振動式スピーカーをご存知でしょうか。手のひらサイズなのにパワフルなサウンドを響かせる、最新技術を駆使したポータブル式スピーカーです。机や床、車のボンネットなど置く場所の材質で音が変わる不思議な特徴があります。そんな振動式スピーカーの中からおすすめのモデルをご紹介します。
振動式スピーカーとは
振動式スピーカーとは、設置面に振動を伝搬して、設置面を共鳴箱として利用するタイプのスピーカーだ。
それ自体は音を響かせる機構はもっておらず、何か物体に接触させることで、その物体が音を出すようになる魔法のような仕組みなのだ。
当然スピーカーキャビネットや、アコギ、ピアノなど木製の物体に設置すると、振動を大きく増幅させることができる。ただし振動を吸収する素材は不向き。
バケツ、サーフボード、パソコンケース、会議机などあらゆる物体がスピーカーになり、設置箇所による音の違いを楽しむことができ、それだけでも夢中になれるアイテムだ。
振動式スピーカーの使い方
振動式スピーカーの振動が一体どれほど大きな音に変わるのか気になる方もいるだろう。分かりやすいレビュー動画があるのでこちらを参考にされたい。
なお、動画では窓ガラスにくっつけて鳴らすという魅力的な使い方をしているが、これを実際に自宅で行うと近隣へ迷惑になるのでやめておこう。
振動式スピーカーはどんな時に便利?
振動式スピーカーは音を増幅させるキャビネットをそれ自体に必要としないため、基本的に小型となる。しかし見た目よりも大きな音を出せるため、次の様な場面での利用が好まれます。
- アウトドアシーンで仲間と音楽を共有したいときに
- 出先でのプレゼンや会議で音声を流すときに
- スピーカーをあまり見せたくないときに
- 皆でゲームや動画鑑賞を楽しむときに
- お風呂で音楽を楽しみたいとき
なお振動式スピーカーは水平面への伝搬性能が高いため、どの距離でも近い音量で聴こえるという特性があり、音を共有することを得意としている。他のタイプのスピーカーと、音の広がりの差を感じられるはずだ。
おすすめの振動式スピーカー
BASS EGG
革新的な振動式スピーカーの代表格。
驚くべきことに手のひらに収まるサイズながら20Wという高出力を誇る。
この大きさでこの出力は本当に珍しく、名前の通り低音もしっかりと響き渡る。
振動式スピーカーで高音質を求めるならこのモデルがおすすめだ。
Hanwha UMA-BVS03(BVS01後継機)
2016年12月22日発売の最新モデル。
iPhone半分程度の高さの小型ボディに似合わぬ、10Wというハイパワーで大きなサウンドを再生してくれる。
さらに脅威の24時間バッテリー駆動という点も見逃せない。
そして振動スピーカーでは珍しいステレオサウンドの再生に対応している。
2台のUMA-BVS03を接続して、それぞれ独立したサウンドを再生するのだ。
ステレオスピーカーとして、様々な設置場所を試してみると、他の振動式スピーカーにはない楽しみ方ができるだろう。
有線接続も可能なのでBluetooth非対応機種にも使用可能だ。
CAVジャパン BuruTta
BuruTta(ブリュッタ)はシリコン製プレートの上にスマホやプレートを貼り付けることのできる振動式スピーカーだ。
スタイリッシュなスマホスタンドとして機能しながら、スマホをスピーカーとして使ってしまう面白い発想のプロダクト。
リーズナブルで高音質な振動式スピーカーを求めるなら本機がおすすめ。
ELECOM LBT-MPSPP11
ハンズフリー通話にも対応した珍しい振動式スピーカー。
小型で軽量なので持ち運びにも便利なので、出張などで活躍するだろう。
ステレオミニ入力可能だ。
まず非常にリーズナブルなので、振動型スピーカーを試してみたいというエントリーユーザーにもおすすめだ。
CosmoTechno VIBROY
コスモテクノのVIBROY(バイブロイ)は吸着式の振動式スピーカー。
壁やドア、窓ガラスなど設置場所を選ばないのが魅力的だ。
これを浴室のドアに外から貼れば、入浴中でも音楽を楽しめる。
電池式なので旅のお供にも良い。
デバイスネット ピタッとスピーカーsmart
底面が壁や窓に吸着できるようになっており、どこでもスピーカーにできる。
USB充電式で、MicroSDにも対応しているので、その場合完全ワイヤレス再生が可能だ。
USB入力、Bluetooth入力には対応していないので注意されたい。
振動式スピーカーの選び方
接続方式で選ぶ
Bluetooth接続
振動式スピーカーでは最も一般的かもしれない。
昨今ではDAPや、iPhoneやAndroidなどほぼ全てのスマホ、ノートPCがBluetooth対応しており、接続できるデバイスが多いというメリットがある。iPhone7でも接続できるのが嬉しい。
また振動式スピーカー特有だが、有線という制限が思いの外厳しい場面があり、設置箇所を選ばないBluetoothが便利だ。
ステレオミニプラグ
今日最も普及している端子の1つ。それこそiPhone7では廃止されてしまったが、ポータブルプレーヤーでこれを有していない機器を探す方が難しい。
イヤホン端子をもっている機器であれば簡単に接続できる手軽さがよい。
無線やUSB接続ではデジタル・アナログ変換が行われるがそのための機構が不要となるため、この接続方式のものは小型化が得意。また安価でもある。
近距離かつ有線接続が問題ないのであれば、安価で小型のステレオミニが標準のスピーカーを選ぶとよいだろう。
USB接続
PCやスマホとUSBで接続する方式を採るものもある。
USBでデジタルデータをスピーカーに伝送し、スピーカー側でアナログ信号に変えて振動として出力する方式だ。DACという機構を要する。
USB接続は伝送量の大きさから一般にはBluetoothより高音質とされるが、結局スピーカー側のDAC性能でこの差はほとんど埋まるので、あまり関係ないだろう。
どちらかと言えば有線である制限と、USBというBluetoothやステレオミニと比較したときの汎用性の低さを考えると、あれば嬉しい接続方式と言える。
データ転送用ではなく、充電用としてのみUSB端子を搭載しているスピーカーも多いので注意されたい。
バッテリー駆動か
振動式スピーカーはバッテリー駆動方式を採用しているものが多い。
もしバッテリー方式を利用するのなら、その性能を確認しておこう。
連続再生時間
宅内でも外でも頻繁に充電が必要となるとストレスになる。
重量とのトレードオフになるが、バッテリー容量の多いものは音圧も高く長時間再生できるので、自身の利用時間をイメージしてスペックを確認しておこう。
充電時間は短い?
電池切れの際に、リスニングが中断されるとストレスになる。
また屋外では充電可能なタイミングが限られるときもあるので、充電時間は短ければ短い方が良いだろう。
形状は?
振動スピーカーは通常のスピーカーとは異なる原理で動作しており、円柱型で、ある程度高さがあるものの方が有利だ。薄型のものは振動の幅が小さいため本格的に使うことには向いていないので注意されたい。
最後に
いろいろな素材のものにくっつけて、好みのサウンドを探すのが楽しい振動式スピーカー。
面白さだけでなく、高い実用性を兼ねたスピーカーなので、これを機会にぜひ一度手にしてみてほしい。