレードアップさせたいが、十分なスペースがない
  • 小さなカフェやショップで、音量は欲しいがコンパクトに設置したい
  • 6〜8畳程度の部屋で音楽を聴きたい
  • おすすめのブックシェルフスピーカー

おすすめのブックシェルフスピーカー

名機復刻版:Stirling Broadcast LS3/5A-V2

出典:www.amazon.co.jp
Stirling Broadcast
スターリングブロードキャスト
LS3/5A-V2
ペア/2ウェイ密閉型

1970年代に英国BBCで使われていたモニター用スピーカーの名機LS3/5aの復刻版だ。

BBCの厳しい基準満たした「LS3/5a」は当時幾つか生み出され、その中でもKEF製は高い知名度を誇った。

当時BBCからの修理請負も行っていたStirlingが、KEFから買い取ったL33/5Aを基に完全復刻を目指したのが本機である。

出力音圧レベルが83dBなので、パワーアンプのドライブ性能にもこだわりたい。

デスクトップに置けるようなニアフィールドリスニングに適したハイエンドスピーカーを探している方は、英国のプロが認めるクオリティを手にしてみてはいかがだろうか。

JBL 4312M II WX

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JBL
ジェイビーエル
4312M II WX
3ウェイスピーカー

ブックシェルフスピーカーでこのJBL 4312M II WXを紹介しない訳にはいかないだろう。

同じJBLのフロアスピーカーである4312Eや4318を彷彿とさせる、これぞJBLといった素晴らしいデザインでインテリア性も高いブックシェルフ型スピーカーだ。

デスクトップでニアフィールドリスニングを行う方は、最高のデザインと共にJBLサウンドを愉しんでみてはいかがだろうか。

モニター用であるため3ウェイとなっており音の分離感もよく出るが、それでもJBLなので厚みがあって丸みを帯びた中低域の特徴が出ており、ジャズのリスニングやラウドにロックサウンドを鳴らしたいときに最適だろう。この癖が心を掴むのだが、それゆえモニター用スピーカーとしての導入はおすすめしない。

FOSTEX PM0.4n

出典:www.amazon.co.jp
FOSTEX
フォステクス
PM0.4n
パワードモニタースピーカー

PM0.4nは、これからデスクトップにスピーカー導入を考えている方に、自信をもっておすすめしたい

これがこの世に存在する限り、同価格帯の、特に名門ブランド製ではないブックシェルフスピーカーを買う理由は全くない。

モニター用であるため、音の粒立ちや分離感がよく出ており、解像度も高い。再生周波数帯域も広く、高域は30kHz付近までカバーしており、ハイレゾ音源の再生にも向いている。またその目的のために非常にフラットな特性をしている。

低音もベースやキックのアタックが締まり、大きく響く。

モニター用途ではあるが鋭すぎる音ではなくバランスの取れた性格なので、音楽鑑賞や映画鑑賞でも聴き心地の良い迫力ある音を鳴らしてくれるだろう。
※JBLのような柔らかいサウンドが好きなのであれば本機は不向きかもしれない。

