【タイプ別】おすすめの高音質イヤホンランキング。選び方まで徹底解説

スポーツ用から低価格モデル、ハイエンド機まで高音質を謳うイヤホンは星の数ほどあります。その中からおすすめのモデルをタイプ別にランキング形式で紹介します。選定のための比較ポイントまで徹底解説したので参考にしてみてください。

高音質イヤホン最新ニュース

自分に合った高音質イヤホンを

何をもって高音質か

店頭やメディアでは高音質イヤホンに関する情報が溢れているが、そもそも何をもって高音質なのだろうか。人によってその定義は必ず異なるはずであり、自身がどこに重点を置いているのか、最も納得できる基準はどこにあるのかはっきりしておこう

  • ヘッドホンへ近いか、表現力重視か
  • スポーツ中の心地よさか
  • イヤホンで重低音・臨場感が感じられるか
  • DTMやDJのモニターユースとして使えるか
  • コストパフォーマンスの高さか
  • 可愛い見た目などデザイン基準を満たす中で比較するのか

他にも無限に視点はあるが、iPhoneの純正からの乗り替えなど低音質を基準としてグレードアップを考えている方は、一度は5,000円〜10,000円以上のイヤホン、できれば高級イヤホンも含めて様々なモデルを試聴した方が良い。何をもって自身が高音質と感じるかを知る必要があるからだ。

イヤホンへこだわる意味

イヤホンで無視されがちな視点だが、イヤホンはファッションの一部である

自身の高音質の基準を満たすイヤホンが見つかった場合、ひとつ「自分らしいかどうか」という視点を付け加えてほしい。

自分らしさを体現するこだわりのアイテムを身につけることは、豊かなライフスタイルを実現してくれる

それだけでなく、モノへのこだわりというのは他者に伝わる。実際持ち物ひとつからオーディオの話で盛り上がりビジネスや交流が円滑に進んだという例もある。

イヤホンも自身のライフスタイルをデザインするアイテムの1つであることを念頭に置いて、改めて高音質イヤホン選びで何を重視するか考えてみよう。

おすすめの高音質イヤホンランキング

本格派向け高音質イヤホンベスト3

第1位:JH Audio Michelle

JH Audio
ft. Astell&Kern
THE SIREN SERIES Michelle
BA型3ウェイ3ドライバー
出典:www.amazon.co.jp

