家の中で映画鑑賞をするだけでなく、音楽鑑賞も大迫力でできるホームシアタースピーカー。現在はワイヤレスタイプも発売されています。今回はホームシアタースピーカーの選び方や、ソニー、ヤマハ等おすすめメーカーをご紹介します。
目次
ホームシアタースピーカー最新ニュース
- サンワサプライよりサウンドバースピーカー「400-SP081」が販売開始されました。幅広い音域のカバーに対応し、迫力あるサウンドを楽しむことができます。 サンワサプライ Bluetooth対応サウンドバースピーカー「40...
- ヤマハから2018年7月上旬、フロントサラウンドシステム「YASシリーズ」のベストセラー商品「YAS-107」の後継機として「YAS-108」が発売されます。バーチャル3Dサラウンド技術を世界初搭載した「YAS-107」...
- ニアバイダイレクトジャパンは、2018年5月18日にTaoTronicsブランドからスマートサウンドバー「TT-SK018」をamazonより発売しました。そのコスパの良さ、購入者満足度には定評のあるTaoTronics...
- 高音質かつスリムなサウンドバーが人気のSONY。同社から2018年1月27日に、2.1chのHT-S200F、2月17日に2.0chのHT-S100Fが新登場します。ホームシアターシステムとしてテレビの前に置いたり、部屋...
- 2017年11月18日、ホームシアタースピーカーの新製品であり、Dolby AtmosやDTS:Xに対応したサウンドバー「HT-ST5000」を新発売します。ソニーの最新技術を注ぎ込んで誕生した期待のフラッグシップモデル...
ホームシアタースピーカーで家を映画館に
ホームシアタースピーカーに興味を持っている方の中には、家にホームシアター環境を整えて、映画鑑賞や音楽を大迫力で楽しみたい方が多いかと思う。そのため、はじめにホームシアターについて触れておきたいと思う。
ホームシアターに必要な機材
ホームシアターを構築するのに必要なものは、以下の5つがメインとなる。
- ディズプレイ:4K液晶ディズプレイ/スクリーン等
- プレーヤー:ブルーレイプレーヤー(PS3、PS4など)/ブルーレイレコーダー/DVDプレイヤー/HDDレコーダー/デジタルチューナー等
- AVアンプ
- プロジェクター(家庭用/LED/短焦点プロジェクター等)
- スピーカー(2.1ch/3.1ch/5.1ch/7.1chスピーカー等)
今回はこの5番のスピーカーである「ホームシアタースピーカー」について詳しくご紹介する。ホームシアターの作り方については以下の記事が参考になる。
参考>>
ホームシアターの作り方完全版。初心者向けおすすめホームシアターセットも
2.1ch/3.1ch/5.1ch/7.1chスピーカーの違い
- 2ch:前方の左右2本にスピーカーを設置。ステレオ。
- 2.1ch:前方左右2本+サブウーファー(重低音のみ再生)
- 3.1ch:前方左右2本+サブウーファー+フロントセンター(人の声)
- 5.1ch:3.1ch+中後方左右にリアスピーカー2本
- 7.1ch:3.1ch+中後方左右にリアスピーカー2本+真後ろ2本
各chの違いは、スピーカーの本数と置く場所にある。chが大きくなるにつれて、スピーカー同士の距離が近くなり、継ぎ目のない、よりサラウンド感と迫力がある音を楽しめる。各chの詳細や配置・設置方法は後述する。
おすすめホームシアタースピーカー
手軽に音響をグレードアップするなら
TaoTronics TT-SK15
リーズナブルな価格で壁掛けも可能なホームシアターシステム。
40Wと出力もパワフルで、サウンド再生は有線でも無線でも可能。
コスパも利便性も高いので、これからちょっと導入してみようと考えている方におすすめ。
気軽にサラウンド感を楽しむなら、2.1ch
SONY 2.1ch ホームシアターシステム HT-FS30
ホームシアターだけでなく、テレビやスマートフォン、PCの音楽もケーブル1本で楽しめる。省スペース・小型・コンパクトサイズで導入機にはぴったり。壁掛けにも良いだろう。HDMI入力端子を3系統搭載し、様々な機器との接続が可能なのも嬉しい。
パナソニック 2.1ch シアターボード Bluetooth対応 ブラック SC-HTE80-K
テレビの下に設置可能な超コンパクトタイプ。フルレンジユニットとサブウーハーが内蔵してある。また、ワイヤレスBluetooth対応のため、配線回りもすっきりしたまま、気軽にサラウンド感を楽しめることで人気だ。
SONY 2.1ch ホームシアターシステム Bluetooth対応 ブラック HT-CT370/B
NFC対応でスマートフォンの音楽をワイヤレス再生できる。縦横設置が可能で置く場所を選ばない。HDMI入力端子は3系統搭載で、レコーダ、ゲーム機、PCなどと接続可能。コストパフォーマンスが高い品だと、人気が高い。
Pioneer HTP-CS
VGP2017SUMMERにも選出された人気のコンパクトホームシアターシステム。
サウンドバーはセパレート式、そして縦置きもできるサブウーファーも非常にスリムな形状で、自由にインテリアに溶け込む。
Bluetoothはapt-Xコーデックにも対応しているので、高音質でワイヤレス再生が可能なのも嬉しい。
JBL CINEMA SB450
4K Ultra-HDの入力・再生ができ、高音質かつパワフルで臨場感のあるサウンドを楽しめるシステム。
Bluetooth対応なので、スマホやタブレットからも手軽にサウンド再生が可能だ。
サブウーファーとサウンドバーはワイヤレス接続なのでセッティングしやすいのが特長。
ONKYO シネマパッケージ BASE-V60
2017年夏の新作。本格的な映画用の2.1chシステム。新しい規格やニーズを求めるなら本機が一番おすすめ。
ハイレゾ対応は勿論、充実のワイヤレス対応、特にWi-Fiは干渉の少ない5GHzも利用できるのが大きい。
チューニングは映画用で、部屋の形状や壁面素材の影響を受けにくい独自サラウンド技術を盛り込んである。
設置しやすい2.1chで本格オーディオを揃えるならこれ!
