坂道や子供乗せカゴを乗せてスイスイ走れる電動アシスト自転車。しかし、一般的な自転車と比較し高額のため「本格的なものが欲しいけど、価格は抑えたい!」という人も多いはず。そんな方向けに、初心者向けの選び方や8万円台でおすすめのメーカーをご紹介!
電動アシスト自転車の選び方
おすすめの電動アシスト自転車をご紹介する前に、最低限押さえておくべき、選び方のポイントを見ていこう。
バッテリー容量で選ぶ
走行距離や坂の多さによって選びたいのが、バッテリー容量。
電動アシスト自転車のスペック表には【6.6Ah(アンペアアワー)】などと書かれている。Ahが大きい機種ほど、バッテリー容量も増し、走行距離も伸びる。
以下、Ahに対する走行距離と価格帯の目安表だ。機種によって違うので、あくまで目安と考えていただきたい。
比較点 | ~6.6Ah | 8Ah前後 | 12Ah前後 |
---|---|---|---|
価格帯目安 | 8万円台 | 10万円台 | 12万円台 |
エコモード | 40km~ | 50km~ | 60km~ |
標準モード | 35km~ | 45km~ | 55km~ |
パワーモード | 25km~ | 35km~ | 45km~ |
上記はあくまで、標準的な道(平坦な道や坂道両方)の場合の数値だ。坂道が多い方は、多めに見積もると良い。
今回ご紹介するのが、8万円台の【6.6Ah】の機種。よほど坂道が多く、長距離を走らない限りは、【6.6Ah】で十分だろう。
タイヤのインチで選ぶ
一般的に使われる電動アシスト自転車は、【20インチ】のミニベロ型、折りたたみタイプや、【26インチ】のシティサイクル(ママチャリ)型、クロスバイク型等が主流。
子供乗せカゴを使用したり、買い物をする場合は、漕ぎやすい【26インチ】のシティサイクル型がおすすめ。男女両方なのも魅力。
通勤や通学、折りたたんで室内に収納したい場合などは、【20インチ】でも良いだろう。小柄な女性や子どもの使用も可能。
子ども乗せカゴ対応人数で選ぶ
お子さんが1人の場合は、チャイルドシートをリアキャリアに搭載すれば、走行が可能。しかし、2人の場合は、【幼児2人同乗基準適合車】の認定を得た車両を買う必要がある。
詳しくは後述するが、【幼児2人同乗基準適合車】の機種は12万円台~となるので、今回は除外した。
おすすめ電動アシスト自転車メーカーを比較
本題の、8万円前後の本格的な電動アシスト自転車メーカーをご紹介する。
最終候補に残ったのは、
- ブリジストン(BRIDGESTONE)
- パナソニック(Panasonic)
の2メーカー。それぞれスペックを比較していく。
大本命は、ブリジストン(BRIDGESTONE)
BRIDGESTONE(ブリヂストン) 2016年モデル アシスタベーシック A6B16 電動アシスト自転車 専用充電器付
ブリジストン/アシスタベーシック 詳細スペック
項目 | スペック |
---|---|
バッテリー | リチウムイオンバッテリー D100(166Wh 6.6Ah 25.2V) |
走行距離目安 | エコモード:41km パワーモード:26km |
重量 | 25.4kg |
錠前 | 一発二錠(BSロックⅢプラス) |
シフト段数 | 3段 |
バスケット | 鉄ワイヤーオーバル |
カラー | イエロー/ブラウン/オレンジ モダンブルー/マリノブルー |
シティサイクルタイプの電動アシスト自転車。十分な走行距離があり、5種類のカラー展開もある、口コミでも人気の機種だ。子供乗せカゴの搭載ももちろん可能。
カバーが付いていたり、予め防犯登録がされているのも嬉しい。
後輪とハンドルの同時施錠でセキュリティ性が向上
アシスタベーシックと後述のパナソニックを比較したときの優位点は、セキュリティ性とカゴの頑丈さだ。
アシスタベーシックは、錠前に【一発二錠】という独自部品を採用している。【一発二錠】は、後輪錠の操作(施錠・開錠)とワイヤが連動し、ハンドルも自動的ロック・解除できる機能。
ハンドルも同時施錠できることで、万が一の盗難リスクが軽減された。