Astell&KernとJH Audioのコラボ作品。

伝説的なエンジニア、ジェリー・ハービー氏の技術が結集したJH Audioサウンドを体感してみてほしい。

エネルギッシュでスピード感溢れ、解像度の高いサウンドは、疾走感あるギターロックなどで本領を発揮する。

ヴォーカルの息遣い、ギターの指使いまでイメージが湧くような感覚に浸れることだろう。

AKシリーズと接続できるようバランスケーブルが付属している点も素晴らしい。

第2位:SHURE 535 Special Edition

SHURE
シュア
SE535 Special Edition
トリプルドライバー/高遮音性
出典:www.amazon.co.jp

圧倒的な解像度と音の分離感をもつイヤホン。

癖やギラつきはないが音のエッジが感じ取られ、ローエンドのディティールも抜群。

フラットな特性で味付けもないので、本格的な高音質イヤホンにグレードアップしたい方なら誰にでもおすすめできる。

ドンシャリや重低音を求める方にはおすすめしない、原音忠実派にはおすすめだ。

第3位:JVC KENWOOD HA-FX1100

JVC KENWOOD
JVCケンウッド
HA-FX1100
カナル型/ハイレゾ
出典:www.amazon.co.jp

個性的なイヤホンだが、一言で表すなら、ダイナミック型ドライバーの魅力を体現したイヤホンだ。

ダイナミックらしく豊かな低音の量感と、広いダイナミックレンジが素晴らしい。

ハウジングは木製で、ダイナミック型ドライバーと相まってナチュラルで広がりあるサウンドをもたらしてくれる。

カナル型イヤホンだが、音場の広さも文句なしだ。

臨場感のあるサウンドをカナル型イヤホンで楽しみたい方におすすめしたい。

ただやはりJVCで低音遍重となっており好みがはっきり分かれる3位とした。

スポーツ向け高音質イヤホンベスト3

第1位:SoundPEATS Q12

SoundPEATS
サウンドピーツ
Q12
カナル型イヤホン/Bluetooth/防滴/ノイズキャンセリング通話対応
出典:www.amazon.co.jp

スポーツ向けオーディオプロダクトを得意とするSoundPEATSのベストセラーモデルだ。

まずユーザー目線が素晴らしく、イヤーピース、イヤーフックはそれぞれ3種類ずつサイズが用意されており、キャリーケースも付属している。

イヤホン同士は内蔵の磁石でくっつくため使用していない間バラバラになることがない。

コントローラーはボタンが独立していて使いやすい。そしてスポーツシーンで気になる重量は、たったの15gだ。わずか2時間程度の充電で再生時間は約6時間と申し分ない。音質面は中域を強調した、クセのない聴きやすいチューニングだ。

そしてBluetoothはapt-Xコーデックに対応しているので高音質となっている。遮音性が高いので、スポーツに集中できるが、周辺音を聴きたい場合はイヤーピースを変えた方が良いだろう。

スポーツ向けワイヤレスを初めて手にしたい方、迷っている方には、まずはQ12を手にしてみることをおすすめしたい。

第2位:BOSE SoundSport

BOSE
ボーズ
SoundSport wireless
防滴/Bluetooth/NFC/リモコン/通話対応カナル型イヤホン
出典:www.amazon.co.jp

BOSEがヘッドホンで培ったワイヤレス技術を、SoundSportシリーズに応用し生み出されたスポーツ向けBluetoothイヤホンだ。

ダンスなど激しい運動をしても外れないのに、装着していて疲労を感じないフィット感がすばらしい。防滴仕様なので汗をかきやすい屋内のトレーニングにも最適だ。

コントローラーはケーブルのカーブに合わせて弧形にデザインされており、細部への配慮も感じ取れる。公式情報がないがAACコーデックでの動作確認例が海外にある。

第3位:JBL REFLECT MINI

JBL
ジェイビーエル
REFLECT MINI ワイヤレスイヤホン
防滴/Bluetooth/リモコン/通話対応カナル型イヤホン
出典:www.amazon.co.jp

大手オーディオメーカーであるJBLのスポーツ向けイヤホン。

Bluetooth接続で連続再生時間が8時間という驚きの長さ。さらに重量が約14gと、ワイヤレスイヤホンとしては圧倒的な軽量さを誇っている。

電池切れや重さを気にすることなく、集中してスポーツに取り組むことが出来るだろう。IPX4準拠なので汗をかいても問題ない

ケーブルは、ランニングなど屋外利用者には嬉しい反射材を利用しており、暗い中での視認性確保に役立つ。もちろん、音質についてもこだわっており、ドライバーは5.8mmと広径で力強いサウンドを感じられる。