YAMAHA NX-B150
ベースユニットと、角度調整可能なサテライトで構成された、2.1chスピーカー。
有線でも無線でも使うことができ、すっきりとしたデザインが特徴的。
Mac用のスピーカーとして使うと非常にマッチする。サテライトスピーカーは壁掛けもお洒落。
映画鑑賞なら、絶対5.1ch
YAMAHA YAS-107
最新のバーチャル3Dサラウンド技術「DTS Virtual:X」に対応した同社YASシリーズのニューモデル。フロント、リア、左右だけでなく上下の音場も再現するのが特徴。
またHDMI端子は4K/60p3映像伝送、HDR映像伝送 、HDCP2.2に対応しており、Ultra HD Blu-rayなどの高画質コンテンツも立体感ある音場で楽しめる。
ヤマハ 5.1ch YSPシリーズ デジタルサウンドプロジェクター Bluetooth対応 ブラック YSP-1400(B)
ホームシアタースピーカーの中でもフロントサラウンドタイプのもの。8個のビームスピーカーで、 5.1chサラウンド再生を実現する。また「クリアボイス昨日」があり、操作性の向上や背景音とセリフが明瞭になった。
Pioneer 5.1ch サラウンドシステム Bluetooth対応 HTP-SB760
バーチャルサラウンドで、フロント/リアスピーカーを選べる仕様。バータイプスピーカー。NFC/Bluetooth対応で、気軽にワイヤレスを楽しめる。
迫力はそのままに振動軽減するマナーモードがあり、騒音対策にもなる。ドルビーTrueHD/DTS-HDのロスレスサウンドに対応で高音質に楽しめる。
ソニー ホームシアターシステム HT-IV300
リアルサラウンドで低価格帯を狙うなら、おすすめの商品。5.1chとはいえ、各スピーカーが小型なためそこまでの場合もとらない。
最上級を求める人へ、7.1ch
ヤマハ 7.1ch フロントサラウンドシステム Bluetooh対応&ワイヤレスサブウーファー付 ブラック YAS-203(B)
ヤマハ独自「AIR SURROUND XTREME」7.1chバーチャルサラウンドで、コンパクトなバータイプながらも、サラウンド感のあるサウンドを生み出す。サブウーファーの2ユニットでワイヤレス対応。
ヤマハ 7.1ch フロントサラウンドシステム サブウーファー内蔵 ブラック YAS-101(B)
サブウーファーを内蔵のフロントサラウンドタイプ。ワイヤレス伝送「AirWierd」技術により、高品位な音質に加え音声遅延もない。本体とウーハーで構成され、コンセントを差し込むと、自動的に連携して音を出す。
ホームシアタースピーカーの選び方
ch(チャンネル)数で選ぶ
- 2ch:前方の左右2本にスピーカーを設置。ステレオ。
- 2.1ch:前方左右2本+サブウーファー(重低音のみ再生)
- 3.1ch:前方左右2本+サブウーファー+フロントセンター(人の声)
- 5.1ch:3.1ch+中後方左右にリアスピーカー2本
- 7.1ch:3.1ch+中後方左右にリアスピーカー2本+真後ろ2本
2.1chスピーカーとは
一般的なCD等の音源は2chで記録される。2.1chスピーカーを使用すると、重低音をサブウーファーで厚く鳴らせるので、迫力が増す。サブウーファーは重低音のみ再生するため、0.1ch分となる。また2.1chスピーカーには、小型のサブウーファー内蔵タイプもある。
3.1chスピーカーとは
2.1chスピーカーにフロントセンタースピーカーを足したのが、3.1ch。フロントセンターは左右のスピーカーの間に置く。人の声を主に鳴らすので、主人公のセリフや、ボーカルの声がよく聞こえるようになる。
5.1chスピーカーとは
3.1chスピーカーの後方に2本足したのが5.1chスピーカー。一般的なDVDは、5.1chに対応した形式で記録されるのに加えて、LFE(Low Frequency Effect)チャンネルを収録できるので、映画鑑賞には5.1ch以上がおすすめ。後方にスピーカーを置くため、サラウンド感と迫力がより強くなる。