片側18W出力のパワードスピーカーなので、アンプもいらず部屋全体に音を響かせるにはちょうどよい。

これを超えるブックシェルフスピーカーは、桁を1つ上げないと見つからないのではないだろうか。それほどまでにコストパフォーマンスに優れている。

数年前に生産終了したモデルだが、人気作であったため市場流通量が多く、根強い人気があるので現在でも通常価格に近い値段で新品を入手可能だ。

なお同社の0.3や0.5もシリーズが存在するが、完全に0.4nに劣るので間違っても代わりとして入手することは避けられたい。

ONKYO(オンキョー) D-212EX

出典:www.amazon.co.jp
ONKYO
オンキョー
D-212EX
2ウェイスピーカー

ブックシェルフスピーカーでHi-Fiサウンドを楽しみたいと考えている方はONKYOのD-212EXを試してみてはいかがだろうか。

37Hz~100kHzという驚くべき広さの再生周波数帯域をもっておりハイレゾ音源再生を安心して聴くことができる。

高域が良く伸びて光沢がありONKYOらしいサウンドを奏でてくれる。澄み切った中高域を好む方はD-212EXを選んでおくと間違いないだろう。

FOSTEXを中間として、JBL 4312Mとは真逆の性格とも言えるので、高域の聴き疲れが心配な方は避けておこう。

Bowers&Wilkins

出典:www.amazon.co.jp
B&W
バウワースアンドウィルキンス
685 S2
2ウェイスピーカー

英国の高級スピーカーブランドB&Wのブックシェルフスピーカー。

音の輪郭がくっきりと表れ、オールラウンドな偏りのないサウンドを生み出してくれる。

解像度や定位の正確さはやはりB&W、情報量が多く厚みがある。

落ち着いたサウンドではなく、どちらかと言えば軽快な音色でスピード感のある音楽のリスニングにも向いているだろう。

なお本機は本来の鳴りを出すためにも、ぜひスタンドにセットして使用していただきたい。

DALI ZENSOR 1

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DALI
ダリ
ZENSOR1
2ウェイ/バスレフ

リーズナブルな価格で発売当時から根強い人気を誇る、デンマークのオーディオブランドDALIの初心者向けブックシェルフスピーカー。

繊細で聴きやすい中高域が特長だ。低域は少し弱いのでサブウーファーで補完するなどしてやると良い。

サブ機としてもおすすめしたい手頃な1台。

Tannoy MERCURY 7.1

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Tannoy
タンノイ
MERCURY 7.1
2ウェイ/バスレフ

ウォルナットの高級感溢れる老舗タンノイのスピーカー。

低音の密度の濃さ、豊かさが最大の特徴。

同クラスのDALIなどと比べると、中低域はボリューミーだが、中高域は少し抜けが弱い。

ペアでも価格が安く、気軽にタンノイサウンドを手に入れたい方には非常にコスパの良い選択だろう。

なおバイワイヤリング対応は上位機種のみ。

Pioneer S-CN301

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Pioneer
パイオニア
S-CN301
2ウェイバスレフ