コスパ重視高音質イヤホンベスト3

第1位:1MORE E1001

1MORE
ワンモア
E1001
ハイブリッド型トリプルドライバー/ハイレゾ
出典:www.amazon.co.jp

中国のアップルとも称されるXiaomi(シャオミ)の1MOREというブランドの最上級モデル。

この価格でダイナミック型ドライバー1基、BA型ドライバー2基のトリプルドライバー搭載という信じられない構成だ。

さらに驚くことに再生周波数帯域は20Hz~40,000kHzのハイレゾ対応だ

iPhone・Android対応コントローラも搭載している。

チューニングは綺麗なピラミッド型だ。

そしてデザイン、アクセサリの高級感が素晴らしい。このデザインだけでも魅力を感じる方は多いのではないだろうか。

ハイエンドのトリプルドライバーほど、BAドライバーの存在感を感じないが、それでもこの低コストで圧倒的なスペックを誇っていることは間違いない。

第2位:final Piano Forte II

final
ファイナル
Piano Forte II
ダイナミック/インナーイヤー型
出典:www.amazon.co.jp

高級イヤホン、ヘッドホンを数多く輩出するfinalのローエンド機。

あのfinalなのに、とにかく安い。そして味がある

つけ心地は非常に良く、インナーイヤーの中では音漏れは少ない部類にある。

低音はあまり得意ではないが、インナーイヤーで且つこの価格帯で、素晴らしい音質をもっている。

そのキャラクターはユニークで、他の製品と音質について比較がしづらく、はっきり言ってこのイヤホンの代わりは存在しない

長時間のリスニングでも疲れないソフトなサウンドで、周辺音も聴き取れるので通気通学にも適する。

iPhoneなどの純正イヤホンからの乗り替えだけでなく、その個性ゆえサブ機としてもおすすめしたい。

第3位:ZERO AUDIO CARBO TENORE

ZERO AUDIO
ゼロオーディオ
カルボテノーレ ZH-DX200
カナル型/ダイナミック型
出典:www.amazon.co.jp

価格破壊の代名詞と言ってもよい、ZERO AUDIOのカルボテノーレ。

OFC(無酸素銅線)というミドルクラス機以上でも使われるケーブル素材を利用し、アルミとカーボンファイバーの複合強化ボディでハウジングの共鳴制御を行っている。

本格的な仕様の本機は20,000円ほどのイヤホンと同等の音質とも評価される。

VGP2016も受賞しビジュアル評価も名高い。

兄弟機であるBASSO(バッソ)も低音好きの方におすすめ。

モニター向け高音質イヤホンベスト3

第1位:audio-technica ATH-E40

audio-technica
オーディオテクニカ
ATH-E40
カナル型
出典:www.amazon.co.jp

モニターイヤホンでは幅広い支持を得ているaudio-technicaのEシリーズのエントリークラスモデル。

当機はオーディオテクニカ社独自開発のデュアルフェーズ・プッシュプル・ドライバー(φ12.5mm×2)を搭載しており、相互変調を抑えた広帯域再生を実現している。

広いレンジ・音場だけでなく、ダイナミック型とは思えぬほどの解像度を有しており、独自開発ドライバーの効果が感じられる。

この価格帯で優れたスペックをもつ本機は、これからモニターイヤホンを試してみたい方におすすめのモデルだ。

モニター用途で設計されているためリケーブルが可能な点も嬉しい。

EシリーズにはE50、E70と上位機種も在るので、気になる方は併せてチェックされたい。

第2位:SHURE SE535

SHURE
シュア
SHURE SE535
カナル型高遮音性イヤホン
出典:www.amazon.co.jp

スタジオではお馴染みのSHUREが販売しているモニターイヤホンSHURE SE535だ。
無骨な見た目とは裏腹に重さを感じさせず装着感が良い。

中低域をを得意としており、ウォーミーながらもアタック感が得られる。

プレイヤー向けにデザインされており、360度回転するコネクタや1.6mという長いケーブルも嬉しい。

とりわけ各パートの定位が掴みやすく、遮音性が相当高いので(まるでイヤーピースが耳栓のようだ)レコーディング時のモニタリング環境には最高に適しているだろう。

イヤホンでありながらリズム録りに十分耐える性能なのだ。

ノイズキャンセリング機能の存在価値がなくなるほど外部の音が聴こえなくなるので、外での使用は要注意だ。

アジア限定のSpecialEditionも展開されており、少々のコストアップでワンランクグレードを上げることが出来るので、本機が気になる方は併せてチェックされたい。