7.1chスピーカーとは
5.1chスピーカーの後方、視聴者の真後ろに2つスピーカーを加えたのが、7.1chスピーカー。スピーカーを数多く置くことで、スピーカー間の距離が短くなり、音の移動が自然になり、より迫力ある密度感が高い音を楽しめる。
リアルサラウンドかバーチャルサラウンドかフロントサラウンドか
リアルサラウンド
リアルサラウンドは、5.1chなら6本、6.1chなら7本、そのままスピーカーを置いて音を鳴らすことを言う。バーチャルサラウンドよりも迫力ある音を楽しめるので、本格派に是非おすすめしたい。
バーチャルサラウンド
バーチャルサウンドとは、一言で言うと、少ないスピーカー数で”多くのスピーカーで鳴らしたかのような音”を出す技術だ。例えば、2.1chや3.1chなど、前方に置いたスピーカーだけで、5.1chや7.1chスピーカーを表現する。
仕組みを端的に言うと、”音源の方向がわざと間違って聞こえるように”音を前方のスピーカーから出し、聴覚の錯覚で後方から聞こえるようにしている。人間は同じ音が大きく聞こえると、近づいてくると錯覚する、そんな原理だ。
もちろん、バーチャルサラウンドは完璧ではなく、スピーカーの位置によって、上手くサラウンド感が出ないこともある。手軽にサラウンドを楽しみたい人向けだ。
フロントサラウンド
フロントサラウンドもバーチャルサラウンドと同様、スピーカーの音を変化させるが、大きく違うのは「壁面反射」を使う点だ。視聴位置に左右されないため、フロントサラウンドの方がサラウンド感が強い。
ホームシアタースピーカーの配置(設置)の仕方
5.1chの配置(設置)の仕方
5.1chスピーカーは、テレビやスクリーンを正面としたときに、
- フロントスピーカーを左右に置く(正面基準に左右30°程度が理想)
- テレビの後ろ(フロントスピーカーの中央)にフロントセンタースピーカーを置く
- リアスピーカーを左右、若干後ろの方に置く(正面基準に左右115°程度が理想)
- サブウーファーはお好みで置く
以上の手順で配置すると良いだろう。なお、設置角度は目安となる。製品によって推奨角度があれば、そちらに従って欲しい。
6.1chの場合は、1~4にプラスしてサラウンドバックスピーカーを真後ろに置く。
リアスピーカーの高さは?
リアスピーカーは、よりサラウンド感を出すためにも高い位置に置いたほうが良い。目安は座った時の頭の位置より少し上あたりになると上からの迫力が増す。
7.1chの配置(設置)の仕方
7.1chスピーカーは、先程の手順にプラスして、真後ろを基準に約30°の左右にサラウンドバックスピーカーを置くと良い。
ホームシアタースピーカーは天井に設置すべきでない
ホームシアタースピーカーは全てが同じ高さ(もしくはリアスピーカーが少し高め)であるときに、一番音の広がりが良く、迫力あるサウンドが楽しめる。場所の都合上、天井にスピーカーを設置したい場合もあると思うが、ホームシアタースピーカーの持ち味を最大限に引き出すためには、おすすめできない。
ホームシアタースピーカーの配線
5.1chにもなると、テレビやプレイヤーを含めかなりの機材の量になる。そのため、配線回りはごちゃごちゃしがちだ。思い切ってワイヤレスタイプを買うのも良いか、ここではいくつかの配線のコツを紹介しよう。
- コードの配線図を作り、機能ごとに色分けする
- どのコードが分かるように、ジャックやコネクターにタグ付け(札)をする
- いくつかのケーブルをまとめて配線隠しを使う
- 見えない所の配線は、スパイラルチューブでまとめる
まとめ
いかがだっただろうか。ホームシアタースピーカーは技術発展で、コンパクトなタイプでも充分なサラウンド感が出せる製品も増えてきた。もちろん拘る方は、リアルサラウンドがおすすめだが、設置場所やスペースに合わせて選んでいただきたい。