この記事では、「チャイ(スパイスティー)」について解説します。 体調に合わせたスパイス配合の仕方、インドのマサラチャイや、トルコのチャイ、ロシアのチャイなど各国の本場の作り方・レシピ・アレンジの仕方をご紹介します。 チャイ好きには、是非読んで頂きたい記事です。
目次
世界で愛される「チャイ」
世界各国で愛されるチャイ。 多くの国々で、「チャイ」という言葉は「お茶」という意味として通っている。
最も有名なチャイは、「マサラチャイ」と呼ばれる、インドのスパイスティー。 インド料理に添えられることで、世界各国に広まりまった。インドでは、家庭やお店ごとの味がそれぞれにある。
フレーバーティー30種類を紹介している記事は下記。
>>フレーバーティー(フレーバードティ)30種類からおすすめを紹介!
チャイティーに適した茶葉って?
チャイはミルクを入れることが多いので、ミルクの濃厚な味に負けない茶葉を使いたいところ。 そこでまず押さえたいのが、「アッサム」。
アッサムにも様々な等級がありますが、アッサムの中でも「CTC」を使うと良い。 CTCという、サイズが小さい茶葉だと、より濃度が濃く抽出できる。
「チャイ」はスパイス配合が楽しい!
体調不良のときは、チャイに足すスパイス配合を調整して、体に優しいチャイを作ることができる。
体を温めるための「ショウガ(生姜)」
インド・東南アジアが原産地。3000年も前から漢方として使われていたというショウガ。料理の味付けだけでなく、スパイスティーにもうってつけの、王道スパイス。
解毒作用や、食欲を高めてくれる作用、消化を促進してくれる作用があったり、風邪にはピッタリ。 なんといっても、体を温めてくれるスパイスなので、冷え性の人にお勧めだ。
胃の調子が悪い時には「シナモン」
スリランカが原産地。日本の家庭やカフェでも定番のスパイスで、砂糖との相性が抜群。 クッキーやパイなどの焼き菓子はもちろん、紅茶や珈琲にも良く合う。 食欲増進や、解熱作用、殺菌などに効果がある。 夏バテにピッタリのスパイスだ。
シナモンティーをベースにチャイを作るのもアリ。
熱があるときには「カルダモン」
インドが原産地。ショウガ科に含まれる。 世界最古のスパイスの1つで、肉の臭みを消してくれるので、カレーには欠かせない香辛料でもあります。
喉を痛めている時には「クローブ」
モルッカ諸島が原産地。花の蕾を乾燥させて作る。 独特の渋みと香りが特徴的です。 食欲増進や防腐作用がある。香りが強いので、使うときには少量でOK。
ダルい時には「ペッパー」
インド西部が原産地。よく、肉料理やスープに使うことが多いですが、チャイによく合うスパイスの1つ。食欲増進や利尿作用、血液循環、新陳代謝に効果が高いので、「最近疲れてるな~」という時にお勧め。
この他にも、ローリエ、ミント、ナツメグ、フェンネル、スターアニスなどを足しても良い。
スパイスのTips
スパイスは、1つだけをアクセントとして使用してももちろん良いが、何種類か混ぜあわせて使うのがおすすめ。 何種類か使うことで、風味が柔らかくなり、より美味しく感じられる。 自分好みの配合を見つけてみるのも楽しい。
スパイスを配合しなくてもOKな茶葉も!