第3位:SENNHEISER IE800

SENNHEISER
ゼンハイザー
IE800
カナル型イヤホン
出典:www.amazon.co.jp

1945年にフリッツ・ゼンハイザー博士(Dr. Fritz Sennheiser)によりドイツで創業したゼンハイザー。

IE800はドイツの同社工場でハンドメイドで製作されるハイエンドモデルだ。

ソリッドなデザインだけでなく、パッケージやアクセサリーにも高級感が溢れる。

高域の伸びが大変優秀であり、低域もかなり底まで感じ取れる。確かな定位感で深い奥行きがあり、バランスについても申し分ない。

ミキシングにおいてはキックとベースの住み分けの要である100〜150Hz付近の分離感も快適だ。

まるで音源が眼前に迫っているような感覚を覚えるイヤホンである。

ミキシングだけでなくリスニングでも活躍できるポテンシャルを秘めた逸品だ。

ケーブル長が少々短い点と、イヤーピースが専用である点は注意が必要だ。

また遮音性はそこまで高くないため、外での使用には周囲に注意を払おう。

重低音重視高音質イヤホンベスト3

第1位:JVC KENWOOD HA-FX3X

JVC KENWOOD
日本ビクターケンウッド
HA-FX3X
ステルスブラック/XXシリーズ
出典:www.amazon.co.jp

低音を得意とするJVCケンウッド。人気のXXシリーズの中でも、特に支持を集めているHA-FX3Xを紹介したい。

本機は米国からの逆輸入モデルで、ストリートの重低音ニーズに応えたプロダクト。メタルボディでスタイリッシュなデザインが魅力的だ。

この価格レンジでは右に出るものはない、ズドンと響く重低音サウンドは、ロックからエレクトロまで、あらゆるサウンドを迫力あるものにしてくれる。

重低音イヤホンが気になっており手頃なモデルを探している方、エントリー機としては頭ひとつ抜けている存在である本モデルをおすすめしたい。

第2位:SONY MDR-XB50

SONY
ソニー
MDR-XB50
密閉カナル型イヤホン
出典:www.amazon.co.jp

ソニーで人気の高いEXTRA BASSシリーズの中からMDR-XB50を紹介したい。

同社開発のベースブースターにより、ボリューミーで広がりのある低音が感じられる。

ダンスミュージックやエレクトロポップを聴くには最適なプロダクトの1つだろう。

高音はメリハリがある、言い方を変えれば伸びは良くないのだが、ファットなベースサウンドを重視して構成されているためプロダクトの性格と言える。

ドンシャリやキレよりも、ファットさを求める方におすすめしたい。

なお絡みにくいセレーションコードの採用や、キャリングポーチ付属といったユーザー目線に沿った細やかな配慮も、国内有数ブランドであるソニーの魅力の1つだ。

第3位:MONSTER CLARITY HD

MONSTER
モンスター
CLARITY HD
密閉カナル型イヤホン
出典:www.amazon.co.jp

エレキベース/ギター奏者にお馴染みのモンスターケーブルを始めとして、信頼のおける品質で世界的支持を得ているMONSTER社の、CLARITY HDをご紹介する。

本モデルはHDのタイトルが付けられている通り、高精細さ(ディティール)にこだわったプロダクトだ。

同価格帯では屈指の高解像度なサウンドを体感できる。特にベースについては、同社が得意としていることもあり、最も明瞭さを感じられるだろう。

過度にブーストされモワモワとした低音ではなく、すっきりと分離感のある低音だ。

中域から高域にかけてもクリアさが感じ取られ、ボーカルやリードも心地よく聴くことが出来る。

なお有線モデルはマイク搭載であるためハンズフリー通話に対応しており、iPhone用コントローラも装備している。

図太い重低音を求める方には、上品過ぎて物足らないかもしれないが、バランスを取りつつ透明感のある低音遍重イヤホンを求める方には最適な選択肢だろう。

高音質イヤホンを選ぶポイント

高音質イヤホンを選ぶに当たって役立つ選定ポイントをご紹介したい。機能性やデザイン性は個人の要件次第なので詳細は割愛するが、幾つか視点を挙げておこう。

チューニングの傾向は?

スペクトラムアナライザー

どの周波数帯域を強調しているのか、イヤホンによって全くそのチューニングは異なっており、それぞれの製品を性格付けする1つの大きな要素となっている。

主な傾向は次の通りだ。どういうったチューニングが良いか、好みや用途と相談して基準を設けておくと良いだろう。

チューニング呼称 意味
かまぼこ型 スペクトラムアナライザーで周波数別に音圧レベルをグラフ化した際に、低域・高域が抑えられ中域が緩やかに強調された「かまぼこ」の形状を描くためこの呼び方をされる。クラシックや歌もの、フォークなどアコースティックサウンド向き
ドンシャリ型 かまぼこの真逆で低域と高域が強調され中域は抑えられたチューニング。ダンスミュージックやハードロックサウンド向き
フラット型 特定の帯域を目立って主張することなく、各帯域をなだらかで均一なレベルにしたチューニング。原音を忠実に再現し、その曲のマスタリング時のイコライジングを再現したり、DTMでのモニタリングしたいときに最適。どのジャンルにも向く

▲ チューニング傾向一覧

ドライバー駆動方式は?