パナソニック(Panasonic)
Panasonic(パナソニック) 2017年モデル ビビ・TX 26インチ BE-ELTX632 電動アシスト自転車 専用充電器付
パナソニック/ビビ・TX 詳細スペック
項目 | スペック |
---|---|
バッテリー | リチウムイオンバッテリー (25.2V-6.6Ah) |
走行距離目安 | エコモード:42km パワーモード:26km |
重量 | 26kg |
錠前 | ディンプルキー |
シフト段数 | 内装3段 |
バスケット | 樹脂製バスケット |
カラー | ブラック/ブラウン シルバー/メタリック |
こちらも同じく、シティサイクル型の電動アシスト自転車。前述の機種と比較して、エコモードでの走行距離が1km長い分、少し車体が重い。カラーは、落ち着いた展開が多い。
ディンブルキーでピッキングが防げる
ビビ・TXはディンブルキーを採用している。ディンブルキーとは、丸いくぼみが複数ある、從來のキーよりもセキュリティ性が向上した鍵のこと。
これによ、不正解錠(ピッキング)のリスクが大きく軽減できる。
ブリジストンとパナソニック、どっちがいい?
いかがだっただろうか。
ブリジストンとパナソニックの電動アシスト自転車2機種は、すでに数ある自転車から選りすぐったので、どちらを選んでも失敗はしないだろう。
あえて言えば、ブリジストンは、明るめのカラー展開が豊富なので、おしゃれに可愛く乗りこなしたい人におすすめ。そして防犯登録が予めされていたり、カバーが付いていたりと付属品も充実している。
どちらかあえて言うなら、ブリジストンをおすすめしたい。
他のおすすめ電動アシスト自転車
通勤通学にオススメの電動アシスト自転車
Panasonic(パナソニック) ene mobile(エネモービル) 20インチ BE-ENB01 電動アシスト自転車 専用充電器付
USB給電端子付き3Ahリチウムイオンバッテリー搭載で、「通勤・通学の際、ちょっとしたアシスト機能が欲しい!」という人に最適の電動アシスト自転車。
質量は20kgと軽く、標準モードで約12kmの走行が可能。
Panasonic(パナソニック) 電動アシスト自転車 ハリヤ ELH42 12.0Ahリチウムイオンバッテリー 専用充電器付
12.0Ahリチウムイオンバッテリー搭載のクロスバイク仕様の電動アシスト自転車。
このハリヤは、20kgの一般自転車と変わりない軽量なボディなので、平坦な道では低速ギア・アシスト無しで走行し、坂道でアシスト機能ONという使い方ができる。
そのため、バッテリーの消耗がかなり防げ、長期間充電なしでも使用できるのが魅力。
3人乗り可能な大容量バッテリー電動アシスト自転車
YAMAHA(ヤマハ) 電動自転車 PAS Babby XL(パスバビーXL) PA20BXL 12.8Ahリチウムイオンバッテリー 専用急速充電器付
3人乗りが可能な【幼児2人同乗基準適合車】の中でも人気の機種が、ヤマハのパスバビーXL。リヤチャイルドシートが標準搭載されていてお買い得なのも人気の秘密だ。
3つのセンサーが搭載しており、漕ぎ出しや坂道の走行がスムーズ。また、残りアシスト走行可能距離が表示でき、急なバッテリー切れの心配もない。
バッテリー充電を忘れていた朝でも、30分で約25%の充電が可能。バッテリーは、12.8Ahの大容量なので、エコモードだと60km以上の走行が可能。
Panasonic(パナソニック) ギュット・ステージ・22 BE-ELMU23 電動アシスト自転車 専用充電器付
こちらも3人乗り対応の人気機種。ヤマハと比較検討されることが多いが、こちらの方がインチが大きめなので、160cm以上ある女性であれば、こちらをおすすめする。
12.0Ahリチウムイオンバッテリー搭載。ハンドルがヤマハと比較して広めで、前子乗せをしても窮屈にはならない。
また、サスペンションも付いているため、段差や砂利道での衝撃や振動を吸収してくれる。
電動アシスト自転車に関するよくある質問
電動アシスト自転車は3人乗り可能?