Pioneerの大人気パッシブブックシェルフスピーカー。

低価格ながらも、しっかりとしたセッティングで数段上の実力を発揮してくれるポテンシャルの高いモデルだ。

コスパ重視で選ぶなら有力候補となるはずだ。

JVC KENWOOD SX-WD9VNT 

出典:www.amazon.co.jp
JVC KENWOOD
JVC(日本ビクター)ケンウッド
SX-WD9VNT
1ウェイバスレフ/ペア

チェリー材の「響棒」と呼ばれるパーツがキャビネット内部に配置されており、音場感等のコントロールを実現しているスピーカー。

これに「人口熟成処理(加熱処理)」が施され、エイジング効果を持った安定感あるサウンドを再現している。

本スピーカーでヴィンテージライクな「旨味」あるサウンドを楽しもう。

FOSTEX GX100Basic

出典:www.amazon.co.jp
FOSTEX
フォステクス
GX100Basic
2ウェイバスレフ型

純度99.9%の20mmマグネシウム振動板を採用したスピーカー。女性ボーカルのしっとりした歌声や、倍音豊かな弦楽器の響きを楽しめる。

ウーハーはHR形状アルミニウム合金10cm振動板を使用し、音楽の基本要素、低域の再現性の向上とスピード感のある再生を再現。

再生周波数帯域もハイレゾをしっかりカバー。サイズを気にせず存分に音楽を楽しみたい方におすすめ。

MONITOR AUDIO BRONZE 2

出典:www.amazon.co.jp
MONITOR AUDIO
モニターオーディオ
BRONZE 2
2ウェイバスレフ

英MONITOR AUDIO社のシリーズ第4世代のスピーカー。

新開発のC-CAMゴールドトゥイーターによって、ドーム内のエアフローと背圧コントロールが改善され、不要振動の低減と優れた減衰特性を実現。

全体的に上位シリーズ「SILVER」にサウンドが近づけられている。

バイワイヤ接続およびバイアンプ駆動に対応。

スピーカーの存在をも感じさせない非常に自然なサウンドが特徴。特に、素直で忠実な音が好きな方におすすめ。

ブックシェルフスピーカーの選び方

アクティブ型かパッシブ型か

s一般的なオーディオスピーカーはパッシブスピーカーと呼ばれ基本的に別途アンプを必要とするものが多い。

ただ小型であるブックシェルフスピーカーにおいては、アンプを内蔵しているアクティブ型のスピーカーも多い。

アンプを有しており、またアンプとの接続性(ケーブル形式など)に問題がない場合パッシブスピーカーを選ぶとよいだろう。

ただアンプの設置スペースがない、もしくはケーブリングが困難などスピーカー単体で動作させることを重視するならアクティブスピーカーを選ぼう。

その際、アンプの出力(能率)がどれほどあるかで音量が変わってくるので、大音量を求める場合は少なくとも20W前後かそれ以上の出力を有するものを選んでおこう。

音楽鑑賞用かどうか

音楽鑑賞用途でのブックシェルフスピーカー導入を検討されている方は、同じく小型のものが多いモニタースピーカーを選ばないように注意されたい。

モニター用途のものは音質は確かだが、いっさい味付けのないフラットな音色で、さらに音の分離感が強い、まさに”音を監視する”目的で設計されたスピーカーだ。

これを通常の音楽鑑賞に用いると、音楽を心地よく長時間聴くことは難しい。

尤もモニターの目的もある、もしくはそうした音色が好みであれば選択肢に含めると良いだろう。

音質・音色はどうか

重低音を求めるか

最初に断っておくと、トールボーイスピーカーやフロアスピーカーで感じられるような、体に響くような迫力ある重低音はブックシェルフスピーカーについてはあきらめるしかない。

重低音がほしいなら別途サブウーファーを設置して2.1chオーディオシステムに変更する方がよい。

ただ、それでも十分な低音の鳴りを有するスピーカーはあるので、どうしても求める場合は低音遍重のブランド(BOSEやJVC)で絞るか、キャビネットが大きく、ドライバーユニットの口径が大きいものを選ぼう。

ハイレゾ対応

近年ハイレゾ音源再生が身近なものとなっている。

通常音源よりのおよそ倍ほどの周波数レンジで情報が記録されているハイレゾ音源の再生には、対応する再生周波数帯域をもっているスピーカーが必要となる。

もしハイレゾ音源を再生するなら、ハイレゾ対応機器の一般的な最大再生周波数帯域である30000~50000Hzの再生に対応していることを目安としよう。

またハイレゾロゴマークによる品質保証で選定するのもよいだろう。

ハイレゾマーク

画像引用元:av.watch.impress.co.jp

ハイレゾロゴ(ハイレゾマーク)とは、以下のような特徴がある。

  • 日本オーディオ協会から認証を受けたメーカーが生産した製品に付くマーク
  • 40kHz~の周波数帯域の再生性能を持つアナログ系機器のみに付く
  • 厳しい音質の審査に通過したもののみに付く