アッサムにスパイスを独自配合して作る本格的なチャイも良いが、茶葉にスパイスが既に配合されているものもある。
Janat(ジャンナッツ) ジャンナッツブラックシリーズ エベレストチャイ 200g
自由研究社のフレーバーティー研究会で良く飲むチャイがJanatのチャイ。紅茶、シナモン、ブラックペッバー、クローブ、ナツメグ、カルダモン、ジンジャーが配合されており、牛乳で煮出すだけで本格的なチャイが作れる。
これぞ王道!「インドのマサラチャイ」の本格的レシピ
紅茶の生産量トップクラスを誇る、インド。 インドの家庭で愛される「マサラティー」とも呼ばれる、王道のチャイティーレシピをご紹介。 ミルクたっぷりで作るので、濃厚なのが特徴。
材料
- アッサムの茶葉 ティースプーン大盛り1杯
- 熱湯 30ml
- ミルク 120ml
- 生姜 1カケ
- シナモンスティック 半分(なければパウダーでもOK)
- カルダモン 1粒
- クローブ 1粒
- 砂糖
作り方
- 小鍋に、細かく砕いたスパイス類すべてを入れて、お湯を入れ沸騰させる
- 火を止めて茶葉をいれる
- 茶葉が開いたら、牛乳を注ぎ、「強火」で加熱する
- 細かい泡が出始めたら、「弱火」にして、3分煮込む
- コップを温めておく
- 温めたカップに、高い位置から紅茶を注ぎいれる(茶こしでこしながら淹れる)
- お好みで甘さを足す
これは、基本のレシピとなる。 先程ご紹介したスパイスを、体調に合わせて配合するなど、アレンジも楽しい。
マサラチャイのTips
インド国内では、チャイを売っている屋台「移動チャイ屋」が数多くある。 日本円で約10円程という、リーズナブルな価格で、国民に愛されている。 チャイは「クリ」という、素焼きのコップで飲まれる。 飲んだ後は、クリを地面に叩きつけて割り、土に還すという。
ピリッとした辛さがやみつきに!「ネパールのチャイ」
ネパールでは、水牛を飼っている家庭が多く、水牛のミルクを用いてチャイを作ることが多い。 日本では、なかなか水牛のミルク手に入れるのは難しいが、工夫次第で本場の味になる。
材料(7~8人分)
- 牛乳 1L
- 水 1L
- 茶葉 お匙5(ベストは、イラムティーのブロークンとアッサムのブレンド)
- ブラックペッパー 多めにお好みで入れる
- 生姜 10スライス
作り方
- 生姜を千切りにしておく
- 牛乳と水をいれて鍋に火をかける
- ブラックペッパーと生姜をいれて、沸騰寸前まで煮込む
- 泡が出てきたら、火を弱め、茶葉を入れる
- 時々かき混ぜながら、30分煮込む(かさが凄く減る)
- 大分かさが減ったら、30分蒸らす
- 茶こしでこして、カップに入れたら、完成
凄く本格的なチャイの完成! お好みで、シナモンやクローブを入れたり、砂糖を入れても良い。
ジャムをトッピング!?「ロシアのチャイ」
ミルクを入れないトルコのチャイをご紹介したが、ロシアでは、なんと紅茶にジャムを溶かして飲む。 ロシア料理店などで飲まれたのがきっかけで、各国で広まった。 本場ロシアでは、紅茶をかなり濃く淹れて、お湯で割りながら、ジャムを舐めながら楽しむ。 ジャムは、ヴァレニエという果物のジャムを用いる。
材料
- アッサムの茶葉
- 熱湯 120ml
- ジャム (ベリー系がよく合う)
作り方
- 小鍋に水を沸騰させ、茶葉をいれ2~3分蒸らす
- カップに茶こしを用いて、注ぎ入れ、ジャムをたっぷり加える
ミルクを使わない!?「トルコのチャイ」
皆さんは、「チャイ」と聞くと、ミルクティーにスパイスを加えたものを想像するのではないだろうか。 しかし、トルコで飲まれるチャイは、ミルクを使わないチャイなのだ。 早速レシピをご紹介しよう。
材料
- アッサムの茶葉
- 熱湯 120ml
- ザラメ お好みで量を調整
作り方
- 小鍋に水を沸騰させ、茶葉をいれ2~3分蒸らす
- カップに茶こしを用いて、注ぎ入れ、ザラメをたっぷり加える
紅茶大国トルコでは、ザラメをたくさん入れて甘くして飲むのが普通だという。
トルコには、ジュースみたいなチャイがある!?
トルコには他にも、私たちの想像を超えるチャイがある。 それは、まるでりんごジュースのような、「エルマチャイ」と呼ばれるお茶だ。 これはりんごのお茶で、お茶といえど茶葉は入っておらず、熱いりんごジュースのような感じ。 サモワール、二段式のティーポットで淹れて頂く。
紅茶を淹れるアイテムについては、下記記事を参考いただきたい。
>>おすすめ紅茶ティーポット&選び方
>>おすすめ耐熱ガラスティーポット特集
>>おすすめシュガーポット/ミルクポット特集
>>おしゃれさを格段に上げる、おすすめ電気ケトル特集。
まとめ
いかがだっただろうか。。 チャイにも、国ごとに色々な作り方があって面白い。
また、ミルクを入れたり、スパイスを入れたりと、アレンジも楽しいチャイ。 体の調子に合わせてスパイスを配合して、是非楽しんでみていただきたい。