PCモニターでテレビを観たい方や、既にブルーレイプレーヤー/レコーダーはあるけど拡張のためにサブレコーダーが欲しい方には、投資を必要最低限い抑えられるHDDレコーダーがおすすめです。ここではそんなHDDレコーダーの選び方から、価格の安いおすすめのモデルをご紹介していきます。
ブルーレイ・HDDレコーダー最新ニュース
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HDDレコーダーの選び方
筆者がHDDレコーダーを選ぶ際に、実店舗やネットで調べ上げた情報を、今回はまとめてみたいとおもう。
HDDレコーダーはこんな人におすすめ
- ブルーレイやDVDといった円盤メディアが不要という方
- 既にブルーレイプレーヤーやレコーダーを持っており、録画できる番組数を増やしたい方
HDDレコーダーに必要な機能は?
チューナー数
家族で録画したい番組の時間帯が被っている場合などは、複数の番組を同時に録画しなければならない。
その問題を解決するには「チューナー数」が2つ以上のマルチチューナー機種を選ぼう。
1チューナーで1チャンネル録画できる。録画する頻度や本数と相談してチューナー数を決めよう。
画質調整機能
録画時の映像劣化を解消するため、また元々解像度が低い映像を高画質テレビでも見栄えよくするため、動補正機能がHDD内蔵ブルーレイレコーダーを中心に設けられている製品が多い。
特に4K液晶テレビなど解像度の高いテレビを使う方は、アップコンバート機能対応製品を優先して選ぼう。
また、高画質を求めるならPC周辺機器メーカーでなく、大手AV機器メーカーの製品が圧倒的に優位。
ネットワーク機能
HDD内に保存したデータをスマホやPS4から参照したり、テレビではなくWi-Fiスピーカーで音を鳴らすなど、ホームメディアネットワークを構築するのが最近の流行となっている。
これには各機器が「DLNA」規格に対応している必要がある。
自宅のどこからでも、どのデバイスからでも同じコンテンツを参照し、好きなデバイスで再生する、そうした次世代AV環境に惹かれる方はネットワーク機能を有する製品を選ぼう。
HDDの要件は?
内蔵HDDにするか外付けにするか
内蔵HDDはあまり多く販売されていないがコンパクトに設置できるスタイル。
ディスクが不要な方にとっては現在最もシンプルに収まるアプローチ。
一方で外付けHDDとテレビチューナーを組み合わせるスタイルもある。雑多にはなるが大手メーカーの製品を使えるので操作感などには安心感。
後者の場合はテレビ用外付けHDDとマルチチャンネル対応のテレビチューナーを組み合わせるのがおすすめ。セット販売されている場合もある。
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HDD容量を決める
下表は画質毎のHDD容量に対する録画目安時間だ。
こちらを参考に、必要な容量を決めよう。2TB程度はあると安心だ。
画質/容量 | 500GB | 1TB | 2TB | 3TB |
地デジ(17Mbps) | 62時間 | 125時間 | 249時間 | 374時間 |
地デジ(20Mbps) | 53時間 | 106時間 | 212時間 | 318時間 |
BS/CS(24Mbps) | 44時間 | 88時間 | 177時間 | 265時間 |
ディスクもやっぱり必要かもという方は
Blu-ray Discなどを観る場合はHDDレコーダーだけでは足らなくなる。
後からブルーレイプレーヤーを買い足すというのも良いし、始めから使用が想定されるならHDD内蔵のブルーレイレコーダーがおすすめだ。
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おすすめのHDDレコーダー
SKNET ロクーガ WHB1
非常にコンパクトで価格の安い製品だが、サブ機としては非常にパワフル。
HDDを内蔵するが簡単に手持ちのHDDと交換することもできる。
HDMI出力もあるため、テレビのない方でもPCモニターに繋げてテレビ環境を整えられる。
外付けHDDやデッキ型レコーダーを置くスペースがない方、既に一式持っているが別室用にレコーダーが欲しい方などにおすすめ。
LAN端子があるがこれはネットワーク機能用ではなく、自動ファームウェア更新用。
BUFFALO DVR-W1
スタイリッシュなデザインが魅力的なレコーダー。
HDMI出力をもつのでテレビだけでなくPCモニターやプロジェクターでの利用も可能。
外付けHDDも増設できるのがアドンバンテージ。
I-O DATA HVTR-T3HD2
3番組同時録画に対応し、2TBという大容量HDDを搭載したコスパの高いモデル。
ネットワーク機能をもつのでスマホなどからでもデータへアクセス可能だ。チューナー部分とHDD部分は別々になっているセット販売モデルだ。
I-O DATA EX-BCTX2 & HDC-LA2.0
地デジチューナーと外付けHDDのセット。
ネットワーク機能をもつので、自宅のどこからも、スマホからでもデータにアクセス可能。
さらにUSBの外付けHDDではなくNASへの直接データ保存も可能という柔軟な構成が可能な製品だ。
本機で録画した映像をPCで観たり、テレビで観たり、寝室でタブレットで観るということが可能となる。
HDDレコーダーのよくある質問
外付けHDDの増設はできるの?