2009年7月の道路交通法規則の改正により、自転車の3人乗りが可能となった。しかしそれには、一定の条件がある。ちなみに、2人乗りの場合にも制限がある。
3人乗りが可能な条件
まず3人乗りが可能な条件は、
- 幼児2人同乗基準適合車であること
- BAAマークがついていること
この2つ。ご紹介した、パナソニックやヤマハの機種が人気だ。
2人乗りが可能な条件
また、2人乗りが可能な条件は、
- 運転者が16歳以上
- 【4歳未満のみ】おんぶ紐等で”背負った”状態であること
- 【6歳未満のみ】幼児用座席(チャイルドシート)に乗せた状態であること
この3つ。
2が特に注意だが、”前抱っこ”では乗れないということだ。
雨の日でも電動アシスト自転車に乗って良い?
電動アシスト自転車の電子機器部分には、防水加工がされているので、もちろん可能。
しかし、車体の劣化を防ぐためにも、屋根付きの駐輪場や自転車カバーなどをかぶせて、雨風からの保護をしたほうが良いだろう。
走行中に電池(バッテリー)が切れても大丈夫?
走行中にバッテリーが切れても、アシスト機能が使えなくなるだけで、普通の自転車と同じように使用が可能。しかし、坂道をアシスト無しで走行するのはかなりキツいので覚悟しておこう。
充電時間と電気代はどれくらい?
充電時間は機種によって異なるが、4時間程度が標準的。受電の速さを重視する人は、急速充電器付きの機種を選ぶと良い。
また、電気代も機種により異なるが、1回につき5~10円程度なので気にすることはないだろう。
冬はバッテリーが消耗し易い?
消耗が激しくなるというより、5℃以下の気温でバッテリーは機能が低下してしまう。そのため、外気が5℃以下の場合は、充電・保管時室内に入れておくのが無難だろう。
また、夏場など走行後バッテリーが発熱している場合がある。その場合は、一旦冷ましてから充電するようにしよう。
ハンドルの形で何が変わるの?
電動アシスト自転車に多いのが、セミアップハンドルという、ハンドルが手前側に曲がっているタイプのハンドル。よりハンドル位置が高い【カマキリハンドル】もある。
セミアップハンドルは体との距離が近く、上体が起きたまま走行でき、視野も広くなる。また、ゆっくりと走行しても安定感が増すというメリットも。
一方オールラウンドハンドル(フラットハンドル・一文字型ハンドル)は、体に対して平行にまっすぐ伸びたハンドルのこと。
ハンドルに体重を掛けやすく、前傾姿勢になれるため、スピードが出やすく坂道でも漕ぎやすい。そのため、通勤・通学などにおすすめ。
電動アシスト自転車のメンテナンスは?
電動アシスト自転車を長く安全に使用するには、メンテナンスが必須。まず押さえたいのが、この4つ。
- チェーン用潤滑油
- 洗車用のクリーナー・ブラシ
- ウエス(雑巾でもOK)
- 空気入れ
チェーンには定期的に油を指し、本体はクリーナーやブラシで綺麗にし、ウエスで拭き取る。空気は1週間に1度は入れる。それだけでも快適に使用できる。
細かい部分は自転車屋さんに定期メンテナンスしてもらうのがおすすめ。
防犯登録って必須?
防犯登録は購入者の義務であり、必須。盗難が合った場合、防犯登録番号を警察に教えて探してもらうので、控えは取っておこう。
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まとめ
いかがだっただろうか。
電動アシスト自転車は、一般的な自転車と比較して高額な分、しっかりと納得した上で購入したいものだ。この記事が選ぶ際の参考になれば幸いだ。