トリプルドライバー

画像引用元:shenzhenaudio.com

ドライバーとは音を出す機構のことでイヤホンの要である。永久磁石とボイスコイルの電磁力によって振動板(ダイアフラム)を振動させ音を出力するユニットことを指す。

ドライバーには幾つか駆動方式があり、イヤホンにおいては代表的なものとして「ダイナミック型」「バランスドアーマチュア型(BA型)」「ハイブリッド型」などのタイプがある。

方式によって音のキャラクターが異なるので好みのものを選ばれたい。

駆動方式 意味 メリット デメリット
ダイナミック型 最も一般的な駆動方式。マイクやスピーカーでも多く採用される。 安価/歪みが少なく低音に強い/再生周波数帯域が広い 小型化すると音質が劣化/繊細さに欠く
バランス度・アーマチュア型(BA型) 小さなピンで振動板を振動させる駆動方式。
複数ドライバーを設け、低音域の弱さを補うことが多い。
設け方は高低域用の2ウェイ、高中低域用の3ウェイなど、多い場合6ウェイといったマルチドライバーを採用する。
数に伴い定位感や音像の表現力の向上を味わうことができる。
小型化に強い/音の変化に敏感/中高音域の解像度が高い 高価/再生周波数帯域が狭い/低音域が苦手/歪み特性がある
ハイブリッド型 ダイナミック型とBA型を組み合わせたマルチドライバー方式。
双方の長所を組み合わせ
たサウンドを得られる。
中低域が厚い/中高域の解像度が高く繊細 基本的に高価

▲ 各駆動方式のメリット・デメリット

BA型とハイブリッド型はドライバー構造が複雑化するほど値段が高くなり、音色の多様性も増す傾向にあるので予算と相談されたい。

またダイナックドライバーはその口径の大きさに比例して低音の量や表現力が増すので、近しいスペックのモデルを比較する場合は口径にも注目しよう。

ハウジングの構造

イヤホンの最も外側の部位を「ハウジング」と呼ぶ。ハウジングには主に密閉型と開放型の2種類があり、それぞれ特性が異なるため好みのものを選ぼう。

密閉型と開放型の違い

比較点 相関関係 密閉型 開放型
低域レスポンス 非常に良い 良い
音場 平均的 非常に良い
音漏れ 良い 悪い
ノイズ遮断性 良い 悪い
快適性 弱  良い 非常に良い

密閉型(クローズド)

密閉型はハウジングに穴がないものを指す。ハウジングが共鳴箱の役割を果たし低音を増幅させるため、低音の表現力は開放型より優れる

またハウジングが閉じていることで音漏れも小さく、環境ノイズの遮音性も高いため、インドア/アウトドアの両方で使用するのに最適だ。ノイズキャンセリング機構を搭載したモデルも密閉型を採用しており、騒音環境であれ静音環境であれ、深いベースレンジを感じながら没入感を得ることが出来る。

開放型(オープンエアー)

開放型はハウジングに穴が空いており、メッシュやグリルでカバリングされている。iPhone純正イヤフォンはこれに当たる。密閉型と異なり、ドライバー(音の出る機構)から出力された音が、反射することなく空気を伝搬して忠実に耳に届くため、音の抜けが良くなり広い音場を感じることが出来る

耳のすぐ近くというより、部屋に設置したスピーカーからの音を聴いている感覚に近い、自然で広い音場と没入感が最大の魅力だ。

その代わり、音漏れは大きく、環境ノイズも許してしまうことになるため、室内での利用が主な用途となる。周囲の人の話し声も聴き取れる。

なお蒸れにくいといった装着面での特長もあるため、夏場や長時間のリスニングにも向いている点も覚えておきたい。

一方でハウジングでの低音の増幅が出来ないため、低音再生能力は密閉型に劣る。この点は広い音場による臨場感とトレードオフとなるだろう。

半開放型(セミオープン)