大手メーカーでもデザインの都合上マークを取得していないスピーカーもあるので目印として認識していいただきたい。

機能性・スペックはどうか

大きさはどうか

小型のブックシェルフスピーカーは、その中でも大小様々な大きさがある。

基本的に大型であるほど低音再生に強い特性をもつが、この点は設置スペースとのトレードオフとなるだろう。

後述するがスタンドに載せてセッティングする場合は、幅や奥行き、高さがスタンドとマッチするかどうかも注意されたい。

同程度のスペックで、かつスペースにも余裕があるなら大きい方を選んでおくのが良い。

ブックシェルフスピーカーの置き方

スタンドを選ぶ

通常、そのコンパクトさから高さが不足しているブックシェルフスピーカーの設置にはスピーカースタンドを使う

スタンドは高さを確保するだけでなく、その本質は音質向上効果にある。

以下のポイントを押さているスタンドを選ぶと良いだろう。

  • スタンド自身の鳴りが発生しないか
  • 振動を完全に抑制せず、適度に伝えられるか
  • 余分な振動を外部へ逃がすことができるか

またどんなものを選ぶべきか、別記事「効果はあるの?スピーカースタンドの選び方とおすすめ製品をご紹介」でも紹介しているので参考にされたい。

正しいセッティングポジション

リスニングポジションと高さ

スピーカーの高さはツイーターの中心部だと考えていただきたい。

椅子、ソファ、床、どこで聴くのかにより最適な高さは異なるが、スピーカーよりも5〜10cmほど耳が高くなるように配置することが理想だ。

リスニングポジションとスピーカー間隔

スピーカーから見てリスニングポジションが二等辺三角形の頂点に当たるように設置しよう。

スピーカー同士の間隔と、リスニングポジションまでの距離、つまりその三角形がどのような大きさなのかは個々のサイズや特性による。

正確な設置間隔については、多くの場合スピーカーの公式情報が提供されているので確認してみよう。

小型であるブックシェルフスピーカーについては、目安として最低でもスピーカー間隔は1m以上あけ、正三角形を描くポジションでリスニングしよう。

壁面との距離感

スピーカーの特性として、低音の音量・広がりは、どうしてもその筐体サイズの大きさに依存してしまう。

ブックシェルフスピーカーはこの点は不利であり、基本的に迫力ある重低音はあきらめなければならない。

これを補うために「バスレフ構造」という方式が多くのブックシェルフスピーカーで採用されている。これは筐体にダクト(穴)を空けて低音再生能力を向上させるメソッドだ。

そして小型ゆえにリア(背面)にダクトをもつブックシェルフスピーカーが多い。

これらは壁面との距離感が大切だ。壁がない場所では低音が響ないため、壁が必要と認識しておこう。かといって近すぎると再生帯域の強調性に偏りが生じてしまう。

ブックシェルフスピーカーを選ぶ際は、自身の室内でどれほど設置の自由度があるか確認しておこう。最良のポジションを探せないほど設置の自由度が低い場合は、フロント(前面)にバスレフポートを備えているモデルを選ぶと安心だ。

スタンド設置が難しい場合

ただ、本当にシェルフの1段に設置するなど、スタンドに設置するほど十分な高さが得られない場合もあるだろう。

ここで棚やボードに直置きしてしまうと、どうしても設置箇所にスピーカーの振動が伝わり、共振を起こしてしまう。その振動で同じ棚に載せているものが振動しノイズ発生源となったり、棚の共鳴による干渉がスピーカー本来の音を歪めてしまう。

これを回避するためにはスピーカーを浮かせて周辺物質の共振を防ぎ、本来の”鳴り”を引き出すことのできる「インシュレーター」を使おう。

スタンドもしくはインシュレーターの有無による音の違いは、オーディオに精通していない方でもすぐに分かるほど大きい。

スタンドを用いる場合も、別途自身の好みのインシュレーターを導入するとさらなる改善が見込めるはずだ。

あまり高額ではないため1セットは揃えておくと今後ブックシェルフスピーカーをリプレースしても使い続けることができる。

ハイブリッドインシュレーター

出典:www.amazon.co.jp
audio-technica
オーディオテクニカ
AT6098
ハイブリツドインシユレーター

明確な定位と抜けの良い低音を実現。
3層ハイブリッド構造の本格設計で小型スピーカーに最適。
上・下に特殊防振ゴム「ハネナイト」、ベース材には真鍮削り出しを採用し、不要振動を効果的に抑制。
軽い機器でも滑りにくい安全設計。

スパイクインシュレーター

出典:www.amazon.co.jp
金属製インシュレーター
インシュレーター・スパイク受け
8個セット

音質改善に効果を発揮するインシュレーター8個組みです。
アンプやスピーカーなど各機器から生じる振動を抑制することで音質の向上をはかります。
オーディオ、アナログデッキ、アンプ、CDプレーヤー等の下に置きご使用ください。
金メッキ加工により見た目にも高級感があり、耐久性もしっかりとした作りになっています。
スパイク部:直径28×高さ26~30mm(調整可能)
スパイクプレート部:直径25×高さ4mm
※設置の際のスピーカーの落下などにご注意下さい。
ひとつのインシュレーターに荷重が集中しないようにバランスよく配置してください。

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最後に

ブックシェルフスピーカーは価格レンジも音質も多種多様で選定が難しいが、自身の好みの音楽・音色、予算、設置環境など踏まえて、本記事の選び方や紹介製品を参考に、納得のいく一品を見つけてもらえると嬉しい。

お気に入りのブックシェルフスピーカーを手に入れて好きな音楽を部屋いっぱに響かせよう。

最終更新日:2018/10/05