USBポートやLANポートを備えており、USB外付けHDDやNASへのデータ保存が可能な機種もある。これは機器によって対応状況が異なるのでスペック表を確認しよう。
注意点として録画の際には著作権保護のための暗号化措置がなされるため、一度使った外付けHDDは同じレコーダーでしか使えなくなる点が挙げられる。
仮にレコーダーを買い換えると二度とそのHDDの中身は参照できない状態となってしまう。しかしこの問題には対応策があるのでご安心を。
SeeQVault対応
USBによる外付けメディア(外付けHDDやSDカード)のための、暗号化規格で国内外の主要メーカーが参加して策定されたものだ。
SeeQVaultに対応したレコーダーで、SeeQVaultに対応した外部メディアにデータ保存した場合、別のSeeQVault対応レコーダーやテレビ、PCソフトウェア(有料)で再生することが可能になる。
レコーダーの交換は必ず発生するので、テレビ用外付けHDDの利用を考えている方は対応機種を選ぶことをおすすめする。
DTCP-IP対応
USBではなくLANを経由してNASにデータ保存を行う場合も、同様の理由でDTCP-IPという規格が設けられており、対応機種間でのデータ保存・再生が可能となる。
NASへの保存を考えている方は対応機種を選ぶことをおすすめする。
4KやフルHDってなに?
テレビの解像度は描画できる点の数で、例えば「1920×1080画素」と表記される。
よく使われる呼称と実際の解像度の対応は下表の通り。
呼称 | 解像度 |
---|---|
HD | 1280x720p |
ハイビジョン | 1440x1080p |
2K フルHD(FHD) フルハイビジョン |
1920x1080p |
4K ウルトラHD(UHD) |
3840x2160p |
8K | 7680x4320p |
Kについて
1920×1080と表記すると長い上に呼び辛いので、1,920≒2,000であることから、省略して2Kと表記することが一般的となった。
1Kという呼称は使われない。
HDとハイビジョンの関係
HDとはHighDefinitionの略で、高精細度ビデオのことを指す国際的な名称だ。
このクラスの画質のテレビ放送をHDTV(高精細度テレビジョン放送)と呼び、日本ではハイビジョンという呼び方が一般的である(古くからあるアナログ波時代の呼称を引き継いでいるため)。
現在日本では衛生放送(BS/110度CS)のハイビジョンと、地デジハイビジョンの2種類があり、主流解像度は1440x1080pか1920x1080pである。後者は特にフルハイビジョンと呼ばれる。
3D対応って?
最新の家庭向け3D再生方式には「サイドバイサイド」と「ブルーレイ3D」の2つの種類ある。
サイドバイサイドは右目用と左目用の映像を1枚のフレームに圧縮している旧来の方式だ。単純に1フレームに2つの映像を収録できるように圧縮がなされて画質はあまりよくない。
ブルーレイ3Dは、左目用と右目用にそれぞれ別の映像を記録しフルHD画質での表示を実現したディスクだ。
これは比較的新しいブルーレイの規格名であり、利用するためにはプレーヤー、テレビ、メガネ、HDMIケーブルがすべてブルーレイ3Dに対応している必要がある。
対応機も増えつつあるので、3D対応を求めるなら現状家庭向けで最も画質の良いブルーレイ3Dをおすすめする。
寿命がある?
ハードディスクは機械なのでいつかは壊れる。
ハードウェア界では機械がどれくらいで壊れるかを示す値として、MTBF(平均故障間隔)を利用する。
これは システムの稼働時間 / 故障回数 で算出される値だ。要するに1回壊れるのに何時間かかるか、ということ。
だいたいHDDのMTBFは1万時間程度とされており、これは1日8時間使ったとして3年半動く計算になる。
あくまで平均であり目安でしかないので、1年で壊れることもあれば5,6年持つこともあるだろう。
テレビ録画など24時間耐久で使用するときは特にこの寿命―MTBFを意識するとよい。
最後に
いかがだろうか。
HDDレコーダーがあれば容量をあまり気にすることなく、どんどん番組を録画することができる。
これを機会に利用シーンにぴったりの1台を導入して快適なヴィジュアルライフを楽しもう。