密閉型と開放型の中間に位置する存在。

密閉型の音の増幅能力を有しながらも、開放型の特性を持たせた形状になっている。

セミオープンと呼ぶ明確な基準はなく、メーカーによっては単にオープン型とするところもある。

遮音性については開放型と同じく低い。

イヤホンの形状

インナーイヤー型とカナル型

▲ 左)インナーイヤ型と、右)カナル型

画像引用元:wearableinear.com

カナル型

ゴムやシリコン製のイヤーチップによって装着する耳栓型のイヤホンのこと。現在主流のイヤホン形状である。

遮音性が高く増幅した音を取り逃がさないため、低音再生に強い。

またイヤホンがずれにくいという特長もある。

ただタッチノイズと言って、ケーブルが身体に接触した際にドン、ドンとノイズが生じる。しっかりと固定したい、タッチノイズを軽減したい場合はSHURE(シュア)掛けという耳かけ方式で装着しよう。ケーブルを耳の後ろに回して引っ掛ける付け方をするため外れにくい。

イヤーチップのサイズが合わず、耳の疲れを感じる方は、同じく遮音性の高い、低反発素材のイヤーチップも試してみると良いだろう。

COMPLY
コンプライ
Tx-500
BLK Mサイズ3ペア
出典:www.amazon.co.jp

低反発ポリウレタン製のイヤーチップ。

サイズが合わないという課題を解決するだけでなく、完璧なフィット感でこれまで聴こえなかった音が聴こえるようになり、低音も一層響くという音質面での効果も高い、一度使うとやめられないプロダクト。

インナーイヤー型

イヤーチップを用いずに耳に引っ掛けて装着するタイプ。

遮音性が低いのが長所であり短所。

通勤・通学時などある程度周辺の音を聴きたい場合に最適だ。電車のアナウンスを聴き逃すこともなく、インナーイヤー型に慣れるとカナル型を装着して歩くことが怖くなる方もおり、移動中の安心安全を考慮すればインナーイヤー型がおすすめだ。

また閉塞感・圧迫感が少なく耳が疲れにくく長時間リスニングに適している点も長所だろう。

短所としては、あまり音量を上げると音漏れしやすいため使用環境を選ぶという点。また低音再生は期待できず諦めた方がよいという点、耳のサイズが合わなければ装着が困難という点だろう。

ハイレゾ対応かどうか

ハイレゾマーク

画像引用元:av.watch.impress.co.jp

ハイレゾ対応を求める場合は、一般的なハイレゾ対応イヤホンの最大再生周波数帯域である30,000~50,000Hzをカバーしたものを選ぼう。

またハイレゾロゴ(ハイレゾマーク)の有無も1つの基準となる。ハイレゾロゴには以下のような特徴がある。

  • 日本オーディオ協会から認証を受けたメーカーが生産した製品に付くマーク
  • 40kHz~の周波数帯域の再生性能を持つアナログ系機器のみに付く
  • 厳しい音質の審査に通過したもののみに付く

ハイレゾを十分再生できる周波数帯域を持っている機種でも、デザイン等の都合上ハイレゾマークがないものもあるので、必須条件とはしなくともよいだろう。

ワイヤレスにするか

高音質イヤホンの選定条件としてワイヤレス対応が欠かせないという方もいるだろう。

ワイヤレスは有線に劣るのは明確だが、それでも以前よりずっと高音質化が進み、有線のハイエンド機の様な最上級の音質を求めないのであれば、ハイレゾ相当の音源再生は実用段階にあり、対応機器も増えつつあるので、十分に選択肢に入れてもよいだろう。

今日ワイヤレスイヤホンの主流通信方式はBluetoothであり、その中でも音質レベルは幾つか存在する。

親機であるPCやスマホから、子機であるイヤホンへBluetoothでデータを転送する際、データの圧縮が行われている。

その圧縮方式をコーデックと呼び、コーデックによって圧縮率・遅延時間が異なり、標準のSBCは圧縮率も高く音質が悪い。

どんなに子機側で高音質コーデックに対応していても、親機側が準拠していなければ使用できないので、しっかりと親機のスペックも再確認しよう。

最近はapt-X HDというハイレゾ相当音質のコーデック対応機器が増えている。できるだけ高音質のものを選ぼう。(apt-X HDは大衆向けDAP・スマホでは普及率が低い)

