電子キーボードは、ピアノ初心者やピアノで場所をとりたくない人、子供の練習用におすすめのアイテムです。そこで今回は電子キーボードのメリットやデメリット、選び方やお勧め製品をご紹介します。
電子キーボードの選び方
まずは電子キーボードの選び方を知っておこう。どの項目も無視できない重要な項目なので、最低限チェックしておきたい。
- 場所をとらず、ヘッドホンを使って練習ができる便利な電子ピアノ。初心者は勿論、経験者でも手軽に練習したい人にも最適なピアノです。そこで今回は電子ピアノの選び方やオススメ製品をご紹介します。 目次1 初心者向けの電子ピアノ選...
鍵盤数
電子キーボードはグランドピアノやアップライトピアノ、電子ピアノと比べ鍵盤数が少ない物も多い。ベーシックなピアノは88鍵盤だが電子キーボードの商品群は61鍵盤の層が一番厚く、スタンダードなクラスとなっている。
それより少ないとかなりコンパクトだが表現力に問題が出てくるので、こだわりが無い限りは61鍵盤をおすすめする。
どうしても88鍵盤が欲しい場合、本格的なピアノに近づけたい場合は、電子キーボードではなく電子ピアノの方が良い。
レッスン・ナビ機能と内蔵曲数
1からピアノを始めようという初心者にとっては、レッスン機能やナビ機能があったほうが挫折しにくいかもしれない。ナビ機能があれば次にどの鍵盤を叩けばいいか教えてくれるので、楽譜の読解力がなかったり、鍵盤を見つめながらでないと引けない場合にも役立つ。
加えて、内蔵曲が多ければ、それだけより多くの曲を練習できるので、ピアノを練習する上で飽きが来ないだろう。
最大同時発音数
最大同時発音数は、その名の通り一度に鳴らせる音の数を表す。「鍵盤を同時に何個叩いていいのか」という意味ではなく、音の余韻なども含まれる。
そのため少なすぎると表現力に問題がでてくる。最初に鳴らした音の方から順にプツッと切れてしまうので、演奏が浅くなってしまう。
32、48、64、128と色々あるが、32や48は初心者用、上手になって表現力が出てくると64以上は欲しくなってくるだろう。
とりあえず電子キーボードで練習して、上手になってきたらアップライトや電子ピアノを買おうというのであれば、32で充分かと思う。
社会人や子供の習い事としても、上手くなってからこだわりに合ったものにアップグレードすれば良い場合も32で良い。
おすすめ電子キーボード5選
ヤマハ PORTATONE PSR-E363
鍵盤数61、同時発音数48で内蔵曲が154曲と多く、全体的にバランスの良いPORTATONEシリーズのPSR-E363。
とにかく初心者練習用の機能が充実しており、打鍵の強弱を学べる機能や、叩くべき盤を音で知らせる機能、本体レッスン機能と連動した楽譜と解説付きのテキストなどが付属する。
USB接続でMIDIデータやオーディオデータの送受信にも対応しており、拡張性が高い。
カシオ CTK-2550
鍵盤数61、同時発音数48でレッスン機能付、曲数は60曲程度だが、コストパフォーマンスが良いので、とりあえずの入門機としては丁度良い。
こちらを使いこなして不満を感じる頃にはかなり腕が磨かれているはずなので、アップライトや電子ピアノにステップアップしても良いだろう。
カシオ CTK-4400
CTK-2550と似たような性能だが、こちらは収録曲が多く、レッスン機能も豊富。ピアノ教室に通うわけではなく、独学で覚えたい場合はこちらの方がいいだろう。
カシオ 光ナビゲーションキーボード LK-228
次にどの鍵盤を叩けばいいかを光で教えてくれるキーボード。収録曲も200曲とかなり多く、自動伴奏や録音も備えている。
全く楽譜が読めない状態でも、ちょっと練習するだけで曲を演奏出来るようになるので、挫折しにくく、楽しんでピアノレッスンができる。
ヤマハ PORTATONE PSR-S670
最大同時発音数が128音もあり、音色やエフェクトも多いので、ライブパフォーマンスに耐えうるプロ用。一応レッスン機能はついているが、収録曲は4曲ほどしかなく、どちらかといえば経験者向けのハイグレードな機種。
電子キーボードと他のピアノとの違い
ピアノ4種類比較表
項目/種類 | 電子キーボード | 電子ピアノ | アップライトピアノ | グランドピアノ |
---|---|---|---|---|
価格 | ◎ | 〇 | △ | × |
重さ | × | △ | 〇 | ◎ |
大きさ | ◎ | 〇 | △ | × |
音質 | △ | △ | 〇 | ◎ |
ヘッドホン対応 | 〇 | 〇 | × | × |
デジタル/アナログ | デジタル | デジタル | アナログ | アナログ |
電子キーボードと電子ピアノの最も大きなメリットは、場所をとらないことと、価格、そしてヘッドホンを使えることだ。
ヘッドホンを使えば近所迷惑を意識しなくていいし、夜間でも練習できるので様々な家庭、環境にフィットさせやすい。
グランドピアノよりは省スペースなアップライトピアノも、音が小さいわけではないので、防音環境が整っていないと使いづらい。
電子ピアノと電子キーボードの差は、電子ピアノのほうがピアノに近く鍵盤数やペダル有無はピアノと似ている。しかし移動させづらく、殆どアップライトピアノと同等の配置スペースが必要となる。
持ち歩き可能と言えるのは電子キーボードだけで、専用のケースやスタンドをオプション品として購入できる機種が多い。
シンセサイザーと電子キーボードの違い
シンセサイザーは音を合成、制御することが出来る機械であり、シンセサイザーの中にキーボードタイプが多いというだけであって、「ピアノ」を重視した機材ではなく、ピアノ練習用の楽器ではない。単純に音を合成するのにキーボードタイプの方が都合がいいから、鍵盤が付いていると言っても過言ではないだろう。
たいして電子キーボードは、キーボード操作により音を鳴らす楽器であり、非常にピアノに近い。レッスン機能やシンセサイザーの機能が付属している場合もあるので、ライブパフォーマンスやピアノの練習用として利用する事ができる。もしピアノ演奏の練習として考えているなら、電子キーボードを選ぼう。