コーデック 内容
AAC iTunesでお馴染みの高音質圧縮方式。Apple社製品は勿論全て対応している。Apple以外でも対応している機器は多い。
apt-X CD音源に近い音質での転送が可能なコーデック。英CSR社開発。
apt-X HD apt-Xのハイレゾ対応版。英CSRが新開発。対応機器が増えつつある。
LDAC 96kHz/24bitのハイレゾ音源対応。ソニーが開発し、ソニー機器同士限定の規格。
SBC Bluetoothの規格上で必須項目なので、全ての機器に対応しているが、圧縮率が高く音質は悪い。

▲ Bluetooth対応コーデック一覧

リケーブルするか

イヤホンのりケーブル

画像引用元:moon-audio.com

イヤホンにはイヤホン部とケーブル部を別々にできるリケーブル対応機がある。

イヤホンとケーブル間の接続端子はMMCXという規格が主流で、同じMMCXに対応したケーブルと交換したい場合に、リケーブル対応イヤホンを選ぶことになる。

より音質にこだわりたい方は、これによって好みの素材のケーブルにグレードアップし、カスタマイズを楽しむことができる。

さらにバランス接続対応のケーブルに替えることも出来るので、対応ポタアンとの併用でさらなる高音質化も実現できるだろう。

本格的なリスニング環境を整えたいなら、スケーラビリティを考慮してリケーブル対応機を選ぶと良いだろう。

通話音質まで求めるか

高音質と言っても音楽性能力ばかりではない、マイク内蔵でハンズフリー通話対応を要件とする方なら、通話音質にもこだわりたいだろう。

通話音質には全く別の判断基準が必要だ。

通話を行いたい場合、CSR社の規格であるCVC6.0(ClearVoiceCapture6.0)*というエコーキャンセル規格に準拠しているものを選ぶと安心だ。
*6.0は執筆時点で最新バージョン

通話におけるエコーキャンセリングだが、これは一般に言われるノイズキャンセルとは異なる

自分の発した声が、相手方のマイクで拾われ、自分のスピーカーに返ってきて反響する現象を「音響エコー」と呼ぶ。通話を前提としたマイク付きイヤホンにおいては、ノイズキャンセリングの中でもこれを防ぐためのエコーキャンセル機能を搭載しているものが望ましい

通話性能を確認する場合は、エコーキャンセル機能搭載の表記をチェックするか、CVC6.0準拠の表記をチェックすると良いだろう。

なおCVC6.0の主な機能は次の通りだ。

  • 自動音量制御
  • 送受信イコライザー
  • ノイズ快適化
  • ハウリング制御
  • 非線形処理
  • 音声適応イコライザー
  • 省電力機能
  • 補助ミキシング
  • 周波数強化による音声明瞭化

機能性はマッチするか

イヤホンに、音質だけでなく機能性を求める方もいるだろう。どのような機能を求めるか優先順位をつけて整理しておこう。イヤホンでは主に次のような機能が搭載されることが多いので、利用シーンから要件を洗い出そう。

  • ハンズフリー通話
  • ノイズキャンセリング
  • 防塵防水仕様
  • リモコン操作
  • 周辺音取り込み

防塵防水の性能

音質の解説とは異なるが、防塵防水機能を要件に含める方は、単純な対応表記だけでなく、その性能についても確認しておこう。

防塵防水の国際標準規格「IP」コードから防水性能を確認して、最適なものを選ぶことができる。

IP56などの表記で表されるが、IPX6とXが表示されているものは防塵検査はされていないものとなる。

最低でも、汗や水しぶきに耐えるIPX4以上のものを選んでおくと安心だ。

完全に水に浸かる可能性のある方は、迷わずIPX8準拠のモデルを選ぼう。

保護等級 内容
IPX0 特に保護がされていない
IPX1 鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴I形)
IPX2 鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴II形)
IPX3 鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防雨形)
IPX4 あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない(防まつ形)
IPX5 あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない(防噴流形)
IPX6 あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない(耐水形)
IPX7 一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない(防浸形)
IPX8 継続的に水没しても内部に浸水することがない(水中形)

▲ 出典:Wikipedia

最後に

可能な限り多くの方の参考になるよう様々な切り口で選び方、そしておすすめのモデルを紹介した。

本記事が正しいイヤホンの選び方を知り、ずっと使い続けられる愛機を見つけられる助けになれば嬉しい。

最終更新日:2018/06/30